Biting Angle

アニメ・マンガ・ホビーのゆるい話題と、SFとか美術のすこしマジメな感想など。

劇場用アニメ映画『この世界の片隅に』公式支援サイトを開設、クラウドファンディングも始動

2015年03月09日 | この世界の片隅に
『夕凪の街 桜の国』や『ぼおるぺん古事記』で知られるこうの史代先生のマンガ『この世界の片隅に』が、
『アリーテ姫』『BLACK LAGOON』『マイマイ新子と千年の魔法』の片渕須直監督によってアニメ化されると
このブログでもご紹介してから、早くも3年半が経ちました。
その後もさまざまなイベントで製作の状況が伝えられ、作品の舞台を訪ねる探検隊も実施されましたが、
具体的な完成時期等については明言されないままの状態が続き、この作品の完成を心待ちにするファンを
やきもきさせていたことと思います。

そして本日、アニメ版『この世界の片隅に』の公式支援サイトが、ついに開設されました!

今の時点では試作版の映像から切り出したカット写真や、この作品の説明が掲載されている程度ですが、
今後は製作状況や関連イベント等についての情報が随時掲載されていくと思われます。

イベントへの参加を通じて、片渕監督の原作に対する溢れるような愛情と、舞台となった広島や呉に寄せる
強烈な思い入れを知るにつれ、この作品は絶対にすごいものになるとの期待を日々強めてきました。
いよいよその期待が形になる第一歩を踏み出したことを、まずは喜びたいと思います。

その一方、この支援サイトは名前のとおり「作品の製作を支えてもらうための呼びかけ」の場でもあります。

本作のようなアニメの場合、いろいろな理由によって、いわゆる「商業的に厳しい」と判断されてしまうと
資金繰りが大変に難しくなります。
しかしアニメーション、特に長編アニメーションを1本作るためには、膨大な人手と時間が必要であり、
それを支えるための相当な資金を要します。

ここまでは片渕監督や作画の松原さん、浦谷さんたちの力によってこつこつと作業を進めてきましたが、
いよいよこの作品を世に出す段階に差し掛かったとき、ここから先は多くの人から支援を受けなければ
作り続けられないという状況に至りました。
今回開設された支援サイトでは、その支援をいただく手段であるクラウドファンディングについても
紹介されています。

アニメが日本の誇る文化であるとすれば、日本の一番暗い時代に明るさを失わず生きた人々の姿を
その土地も含めて丸ごと描こうとする『この世界の片隅に』こそ、日本アニメが文化たりえるか、
そしてアニメによって何が表現できるかについての試金石になると思います。

この作品が完成したら、日本アニメにとって、いや日本映画界にとっての大きな財産となるはず。
2015年の夏に予定通り公開されるよう、皆様の御支援をよろしくお願いいたします。
そして映画が完成したら、少しでも多くの方を誘って、ぜひご覧いただきたいと思います。

今後の情報については、当ブログでも随時お知らせしていきたいと思います。
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