「ひねもすのたりの日々」のshamonさん、「究極映像研究所」のBPさんに教えてもらった
内林武史氏の作品展「キカイ ノ ココロ -どんな夢を見ているのだろう?-」を見てきました。
会場の新星堂は表参道の通りから少し入った場所で、外の喧騒がウソのような静かさ。
エレベーターで地下の第一会場に降りると、そこには何点かのオブジェが置かれてました。

"Flying sofa -pragmatic 508-"
レザーと木材が組み合わされた重厚なつくりのソファに座ると、各部のランプが点灯して
両サイドのファンがかすかな風切り音を発し、白黒ブラウン管に空撮映像が流れる仕掛け。



このソファ自体にはスピーカーがないようですが、オーディオ機能がある別のオブジェで
音楽を流してやると、気分はまるで「JET STREAM」の世界です。
他にお客さんのいない空間で、遊覧飛行の気分を満喫させてもらいました。
作品のコンセプトは「空飛ぶソファ」ですが、空撮映像以外にバスター・キートンの作品や
フリッツ・ラングの「メトロポリス」など、昔の映像作品を流しても面白そうです。
前者は過去の映像、後者は空想の未来世界・・・そう考えてみると、流す映像によっては
一種のタイムマシンにも変身しそうなオブジェですね(^^)。
"穏やかな休日の為の機械 -Deep Blue Object-"
鮮やかな青色に塗られた、木製らしきフレーム。
モダン・デザインのキャビネットかと思いきや、実はこれがオーディオユニットでした。

フレームの真ん中に隠されたスイッチを押すと、右上にセットされたディスクが回転して
音楽が流れます。スピーカー本体はフレームの裏に隠されて、正面からは見えません。
普通は見えるはずのスイッチやスピーカーを隠し、隠されるべき内部を見せる発想が秀逸。
下部に点灯しているデジタル表示は、その時刻の“分”だけを示す装飾です。
用途はあっても実用性にはとらわれないという作品性が、こんなところにも感じられます。
"交錯する日常 ‐Daily-"
古びた丸テーブルに埋め込まれた、カプセルの中のブラウン管。
ありえたかもしれない未来からやってきた、実在しないちゃぶ台みたいです。

残念ながら動く映像は見られませんでしたが、shamonさん情報によればDVDプレーヤーが
オートリバース対応でないという理由らしいです。
"透明な記憶 d1005 -Transparent memory-"
カプセルに入ったCDと、小さなオブジェの組み合わせ。

今回はこちらも動いていなかったようですが、本来なら小さな音で曲が流れるみたい。
ちなみに中のCDは、ブライアン・イーノのDiscreet Musicでした。
イーノの音楽が“Ambient Music”なら、内林作品は“Ambient Object”な感じですね。
地下から上がった第二会場は、暗室のように真っ暗。
そこにスポットの当たっているオブジェや、自ら光を発するオブジェが置かれてました。

その中でも特に気に入った作品は、こちらの二つです。
"西日に浮かぶ惑星"。

カプセルの中に入った液晶モニターが、宇宙から見た地球を思わせる映像を写しています。
小さい装置から大きな世界をのぞき見る面白さを感じる作品。
"机の上に宇宙をみつけた"

先に感想を書かれているshamonさんも絶賛のオブジェです。
机の前に立つと、その上に置かれたドームの星空が自動的に点灯。
暗闇の中で色と光が刻々と変化する様子が、軽いトリップ感を誘います。
第二会場の前にも、過去作品のアルバムと一緒に小さなオブジェが置かれてました。
"msdo 0908"

shamonさんが気に入ったと書いてた「手のひらサイズのオーディオ」って、これかな?
音量も音質も貧弱で、静かな会場でもかすかに英語の歌が聞きとれる程度の頼りなさ。
でもその頼りない音が、昔どこかで耳にしたラジオや映画音楽の記憶を呼び覚まします。
見た目もかわいいけど、人の心理に働きかける装置としても興味深い作品です。
実用品としてのアプローチが可能な作品もありますが、内林氏はそこを意図的にズラして
自作のオブジェたちが単なる「機械」の枠組みに収まるのを回避しているかのよう。
だから機械仕掛けであっても、どこかに温もりが感じられるのでしょう。
そんなオブジェたちに囲まれて、すこし不思議で懐かしい気分を体験できました。
今回の展覧会は6/5で終了ですが、内林氏の仕事には今後も要注目です!
内林武史氏の作品展「キカイ ノ ココロ -どんな夢を見ているのだろう?-」を見てきました。
会場の新星堂は表参道の通りから少し入った場所で、外の喧騒がウソのような静かさ。
エレベーターで地下の第一会場に降りると、そこには何点かのオブジェが置かれてました。

"Flying sofa -pragmatic 508-"
レザーと木材が組み合わされた重厚なつくりのソファに座ると、各部のランプが点灯して
両サイドのファンがかすかな風切り音を発し、白黒ブラウン管に空撮映像が流れる仕掛け。



このソファ自体にはスピーカーがないようですが、オーディオ機能がある別のオブジェで
音楽を流してやると、気分はまるで「JET STREAM」の世界です。
他にお客さんのいない空間で、遊覧飛行の気分を満喫させてもらいました。
作品のコンセプトは「空飛ぶソファ」ですが、空撮映像以外にバスター・キートンの作品や
フリッツ・ラングの「メトロポリス」など、昔の映像作品を流しても面白そうです。
前者は過去の映像、後者は空想の未来世界・・・そう考えてみると、流す映像によっては
一種のタイムマシンにも変身しそうなオブジェですね(^^)。
"穏やかな休日の為の機械 -Deep Blue Object-"
鮮やかな青色に塗られた、木製らしきフレーム。
モダン・デザインのキャビネットかと思いきや、実はこれがオーディオユニットでした。

フレームの真ん中に隠されたスイッチを押すと、右上にセットされたディスクが回転して
音楽が流れます。スピーカー本体はフレームの裏に隠されて、正面からは見えません。
普通は見えるはずのスイッチやスピーカーを隠し、隠されるべき内部を見せる発想が秀逸。
下部に点灯しているデジタル表示は、その時刻の“分”だけを示す装飾です。
用途はあっても実用性にはとらわれないという作品性が、こんなところにも感じられます。
"交錯する日常 ‐Daily-"
古びた丸テーブルに埋め込まれた、カプセルの中のブラウン管。
ありえたかもしれない未来からやってきた、実在しないちゃぶ台みたいです。

残念ながら動く映像は見られませんでしたが、shamonさん情報によればDVDプレーヤーが
オートリバース対応でないという理由らしいです。
"透明な記憶 d1005 -Transparent memory-"
カプセルに入ったCDと、小さなオブジェの組み合わせ。

今回はこちらも動いていなかったようですが、本来なら小さな音で曲が流れるみたい。
ちなみに中のCDは、ブライアン・イーノのDiscreet Musicでした。
イーノの音楽が“Ambient Music”なら、内林作品は“Ambient Object”な感じですね。
地下から上がった第二会場は、暗室のように真っ暗。
そこにスポットの当たっているオブジェや、自ら光を発するオブジェが置かれてました。

その中でも特に気に入った作品は、こちらの二つです。
"西日に浮かぶ惑星"。

カプセルの中に入った液晶モニターが、宇宙から見た地球を思わせる映像を写しています。
小さい装置から大きな世界をのぞき見る面白さを感じる作品。
"机の上に宇宙をみつけた"

先に感想を書かれているshamonさんも絶賛のオブジェです。
机の前に立つと、その上に置かれたドームの星空が自動的に点灯。
暗闇の中で色と光が刻々と変化する様子が、軽いトリップ感を誘います。
第二会場の前にも、過去作品のアルバムと一緒に小さなオブジェが置かれてました。
"msdo 0908"

shamonさんが気に入ったと書いてた「手のひらサイズのオーディオ」って、これかな?
音量も音質も貧弱で、静かな会場でもかすかに英語の歌が聞きとれる程度の頼りなさ。
でもその頼りない音が、昔どこかで耳にしたラジオや映画音楽の記憶を呼び覚まします。
見た目もかわいいけど、人の心理に働きかける装置としても興味深い作品です。
実用品としてのアプローチが可能な作品もありますが、内林氏はそこを意図的にズラして
自作のオブジェたちが単なる「機械」の枠組みに収まるのを回避しているかのよう。
だから機械仕掛けであっても、どこかに温もりが感じられるのでしょう。
そんなオブジェたちに囲まれて、すこし不思議で懐かしい気分を体験できました。
今回の展覧会は6/5で終了ですが、内林氏の仕事には今後も要注目です!
>実はこれがオーディオユニットでした。
何所を押していいかわからず怖かった(爆)。
>「手のひらサイズのオーディオ」って、これかな?
まさにこれです^^。
こういうのを机の上において読書するとそれは素敵な時間になりそうです。
楽しくて気持ちいい展覧会でしたね。
>何所を押していいかわからず怖かった(爆)。
私も操作法がわからなくて、何度も表示版の説明を読んでしまいました。
>こういうのを机の上において読書するとそれは素敵な時間になりそうです。
「聞く」というより「鳴らす」という感じのオーディオですが
そこがこの作品のいいところですよね。