Biting Angle

アニメ・マンガ・ホビーのゆるい話題と、SFとか美術のすこしマジメな感想など。

こうの史代さんキャラクターデザイン、片渕須直監督作品『花は咲く』 NHK短編アニメ

2013年03月20日 | マイマイ新子と千年の魔法
NHKの東日本大震災復興ソング『花は咲く』関連プロジェクトとして、この曲がアニメ化されました。

なんと製作会社はMAPPAで、こうの史代さんによるキャラクターデザインを片渕須直監督が撮るという
夢のような組み合わせ!
ただいま着々とアニメ製作が進んでいる『この世界の片隅に』ですが、その縁から生まれたもうひとつの作品が
この『花は咲く』のアニメバージョンだと言えるかも知れません。

NHK総合で本日初めて放送されたフルバージョンを見ましたが、5分間という映像の中にさまざまな年齢、
さまざまな職業、そしてさまざまな時代に生きる人々が登場し、孤独な少女との触れ合いで生まれた人の輪が
まるで花の咲くように広がっていく様子が描かれていました。

それにしても、期待以上の完成度の高さにはビックリ!
短い映像に膨大な数の人生を織り込むことで、5分という尺にとてつもないスケールの時間と空間が
ぎゅーっと圧縮されているかのようでした。
それをカットバックやマルチアングルによって自在につなぎ合わせる演出の冴えは、片渕監督ならでは。

かといって別に難しい話ではなく、むしろ普通の人たちの暮らしを淡々と積み重ねていくスタイルなので
一見すると全然ドラマチックな内容には見えないでしょう。
でもよーく見てみると、、そういう淡々とした暮らしの中にあるやさしさとか出会い、あるいは恋の予感が
物語の中にいくつも埋め込まれ、それらを繋いでいくと「花びらが輪になって、大きな花が咲く」ように、
その土地に根を張った人たちが育んできた大きな物語を感じられるはず。
そしてラストカットで、この物語は未来へ、次の世代へと引き継がれていくことが示されるのです。

こうの史代さんによる柔らかな造型のキャラクターを、持ち味そのままで動かした作画技術もすばらしい。
背景や色彩についても、こうのさんの世界をそのままアニメに落とし込んだかのようでした。
岩井俊二さんの歌詞と菅野よう子さんの曲とも見事に合っていて、それぞれの良さを最大限に活かしつつ、
短編アニメとしてしっかりまとまった作品に仕上がっています。

これだけの内容にもかかわらず、NHKではスポット映像扱い。そのため今後の放送予定は未定とか・・・。

とりあえずNHKオンラインにある番組表で検索をかけると、今後の放送が見つかることもあるので
なんとかテレビで見たい!という方は、あきらめずにチェックしてみてください。
詳細検索でジャンルを「アニメ・特撮」、キーワードに「花は咲く」と入れればOKです。

【追記】4月6日の時点で判明している『花は咲く』全長版の放送予定は、次のとおり。
《NHK総合》   4月6日 (土) 午前11:20~午前11:25(5分)
《BSプレミアム》 4月14日 (日) 午前2:35~午前2:40(5分)

4月17日には、アニメ版を含むDVDとCDシングルがセットになった《親と子の「花は咲く」》が発売されます。
ジャケットのデザインにもこうの史代さんによるイメージイラストが使用されるみたいですね。
テレビで見逃した人も、こちらをお買い求めいただければ確実に見られますよー。
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