劇場アニメ『マイマイ新子と千年の魔法』やTVシリーズ『BLACK LAGOON』を手がけ、
現在は2016年劇場公開予定の『この世界の片隅に』を製作中の片渕須直監督が、
8/29~30に米子で開催される「第54回日本SF大会《米魂》」に来場されます。
そこで今回は大会期間中に開催される片渕監督関連の企画について、ご案内させていただきます。
さて、当ブログにお越しの方には周知かもしれませんが、まずは監督の経歴紹介から。
片渕監督は宮崎駿監督の薫陶を受けてアニメ版『名探偵ホームズ』の脚本でデビューを飾り、
『魔女の宅急便』や『MEMORIES』といった名作で多大な貢献をする一方、
世界名作劇場『名犬ラッシー』では初めてのTVアニメ監督を務めました。
その後は満を持して劇場用アニメ『アリーテ姫』を発表。ヨーロッパ映画を思わせる陰影の濃い映像美と、
中世ファンタジーの世界に科学技術を無理なく溶け込ませたSF的設定は、目利きのアニメ関係者から
高く評価されています。
SF作品としての『アリーテ姫』について論じた文章では、氷川竜介さんがSFオンラインに掲載した
こちらのレビューが特に優れていますので、作品をご存じない方はぜひご一読ください。きっと見てみたくなると思います。
ちなみに当ブログの過去記事でも『アリーテ姫』を取り上げてますので、ついでに読んでもらえたらうれしいです。
続く劇場アニメ第2作『マイマイ新子と千年の魔法』では、はるか古代からの歴史がいまも息づく
山口県防府市を舞台に、昭和30年と平安時代という異なる時間に生きる少女の日常を交錯させつつ、
子供時代の楽しさと大人になることの痛み、そして未来への希望を高らかに歌い上げました。
そして現在はこうの史代先生のマンガ『この世界の片隅に』を原作とした新作劇場アニメを、
綿密な調査と徹底した現地取材を元に製作中。
原作の柔らかなタッチを最大限に生かしつつ、当時の様子を極限までリアルに再現しようとする
渾身の作業が続けられています。
そんな多忙な中を縫って、片渕監督がついにSF関係のイベントへとやってきます!
さて、今回は片渕監督に関連して、2つの企画が予定されています。
まずは大会内の企画として、8/29の10:30~12:00に分科会プログラム
「ある航時史学生の記」が開催されます。
最初に傑作アニメ『アリーテ姫』を上映し、その後に監督からお話を聞くという流れですが、
この『アリーテ姫』という作品、実は諸事情によりレンタルソフトが出回っていません。
つまりソフトを買うか上映会でしか見られないという、なかなかレアな作品なのです。
しかも今回は監督自らにお話を伺うことができるという大変に貴重な機会となりますので、
SF大会の参加者でアニメに詳しいと自負する方や、SFファンタジーにはうるさいぜと
豪語するツワモノはもちろん、アニメ作ってる人ってどんな感じ?と気になった方まで
ぜひ気軽に足をお運びいただき、貴重な映像とお話を楽しんでいただければと思います。
また「ある航時史学生の記」というタイトルでおわかりのとおり、片渕監督はコニー・ウィリスの
「オックスフォード大学史学部シリーズ」を読まれており、またその作品づくりの基礎的な部分は
ウィリス顔負けの調査と取材に支えられています。
そして『アリーテ姫』で遠い未来へ、『マイマイ新子と千年の魔法』では昭和30年と平安時代という
二つの時代へと降下してみせた片渕監督が、こうの史代先生の卓越した原作を得て、いよいよ戦時下の
広島・呉へと歴史的な降下を試みようとしているのが『この世界の片隅に』という作品なのです。
ある意味、これは日本版の『ブラックアウト』『オール・クリア』であり、今回の企画に参加する方は
ウィリスの2大作品に匹敵する歴史絵巻の誕生前夜に立ち会うことになる……とも言えるでしょう。
この新作についての最新の製作情報や、あるいは片渕作品の随所に見られるSFマインドの原点である
愛読書についてなど、普段は聞けない話が飛び出すかも。
個人的には「航時史学生というより、ダンワージー教授本人では……」という気もしてますが(笑)、
一学生の気持ちで歴史と向き合う片渕監督のひたむきな姿を、身近に感じていただけると思います。
なお、本企画は大会公式プログラムのひとつなので、ご参加にあたっては大会への参加登録と
2日分の登録料(2万円)が必要となります。これから参加を検討される方はご注意ください。
しかし『アリーテ姫』上映後のトークタイムだけでは、話す時間が足りなくなるのはまず確実。
というわけで、今回は夜の自主企画として「片渕監督を囲む親睦会」も開催します!
こちらは大会参加者でなくてもOKですが、参加人数を絞っての開催となりますので、
事前に主催者の「ooi@n_m」さん(@JDSDE214)にツイートするか、私のtwitterアカウント
(@BitingAngle)へご連絡ください。
開始の目安は18時ごろ大会会場内に集合、18:30から米子ワシントンホテルで開催だそうです。
会費は当日清算で6千円程度を見込んでいます。(注:8/20に情報追加しました。)
親睦会の申込期限は8/23とさせていただきますので、お早めにお申し込みください。
その他詳細については主催者のooi@n_mさんにお問い合わせ願います。
ちなみに片渕監督は航空史を中心とした戦史研究家でもあり、「ギャラクティカ」の
熱烈なファンでもありますので、そちら方面の参加者も大歓迎です!
以上、日本SF大会関係の告知でした。皆様の参加を心よりお待ちしております。
合言葉は「8月29日に米子で片渕監督と握手!」
現在は2016年劇場公開予定の『この世界の片隅に』を製作中の片渕須直監督が、
8/29~30に米子で開催される「第54回日本SF大会《米魂》」に来場されます。
そこで今回は大会期間中に開催される片渕監督関連の企画について、ご案内させていただきます。
さて、当ブログにお越しの方には周知かもしれませんが、まずは監督の経歴紹介から。
片渕監督は宮崎駿監督の薫陶を受けてアニメ版『名探偵ホームズ』の脚本でデビューを飾り、
『魔女の宅急便』や『MEMORIES』といった名作で多大な貢献をする一方、
世界名作劇場『名犬ラッシー』では初めてのTVアニメ監督を務めました。
その後は満を持して劇場用アニメ『アリーテ姫』を発表。ヨーロッパ映画を思わせる陰影の濃い映像美と、
中世ファンタジーの世界に科学技術を無理なく溶け込ませたSF的設定は、目利きのアニメ関係者から
高く評価されています。
SF作品としての『アリーテ姫』について論じた文章では、氷川竜介さんがSFオンラインに掲載した
こちらのレビューが特に優れていますので、作品をご存じない方はぜひご一読ください。きっと見てみたくなると思います。
ちなみに当ブログの過去記事でも『アリーテ姫』を取り上げてますので、ついでに読んでもらえたらうれしいです。
続く劇場アニメ第2作『マイマイ新子と千年の魔法』では、はるか古代からの歴史がいまも息づく
山口県防府市を舞台に、昭和30年と平安時代という異なる時間に生きる少女の日常を交錯させつつ、
子供時代の楽しさと大人になることの痛み、そして未来への希望を高らかに歌い上げました。
そして現在はこうの史代先生のマンガ『この世界の片隅に』を原作とした新作劇場アニメを、
綿密な調査と徹底した現地取材を元に製作中。
原作の柔らかなタッチを最大限に生かしつつ、当時の様子を極限までリアルに再現しようとする
渾身の作業が続けられています。
そんな多忙な中を縫って、片渕監督がついにSF関係のイベントへとやってきます!
さて、今回は片渕監督に関連して、2つの企画が予定されています。
まずは大会内の企画として、8/29の10:30~12:00に分科会プログラム
「ある航時史学生の記」が開催されます。
最初に傑作アニメ『アリーテ姫』を上映し、その後に監督からお話を聞くという流れですが、
この『アリーテ姫』という作品、実は諸事情によりレンタルソフトが出回っていません。
つまりソフトを買うか上映会でしか見られないという、なかなかレアな作品なのです。
しかも今回は監督自らにお話を伺うことができるという大変に貴重な機会となりますので、
SF大会の参加者でアニメに詳しいと自負する方や、SFファンタジーにはうるさいぜと
豪語するツワモノはもちろん、アニメ作ってる人ってどんな感じ?と気になった方まで
ぜひ気軽に足をお運びいただき、貴重な映像とお話を楽しんでいただければと思います。
また「ある航時史学生の記」というタイトルでおわかりのとおり、片渕監督はコニー・ウィリスの
「オックスフォード大学史学部シリーズ」を読まれており、またその作品づくりの基礎的な部分は
ウィリス顔負けの調査と取材に支えられています。
そして『アリーテ姫』で遠い未来へ、『マイマイ新子と千年の魔法』では昭和30年と平安時代という
二つの時代へと降下してみせた片渕監督が、こうの史代先生の卓越した原作を得て、いよいよ戦時下の
広島・呉へと歴史的な降下を試みようとしているのが『この世界の片隅に』という作品なのです。
ある意味、これは日本版の『ブラックアウト』『オール・クリア』であり、今回の企画に参加する方は
ウィリスの2大作品に匹敵する歴史絵巻の誕生前夜に立ち会うことになる……とも言えるでしょう。
この新作についての最新の製作情報や、あるいは片渕作品の随所に見られるSFマインドの原点である
愛読書についてなど、普段は聞けない話が飛び出すかも。
個人的には「航時史学生というより、ダンワージー教授本人では……」という気もしてますが(笑)、
一学生の気持ちで歴史と向き合う片渕監督のひたむきな姿を、身近に感じていただけると思います。
なお、本企画は大会公式プログラムのひとつなので、ご参加にあたっては大会への参加登録と
2日分の登録料(2万円)が必要となります。これから参加を検討される方はご注意ください。
しかし『アリーテ姫』上映後のトークタイムだけでは、話す時間が足りなくなるのはまず確実。
というわけで、今回は夜の自主企画として「片渕監督を囲む親睦会」も開催します!
こちらは大会参加者でなくてもOKですが、参加人数を絞っての開催となりますので、
事前に主催者の「ooi@n_m」さん(@JDSDE214)にツイートするか、私のtwitterアカウント
(@BitingAngle)へご連絡ください。
開始の目安は18時ごろ大会会場内に集合、18:30から米子ワシントンホテルで開催だそうです。
会費は当日清算で6千円程度を見込んでいます。(注:8/20に情報追加しました。)
親睦会の申込期限は8/23とさせていただきますので、お早めにお申し込みください。
その他詳細については主催者のooi@n_mさんにお問い合わせ願います。
ちなみに片渕監督は航空史を中心とした戦史研究家でもあり、「ギャラクティカ」の
熱烈なファンでもありますので、そちら方面の参加者も大歓迎です!
以上、日本SF大会関係の告知でした。皆様の参加を心よりお待ちしております。
合言葉は「8月29日に米子で片渕監督と握手!」