先日ここのブログでも書きましたが、ヨーロッパに出張した際にホテルにiPad miniを忘れて来ると言う大失態をしました。このiPad miniを無事手元に取り戻すまでの経過をまとめてみます。
まず、第一にしなければならないことは、ホテルに自分の忘れ物があることを確認。自分の場合は、ホテルから連絡がありました。当然、取りに戻れる状況なら多少苦労してでも戻りましょう。忘れ物を輸入するのは大変ですから・・・
もし、取りに戻れないなら、まずホテルの担当者と連絡が取れる方法を確保して、信頼関係を作りましょう。自分の場合は、メールでやりとりが出来、どの様な方法で返却可能かなどを確認しながら、最終的には帰国後手続きするのでいつ頃になると大体の目安を伝えました。もちろん、必ず連絡するので取っておいてと念押しもしました。ホテルはこの手の忘れ物の対応には慣れていることが多いと思いました。
海外にある荷物を引き取って輸送する業務を引き受けてくれる会社は、調べた限りではFedExだけでした。FedExのリモートピックアップと言う方法です。DHLに電話しましたが、対応しないと言われてしまいました。FedExは個人でも可能です。手続きは次の様な流れです。
1) FedExアカウントの作成
2) アカウントにクレジットカードの登録
3) リモートピックアップの申込み
4) 必要書類の作成(航空貨物運送状と通関書類)
最後の書類が先方の手元にあれば、輸送可能です。しかし、このプロセスを実際にやってみると素人には分からないことが多く、FedExのカスタマーサポートに何度も電話することになりました。そもそもカスタマーサポートに電話しないとこの方法すら見つかりません。国際輸送の会社は当然ながら法人相手がメインだから個人だと分からないことだらけです。。。
自分がこのプロセスではまったのは以下の通りです。
1) アカウントはFedExのHPで作成出来るので、ここは簡単
2) 何故か自分のクレジットカードはうまく登録出来ず、結局カスタマーサポートに電話して、FAXと電話で登録することになりました。カスタマーサポートから担当部署に回されました。
3) このプロセスは、FAXだけです。用紙はカスタマーサポートに送って貰います。登録が完了するとメールでリモートピックアップのコントロール番号が届きます。
4) ここが一番の問題。カスタマーサービスからは、運送状は複写式の用紙を先方に書いて貰う方法しか無いので、必要な情報をすべて事前に伝えて、書いて貰う様にと説明されます。ちなみに、何度か電話しましたが、複数の方から同じ説明を受けました。しかし、リモートピックにより現地FedExからホテルに電話したところ、送付状を書くことを拒否されました。間違いがあった場合に責任を取れないと言う回答。(ごもっともな回答です)ちにみに、この連絡は、コールセンターから電話が掛かってきて説明されます。FedExは大変親切な会社です。
このままだとリモートピックアップが成立しません。そこで、FedExから代替案が提案されます。なんと、オンラインで運送状と通関書類をすべて作成することが出来るサイトがあるとのこと。最初の電話では、オンラインでは作成出来ないの一点張りだったのに、急展開です。作成サイトは国毎に異なるので発送国のサイトで、必要事項を記入して作成する必要があるとのことで、カスタマーサービスからテクニカルサポートを紹介されて、そこに電話して方法を教えて貰います。ここで教えてくれるのはどこに行ったら記入サイトが見つかるかだけで、書類の書き方までは教えてくれません。記入方法はカスタマーサービスに確認が必要です。実際、内容は初めて見ると頭真っ白ですが、焦らずゆっくり読めば大体は分かります。分からないことはカスタマーサービスに電話すると丁寧に教えてくれます。
通関書類はいろいろと記入項目がありますが、書かなくてはいけないところだけ書けば後は空欄でも問題ありません。詳しく書いた方が良いのは、Description of Goodsで、例えば Apple, iPad mini 32GBの他に製造番号や忘れ物の返却であること、使用期間などを英語で書きます。要は新品の輸入ではないことを明確にします。
このサイトを使うメリットは、通関書類と運送状を一括作成出来るので、Tracking numberが自動的に紐付けられることと、電子的に作成出来るので、最終的にPDF化して先方にメールで送れることです。
作成書類は国毎に異なるそうです。自分の場合、実際に印刷してみると通関書類が一枚に収まらず最後のサインのページが二枚目に印刷されてしまいます。そこで、再度テクニカルサポートに電話します。この用紙は一枚になっている必要があるとの説明。方法を聞いたけど、中国語なまりの日本語を話す男性が、使っているブラウザーが最新じゃないんじゃないかとか、知ったかぶりなことを言うだけで何の参考にもならないので、イラッとしながら早々に切りました。自分のブラウザーは最新版ですが、OSXなので表示が異なるはずだと何度説明しても、中国人的対応でこの対応だけは最悪でした。ちなみに、説明の中で参考になった点は以下の2点。1)輸送状はバーコードが印刷されるので出来るだけ縮小は少なくする必要がある。2)通関書類は文字が小さくても問題無いので全部が入るサイズに調整して良い。
以上の情報に基づいて、ブラウザーFireFoxのページ設定から拡大縮小を95%に設定して、全体が一枚に入ることを確認して、PDFで保存します。プレビューを見ながらサイズを調整すると良いと思います。ちなみに自分は、輸送状と通関書類のサイズを変えて作成しました。どちらも出来るだけ大きく一枚に入る様にしました。
オンラインでの運送状作成では、印刷を実行すると通関書類は4枚同じものが印刷されます。PDF化すると同じものが4枚含まれているはずなので、確認が必要です。(カスタマーサービスには3枚必要と言われましたが。。。)
以上の様に必要書類のPDF化完了したら、ホテルの担当者にPDFを送って印刷して貰いましょう。通関書類にはサインが必要なので、担当者にサインをしてと頼んでおけばしてくれると思います。
私はこのPDFの送付を、2度行いました。と言うのは、最初書類を送ったら、担当者の勤務の関係で出荷は翌週の月曜になると連絡があったからです。FedExからの説明では、輸送状の日付が実際の発送日とずれていると集荷出来ない可能性があるとのことだったので、念のため出荷予定日のものを作成し直して再度送りました。このとき、オンラインで作成する時に記入内容を保存しておくことが出来るので、それを呼び出して日付だけ直して再作成しました。PDFを先方に再送信して、手順を再確認して先方も準備万端、後は月曜日にやっておくと言う心強い返信を貰って、後は届くのを待つだけとなりました。
しかし、、、、、ことはそんなに簡単には解決しません。
月曜日の夜に、ホテルからメールがあり、iPadにはリチウムバッテリーが内蔵されているため、FedExは持って行ってくれなかったと。。。。他に書類が必要だと言っていたと。。。
FedExに何度も電話して、荷物はiPadであることは何度も説明していながら、誰からもリチウムバッテリのことは説明がなかった。。。残念ながらこの連絡が来たのはGW中で自分は家族と旅行中。詳しく調べる時間も無く、仕方なく連休明けに再度電話してどんな書類が必要なのか聞くしかないとなりました。
ところが、ホテルから翌日再度メールがあり、FedExが必要な書類を用意してくれたので、既に発送したよ。とのこと。急展開です。ホテルの話だと、リチウムバッテリ内蔵の品物であることを表示するラベルが必要だった模様で、FedExのドライバーが翌日持ってきてくれたようです。流石FedEx!!この書類に関しては、もしiPadを輸入する場合にはカスタマーサービスに確認すると良いと思います。FedExのHPに説明もあります。
と言うことで、無事発送されました。
発送済みの連絡がホテルからあった翌日、日本のFedExからリチウム電池の件でトラブル発生中と言う電話がありました。発送済みと伝えると、それで終わりました。一応現地と情報は共有していると言うことがよく分かりますし、きちんと対応してくれていると言う印象です。
発送後は、FedExのTrackingサイトかFedEx Appで、荷物のTracking番号を入れると今どこで何してるか分かる様になっています。毎日追っかけていると、スエーデンを出発して、デンマーク、ドイツ、フランスを経由して成田にやってきました。荷物の経路を見ているだけでも楽しめました。成田通関後は、セイノースーパーエクスプレスで国内配送です。なんと朝一で通関後午後には自宅に来ました。早い。
と言うことで、いろいろと大変でしたがやっとiPad miniは我が家に戻り、いろいろな新しい経験も出来ました。でも、もう忘れないようにしないと。。。
ちなみに、料金ですが輸送費用は10902円。通関は、消費税分のみで関税は掛かりませんでした。この税額は、通関書類に書いた本体価格に依存します。何が適正なのか分からなかったので、新品価格より少しだけ下げて書いておきました。ここの部分はもっと良い方法があったりするのかも知れませんが、とにかく通関して頂くことが目的なので気にしません。他に良い方法やもっと安くする方法があると確信されている方は、是非検討して下さい。
これらの費用は、最初に登録したクレジットカードに請求されますが、事前に何も書類は来ません。税関で掛かった消費税の方は、FedExから数日後に明細が届きます。
こんなことは二度としたくないですが、折角の貴重な経験ですので、同じ忘れ物をした方の参考になればと思いブログに残しておきます。
海外での忘れものには注意しましょう。でも、万が一忘れても諦めないで!!