いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

魔王 第11話

2012年12月25日 | 魔王
刺殺されたチョン・テフンの弟、チョン・テソン。
交通事故で死んだのは、彼ではなかった。
テウンは、死んだ友人スンハに成り変わり、生きてきたのだ。


こうした事実をつかんだソン・ジュンピョ記者なのですが、
カン・オスにはひとっこともしゃべりません。
タロットカードが届いたことすら、否定します。
そしてオスを人殺しだと罵るの……。

こいつほんとーに嫌なやつです(怒)

オスは、それでも彼が死の危険にさらされているので、
放っては置けません。

でも殴っちゃうんだなぁー。

壁をバキッて殴るくらいだったらよかったのに。
オス、やはり我慢がきかないんだな……。
(俺は昔と変わらない悪党なのか……そんなにワルなのか……)と
オスは悩んでいるみたいですが、ちがう、ちがうよ、とは言ってあげられない。

もちろん、テフンの死後、信じてもらえないつらさもあり、
自死まで考えて、泣きながらテフンに謝ったオスなのですが、
なぜそんなに血の気が多いのか。バカバカ。

オスが飲んだくれてる一方、スンハは復讐の炎をかきたてています。
ともすれば、ヘインの優しさに萎えてしまいそうな悪の心。
兄の殺害現場に立ちつくし、あの悔しさと悲しみを思い起こすのです。
自分が、あの恨みを忘れて、生きていくことなど許されない。
加害者を赦すことなどあり得ない。
兄のため、母のため、自分はやり遂げなければならない。
この復讐を!



お母さん、酔っていたけどテソンのところに行こうとしてたんですかねぇ。
あんなときは、声をかけたりしたら余計にあぶないんですね。
彼が、お母さんの死に責任を感じていなければいいのですが……。

それにしても、回想シーンのテフン、なかなかの美少年ですね。
この年頃の男の子は仕方ないんでしょうか?
シーン毎に印象が違っていて、本気で同一人物かどうか
わかんない時があります。
あの刺されたシーンはぷっくりほっぺの野暮ったい男の子だったのに。
ただでさえ人の顔の見分けがつきにくい私にとっては大変です。

オスの父、カン・ドンウォンは、ソン・ジュンピョの動向を気にして
裏社会の人間に様子を探るよう、命令した。

ヘインとオスは、読み取った残像について話し合う。
ソン・ジュンピョにタロットが届いたのは確実だ。
だが、他に写真を受け取った人物がいるはず。
オスはヘインに護身用の笛を手渡した。


残像がいりみだれて、何がどこから読み取れたのか、
書いておかないと自分でもわからなくなっちゃう。
ヘインもすごいよねー、実際。

護身用の笛かぁ。
ヘインがサイコメトリーしちゃったら、オスの心が読めてしまいそうだ。
そのへんは、読まれてもかまわんっというオスの開き直りみたいに思えて、
なんかほほえましかった。

スンハのもとに、差出人不明の宅配便が届く。
鮮やかな黄色の封筒に、ヘインの描いた「塔」のカード。
カードを逆さに置いたスンハは、きびしい目つきをしている。




う~ん、このカードは誰が?
スンハも、誰だかわかっているような顔つきで、凶悪な目になってます。
「塔」は、破壊や秘密の暴露、災厄を意味するカードですが、
逆位置にすると解釈は異なります。
むしろ、すべてを再構築する、破壊がもたらす新たな展開だったり。
ヘインがどういう解釈をするのか楽しみですね。

あれかな、やっぱりソン・ジュンピョが送ってきたのかな。
ほんとに嫌な奴だよね。
誰にも秘密をもらさずに、自分がどかーんと記事を書いて
カン・オスとその父に自分なりに報復するつもりなのかしら?
それともスンハを脅そうとかするのかしら?

スンハはヘインを訪ね、一緒に昼食をとる。
おいしいご飯を食べて、桜並木の下を一緒に歩く帰り道。
スンハはヘインの手をとろうとするのだが、躊躇し、やめてしまう。
「ありがとう。おいしい食事のとり方を教えてくれて」
「他にもいいお店はたくさんありますよ。またご一緒しましょう」
「もうヘインさんと一緒にご飯は食べません。ではまた」
微笑んだ後、こぶしを固く握りしめ、去っていくスンハだった。


ス、スンハや~(涙)

ヘインと一緒にご飯を食べてる時の無防備な顔といったら……!


ニコニコはしない。ちょっと緊張しながらも、もぐもぐ。か、かわいい。

あんなに無垢な瞳で彼女を見つめることができるのに、
どうしても復讐を思いとどまれないのね?
ヘインと一緒に安らぐ時間を過ごせば過ごすほど、
自分の牙が抜かれていくのがわかるから、あんなこと言ったのね?

ううっ、でもヘインは何がなんだかわからないじゃないの。
かわいそうじゃない……。
復讐なんてやめたらいいじゃないかー!

スンギはとうとう、不倫を知ってるぞ~とソクジンを脅迫しだしたし、
ソン・ジュンピョ記者の自宅には、オス父の手のものが侵入したし、
いろいろややこしいことになってきています。
誰が、誰を手にかけることになるのか?

そしてヘインは、スンギの姿を見かけて彼を尾行。
ヨンチョルを脅しつけているような様子を見てしまいました。
この、何度もサイコメトリーして出てくるスンギの残像は、
犯人が意図的に植え付けた残像とみて間違いないよね。
スンギはただの小悪党で、実際の犯行には関係ないんだもん。

犯人が知っている、ということは、
=スンハは知っている、ということでしょ?
それなのに、グァンドゥさんにとぼけてきいたりして、なにさ。
「彼女の秘密とは?」なんてさー。
ほんとに「平気で嘘をつく人々」ですね、あなたってば……。

「機会を与えてみたが、結局これを選んだのか」
塔のカードを眺めながら、スンハはひとりつぶやく。


これこれ、この機会を与えてやった奴ってソン・ジュンピョのことだよね?
事実を突き止め、警察に話すチャンスだってあったのに、
それをしなかったジュンピョ。
彼も殺される運命なのか……。
しかし、彼は殺されるほど悪いことをしたのかな、とも思う。
刑罰にだって、重いものと軽いものがあるでしょ。
彼が犯した過ちにつりあう罰があるはずでしょ。

じゃあデシクやクォン弁護士の罪は死に値するのか、
と問われれば、唸るしかないんだけど。
何にせよ、その罪の重さを決めるのは人間には無理。
人が人を裁くための法のシステムから、すり抜けてしまった案件だから、
もはや神が裁くしかない。
スンハは、人の法で裁けないのなら、自らが神となって
彼らを断罪するつもりでやってるんだと思うのね。
ただ、自分が正しいことをしているとはけして思っていない。
だから、彼は「魔王」なんじゃないかな……。

スンハは、カン・オスに電話して、話があるって呼び出します。
カン・オスはすでに一杯やっていて、酔っぱらってる。
ぐいぐい飲んでる様子に、さすがのスンハも気になって
「何かあったんですか?」って聞きます。
お父さんともめたんだよね。
この事件から手を引いて刑事をやめろって。
議員としての自分の地位を守るための発言だったから、
オスもまた傷ついちゃってさ。
お母さんのところへ行ってろ、って言われたのも嫌だったみたい。

「先生は俺のこと嫌いでしょう?
悪党が偉そうに悪党を追いかけてるのはこっけいでしょう」
酔っているからか、オスってばスンハの前でやたら素直です。

「捜査を外れては?そのほうがあなた自身にとって楽でしょう」
スンハは言いますが、はて、この言葉の真意は?
スンハはオスを苦しめたいんだから、そんなことすすめちゃダメじゃん。
オスがうんと言わないことを前提に言ってるような気もしますね。
でも、オスのことを心配しているようにも見えるし、
オスがどうして心を病まないで、自分をダメにしないで
がんばれているのか、純粋に聞きたい気持ちになっているようにも見えます。
だって目付きが優しいもん。

オスは、犯人にあって言いたいことがあるんだと言います。
「俺はね、人間はもともと善人だと思ってるんですよ。
犯人だってきっと……
でも、俺なんかのせいで悪党になっちまって……
いや、やめましょう……」
うん、はからずもオスは、ヘインと同じようなことを言うんですね。
とにかく犯人を捕まえて、犯行を止めさせたい。
もともと善人のはずである犯人を追いつめて、そうさせたのは
すべて俺が悪いのだから、とオスは思っている。

これはけっこうスンハにとっては衝撃的なのでは?
スンハは、オイディプスの名を出して、
「時に人は、自らの美点によって思わぬ災難に会うことがある」と言います。
お兄さんのテフンだって、
あんなに勇気がなければ、死ぬこともなかったんですもの。

「いひっ、難しいはなししちゃって」
オスが言うと、スンハはくすって笑いますね。
オスのこと、どういう人間か知らずに憎んでいた日々とは違って、
彼を知るようになってから、少し好きになっているんじゃないか、
って気がします。
苦しむ彼を見る目が、なぜか優しい。


涙ぐんでませんか、スンハや。

結局大事な話はしないで別れることになるのですが、
別れ際、オスはふりむいてスンハに笑いかけるんですね。
スンハは笑顔を返すまではしないんですけど、
その表情の変化がすごく良くて。
オスの笑顔を見た後、スッと視線を落としてまたあげるんですが、
これまで不思議と優しかった目が、そこからスーッと
ものすごく冷たいものに変わっていくんです。

もうこのブログで何度も書いてますけれども、
本当に役者さんてすごいな、と思うと同時に、
人間って、心が、こんなにも目や、表情に出るものなんだな、と
感心します。
ほんのちょっとした筋肉の動きに、気持ちが出ちゃうんだなって。
スポーツ選手がハイレベルで戦うときに、
すごくメンタルが大事っていうのはそういうことなんだな、と思うし、
自分が苦手な相手にはそれが伝わるよ~っていうのは、
そういうことなんだな、とも思います。

オスはたいへん傷ついて苦しんでいるのですが、
すぐヘインに会いに行っちゃうのがなー。なんだかなー。

甘えんな!

あれ?わたしオスに厳しいですか?
彼の苦悩の告白、もちろん胸に響きましたけども、
お、女のとこに行くなよ。
ヘインもオスのあまりの絶望の深さに心配して手を握っちゃったりして。
どっちかというと、オスの方がヘインの心に深く
入り込んでいるような気もします。
今のところ。

夜遅く、ソン・ジュンピョはスンハの自宅を訪ねてきた。
「あらためてご挨拶する必要があるでしょう。
チョン・テソン弁護士」
スンハは不敵に笑った。


ここで11話終了ですね……。
ほんと、ソン・ジュンピョやな感じですね。
何をするつもりなんだろうか?ウリスンハに。


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2 コメント

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なんだかね…(;_;) (しーま)
2016-09-28 11:25:18
本当に、ジフンssiの演技に
引き込まれます。
台詞のない目だけ、表情だけ、手だけ
の見事な表現力…!

わけがわかってるこっちは、
胸かきむしられますよ、ホントに。

これが、宮 の高校生役から
1年しか違わないって知った時は
度肝を抜かれましたわ!
実年齡よりすごく若い役をやってるテウンssiもスゴイけどさ。


私は、日本版を見て結末を知っているので、
自己防衛本能を働かせ、のめり込まないように自制しております。
辛いのやなんだよね(;_;)
でもミステリーの場合は(特に復讐モノだし)
この終わりしかないのかも…って思うこともありますよね。
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泣ける…… (ビスコ)
2016-09-29 00:45:08
そうか~、しーまさん結末知ってるんですものね。
わたしもつらいのヤですけど、
仕方ないのかもしれません……。

いや、何かもっと他の結末だってあったはずだ!
あったはずだけど、ドラマとしてはこれしかないんじゃないか。
そういうラストに向けて突き進んでいくわけですわね。

ジフン、いいですよね。
わたしのひいき目かな~と思いながら観ていましたけど、
やっぱりいいと思います。
宮から1年なんだ?!この時?
それは全然知りませんでした。
最近観なくてさびしいなぁ。「蒼のピアニスト」はあまり観ようという意欲がわかなくて。
映画「アンティーク」は好きなので、何度も観ています。
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