夏の色に染められて 2017-07-30 14:31:11 | 写真詩 夏の休暇が始まる前の、 この少し甘美な静けさが好きだ。 賑わいを待つ湖畔にも、 まだ人影はなく、 夏時間が緩やかに流れてゆく。 夜明け前。 深い闇から目覚めた空が サイレントブルーに染まってゆく。 静寂の中で新しい1日が 微かに時を刻み始める。 静と動のそんな狭間が好きだ。 記憶の引き出しに 今日という日を 折り畳んでゆく夏の宵。 暑かった1日が終わり、 見上げた空に浮かぶ夕月。 真夏の色は時として、 淡いセピア色に塗り替えられて 戻れないあの夏の日を 鮮明に蘇らせるのだ。