二十代前半の私に、「これからのエネルギーは太陽や風や水など自然のものを使わないといけないね。」と語ったのは、『単細胞的思考』を著した師上野霄里である。
この広くもない日本に五十四基もの原子力発電所があると知って、私は唖然とした。何故こんなに沢山あるかと調べたら見えて来た。原発を誘致すると、運転開始までの十年間に、約五百億円もの交付金が国からその自治体に下りていることが分かった。こんな莫大な金銭を積まれると、重大な危険を孕む原発の事も、放射性廃棄物の処理の難問もたちまち消失してしまう。
漢字の「民」は象形の「中」であり、「目を針で突かれ盲目にされた奴隷」を表わしている。やはり人は村民、町民、県民、都民、国民におさまって居てはならない。事実や真実を見抜く目を突きに来る“人工作為文明”(よのなか)の巧妙な手から己を隠し、己を離している人だけが隠者や僊人(山に移り住み、老いても死なない人)として、本来、元来の人で居られる。
本当の事を言い、書き、行えるのはこんな人であって可能なのだ。文明人や社会人とは現代文明礼賛の通念や伝統、常識に丸め込まれて骨抜きになっている劣化人間、又は迷子に他ならない。なんとか賞を受賞して喜ぶ作家や、それをたいしたものとする民衆でいてはならない。言霊は、もともとそんな作家達のものではない。たどたどしい文字で、漢字を間違いながら熱い思いで書く、母シカが野口英世に宛てたような手紙に心打たれる。
料理人の料理、書家の書、歌詠みの歌を嫌ったのは良寛だ。私達も作家達のそれに惑わされず、自分の内奥の声や言葉に絶大な自信を持って使い表わすべきだ。
「ますらおの 踏みけん世々の古みちは 荒れにけるかも 行く人なしに」と詠った良寛のように、この現代を荒れ果てた処とみられる人が、意味と価値のある言動に出られる。文明を願う心を私は廃炉にする。
天然自然の人は大金を積まれても、社会的に名誉名声を得られるとしても、梃(てこ)でも動かされない黄金の真実にみたされているものだ。
いつの間にか
文学や芸術は
いわゆる文芸であってはならない
それは無力なだけだ
反骨精神が
熱く息衝き脈打つ
反文学 反芸術でなくてはならない
文学や芸術が
時代社会の幇間(たいこもち)に
なり下がっている事実に
真人は憤る
文学や芸術は
超時代 越社会の
自信に促される行動であり
人間の栄光そのものではなかったか
低文化俗文明(じんこうさくい)のこの世は
空恐ろしい処だ
この世を批判誹謗していない
文芸(めまい)は所謂(いわゆる)横ごと語りだ
風前の灯だ
こんな壊(え)死の文芸を
切り離し 葬ってこそ
生命ある自分を救う事が出来る
低文化俗文明の人工作為(よのなか)は
天然自然から脱落陥没している
マイナス地帯(かんきょう)
誰も彼もが同人と化したこの世に
異見 異記 異言 異行の
異人が出現する
現代の総体に
真人(いじん)は惑わされない
異人(しんじん)のひと言 ひと言が
虚栄虚像のこの世を
いつの間にか 覚醒(しんじつ)に導いていく
この広くもない日本に五十四基もの原子力発電所があると知って、私は唖然とした。何故こんなに沢山あるかと調べたら見えて来た。原発を誘致すると、運転開始までの十年間に、約五百億円もの交付金が国からその自治体に下りていることが分かった。こんな莫大な金銭を積まれると、重大な危険を孕む原発の事も、放射性廃棄物の処理の難問もたちまち消失してしまう。
漢字の「民」は象形の「中」であり、「目を針で突かれ盲目にされた奴隷」を表わしている。やはり人は村民、町民、県民、都民、国民におさまって居てはならない。事実や真実を見抜く目を突きに来る“人工作為文明”(よのなか)の巧妙な手から己を隠し、己を離している人だけが隠者や僊人(山に移り住み、老いても死なない人)として、本来、元来の人で居られる。
本当の事を言い、書き、行えるのはこんな人であって可能なのだ。文明人や社会人とは現代文明礼賛の通念や伝統、常識に丸め込まれて骨抜きになっている劣化人間、又は迷子に他ならない。なんとか賞を受賞して喜ぶ作家や、それをたいしたものとする民衆でいてはならない。言霊は、もともとそんな作家達のものではない。たどたどしい文字で、漢字を間違いながら熱い思いで書く、母シカが野口英世に宛てたような手紙に心打たれる。
料理人の料理、書家の書、歌詠みの歌を嫌ったのは良寛だ。私達も作家達のそれに惑わされず、自分の内奥の声や言葉に絶大な自信を持って使い表わすべきだ。
「ますらおの 踏みけん世々の古みちは 荒れにけるかも 行く人なしに」と詠った良寛のように、この現代を荒れ果てた処とみられる人が、意味と価値のある言動に出られる。文明を願う心を私は廃炉にする。
天然自然の人は大金を積まれても、社会的に名誉名声を得られるとしても、梃(てこ)でも動かされない黄金の真実にみたされているものだ。
いつの間にか
文学や芸術は
いわゆる文芸であってはならない
それは無力なだけだ
反骨精神が
熱く息衝き脈打つ
反文学 反芸術でなくてはならない
文学や芸術が
時代社会の幇間(たいこもち)に
なり下がっている事実に
真人は憤る
文学や芸術は
超時代 越社会の
自信に促される行動であり
人間の栄光そのものではなかったか
低文化俗文明(じんこうさくい)のこの世は
空恐ろしい処だ
この世を批判誹謗していない
文芸(めまい)は所謂(いわゆる)横ごと語りだ
風前の灯だ
こんな壊(え)死の文芸を
切り離し 葬ってこそ
生命ある自分を救う事が出来る
低文化俗文明の人工作為(よのなか)は
天然自然から脱落陥没している
マイナス地帯(かんきょう)
誰も彼もが同人と化したこの世に
異見 異記 異言 異行の
異人が出現する
現代の総体に
真人(いじん)は惑わされない
異人(しんじん)のひと言 ひと言が
虚栄虚像のこの世を
いつの間にか 覚醒(しんじつ)に導いていく