「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

絵を描くとき

2006年05月26日 | 絵とやきもの
 どうしてそんな気になったものか、柄にもなく人様の真似をして、一週間ブログを続けてみようと秘かに思い立ち、中身の薄い記事を書いてきました。
 初めて試みて、やれないこともないなと確認できた途端に、意欲が失せてしまいました。

 しばらく絵筆を手にしていないことが、気持の上で罪悪感のように重くなってきたのです。雨の今日は、昨日の片付けの頑張りの埋め合わせのつもりで机の前に座りました。
 ところが、筆が走らないのです。覿面に怠りの仕返しを思い知らされることになりました。今が一年で一番花の多い時季で、描いておきたい花の姿が、あれこれとあるというのに。

 先人に“美しい花“はあっても、”花の美しさ“というようなものはないとおっしゃった方がありましたが、きり取ってきた素材を前に、描き損じが溜まるばかりでした。
 虚心に”花“をみればいいものを、なんとか拵えようとあがくのがいけないと、よくよく承知はしていますが。


 描けないと、また苛立ちがつのり、引く線までが物欲しげに見えてきて、止めてしまいます。
 そこを堪えて、最後まで行くと、いつのまにか絵になるのは経験で知ってはいるのですが。

 諦めて、久しぶりにプールで思いっきり泳いできました。爽快な気分です。