いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

ぶどう畑のあの男 ~14

2012年10月27日 | ぶどう畑のあの男
やっぱり山にいるテッキが一番かっこいい~!
どこを切り取っても頼れるテッキがステキな回だったわ……。


《あらすじ》

夜の山はやっぱり寒くて、ふたりは同じテントで
眠ることになる。
狭いテントの中、なかなか横になろうとしないテッキ。
「襲わないからこっちに来てよ」

ひとつの毛布にくるまって横になるのだが、
お互いに意識してしまって、眠れない。
憎まれ口をたたき合いながら、身を寄せ合う。

テッキは、彼女が横にいて、なんでもない話をしていることが
ただしあわせで、しかたがない。
彼女が他の男を好きでいても、それでも、しあわせだ。

その頃スジンとギョンミンは、ふたりを心配して
夜の山に探しに出かけていた。

朝ジヒョンが目をさますと、テッキはすでに起きて
朝食の支度をしていた。
「ご飯作るの上手なのね」
「母さんが死んでから、30年近く自炊してたからな」
ひとりぼっちで、寂しさをこらえて生きてきたテッキの話をきいて、
ジヒョンは思わず涙を流す。
苦労知らずで甘えん坊で、人をうらやんでばかりいた自分が恥ずかしい。
「サッカー代表のパク選手の足を見たことあるか?
涙がでるほど感動する。
傷だらけで、ごつごつした足だけど、
努力した人だけが得られる、苦痛に打ち勝った美しい足だ。
だから、人をねたむな。彼のように自力で何かを得ろ。
一攫千金を狙う人は、人を感動させられない」
「そうね」

テッキの手は、農作業で硬くなり、ごつごつした手だ。
努力した人だけが持つ、美しい手だ。

ふたりはミョンスクを見つけて山を下りてくる。

そこでスジンとギョンミンが山へ行った話をきいてびっくり。
再度ふたりを探しに裏山へ登る。
テッキはジョンミンを心配しているようなジヒョンにイラつき、
ジヒョンはスジンを心配しているようなテッキに腹をたてる。
山での穏やかな時間がウソのようにケンカになってしまうふたり。

具合を悪くして倒れてしまったスジンを献身的に
介抱してやるテッキに、ジヒョンはイライラ。

娘の態度を不審に思ったジヒョンの母は、
「田舎者なんか絶対だめだからね!」とくぎをさす。
畑が横取りされそうな気配を感じて、必死の抵抗をする母なのだが、
ジヒョンはその態度に困り果ててしまう。
「ママ、おじさんが決めることよ……」

テッキの手が、好きになってしまったとウニョンに電話をかけるジヒョン。
昔は、雨の日に傘を買ってくれるような男が好きだった。
でも今は違う。一緒に濡れてくれる、テッキのような人が好きなんだ、と。
彼が好きなのに、どうしても彼には意地悪をいってしまうジヒョン。

おじさんは、ミョングを孫だと村の仲間に紹介する。
おんぶして、背中に感じる温かさ。
ジヒョンの母はますますあせりを募らせていく。

ぶどうの納品が遅れていて、明日の朝の出荷のために
今夜は徹夜の作業だ。
「ぶどうを収穫するときが一番しあわせね」
「ビル・ゲイツの財産よりいいだろ」
大変な作業だが、楽しい仕事。

バランスを崩して倒れてしまったふたりは、
夜のぶどう畑でじっと見つめ合う。
なんだかいい雰囲気のジヒョンとテッキなのだが、
そこへジヒョンの両親とギョンミンがやってきてしまう。
ふたりの間の空気にはっとする母と、怒りを感じたギョンミン。

ギョンミンはジヒョンを責める。
「畑はあきらめてくれ、あいつと一緒に仕事をするのはやめてくれ!」
「わたし、この仕事が好きなの。
畑はもらえないかもしれないけど、最後までやりたいの。
初めて自分の力で何かをしたのよ。
ぶどうに誇りを持ってるわ。収穫の時は、しあわせなの。
畑仕事だけは、きちんと最後までやり遂げたい。わかって」
ジヒョンの言葉を、ギョンミンは理解できない。

ジヒョンの母も、テッキを責めていた。
「あの子は医者に嫁ぐ身なのよ。
あの子は子どもだけど、あなたはいい大人でしょ?
何もしないと約束してちょうだい」
うなづき、約束するとしか言えないテッキ。

両親が見張りながらの作業中、テッキのもとへスジンから電話が入る。
相当具合が悪いようで、苦しい息の下、テッキを呼んでいる。
テッキはジヒョンを残して、スジンのいる研究所へ走っていく。

ジヒョンは何度も電話をするが、テッキは携帯に出てくれない。
やっとかかってきた電話は、「今日は帰れない」とそっけない言葉だけ。
仕方なく、メールを打つジヒョン。
「明日は朝いちで納品じゃないの。絶対来てね、待ってるわ」

庭の縁台で座り、朝までテッキを待っていたジヒョン。
ぶどうの納品準備をして、畑でも彼をじっと待つ。
しかし、とうとうテッキは帰ってこなかった。

ひとりで納品を済ませたジヒョンは、やっと戻ってきたテッキに
「スジンさん、どうだった?」と問いかける。
「どうして帰ってこなかったの?そんなに楽しかった?」
嫌味をいうジヒョンに、思わず声を荒げるテッキ。
「何にも知らないくせに!」

「俺がいなくても、もう大丈夫だな。
俺はここを辞める」
「どういうこと?畑はどうするの?」
「知るか。関係ない。
もう畑の仕事にはうんざりだ。お前にもな」
「なんですって?」
「一日中畑で大変なのに、うるさいお前の声を聞いてたくない!」

テッキの言葉に、思わず彼をひっぱたいてしまうジヒョンだった。

(つづく)

完全保存版だー!!

このドラマ16話の中で、1話だけしか観ちゃだめだよ、と
言われたら、迷いなくこの回を観る!と思う。

これは全編セリフを書き起こしてもいいくらいの完全度。
台本ください!

テントのシーンが良すぎて死にそう。
緊張してぎこちないテッキに対して、すっかり甘えてくっつくジヒョン。
彼女の肩がね、片方ちょっと出てるのが色っぽくて、
テッキが我慢できてるのが奇跡です。



ふたりともお互いを好きなくせに、
「お前なんか俺のタイプじゃない」とか、
「あんた細かいからお嫁さんは心の広い人じゃないとね!」とか、
どーしても意地悪を言わずにはいられないのだ。

「実はテントで寝るの初めてなの。夢だったんだ。」
「小さい夢だな」
「ロマンチックでステキね。とても寝られないわ」
ワクワクして子どもみたいなジヒョンにテッキも癒されて、
「毎晩テントで寝るといい。俺がはってやるよ。部屋も足りないんだしさ」
と、自然に軽口がでます。
意地悪じゃなくて、ほんとはこんなに喜んでくれるジヒョンのために
半ば本気で毎日テントをはってやりたいと思ってるのよね~。
彼女の喜ぶことだったら、なんでもしてあげたい。
けなげな男だよ……。



ジヒョンの言い淀んでいたことが、
「今日足拭いてないでしょ」だったので、テッキはどぎまぎ。
でもジヒョンは、テッキの足のにおいが好きだっていうんですな。

わー!本物だ!

こういうの、ほんとにほんとに好きじゃないと出てこない感覚だよね。
「臭い」じゃなくて「匂い」になってるんだなー。
手がすきだの足の匂いが好きだの、もう告白してるもどーぜんなんですけど!
テッキは……鈍いから……。

ジヒョンはもうテッキにすりすりしてくっついて寝るんだけど、
か、かわいすぎる。

朝ごはんのシーンもいいですよね。
お母さんを思って泣きたいときは、台所で支度する。
涙を流すとお父さんは怒ったけど、
火を炊く煙で涙がでた時だけは、怒られなかったから……。



当時を思い出して涙ぐんでるテッキに
思わずジヒョンはもらい泣きしちゃってさ。
心が通じ合うひと時ですよ。
そんな話はね、スジンにはしてないと思うよ。

テッキの手が、ごつごつしてる話は前にも一度出てきました。
以前オッパと手をつないだ時に、
「あなたの手は柔らかいのね」
ってジヒョンが言ってたことがあるんですよ。
何のときだったかなぁ。こないだのデート?

その時はテッキのことは一言も言わなかったけど、
ああ、テッキの手を思い出しているんだなあと思った。
リゾートで逃げた時、握られた手の感触を思い出してるんだなって。
比べてるわけじゃないけれど、
オッパといてもテッキのことを考えちゃうんだなって。
それが恋なんだなぁー。

「イワンのばか」って童話だったかな、
貧しい農家の三男坊イワンが、優しい心根のおかげで
領主になるという話があったと思うんですよ。
で、奥さんは目の見えない娘なのね。
イワンは領主なんだけど、自分も農民だから、領民と一緒に
毎日畑に出て、仕事をするんです。
そして貧しい人たちを館に連れてきて、みんなで食事をする。
どんな人でも、一緒に来て食べていいの。
でもね、奥さんは訪ねてきた人と、必ず握手をする。
そして、手の柔らかい人だけは、中に入れないの。
そういう人は、苦労してない人だっていうのね。
当時は苦労してない人はいわゆる貴族で支配者階級だったわけです。
そういう人は、家には招かない。
荒れてごつごつして美しい、労働者の手を持つ人だけ、どうぞお入りくださいって。

詳細はうろ覚えですけど、子ども心にすごく感動したのを覚えてるのね。
今回、こういうエピソードが出てきて、
ますますこのドラマを好きになりました。おろろん。

努力した人だけが持つ貴い手を、テッキは持ってるんだなー。

もちろん、医者になったオッパだって努力してると思いますよ。
勉強大変だしさ。
ただねー、オフはオフ!みたいな態度だったし、
へたすりゃ瀕死の患者さんがいても休暇取っちゃうんじゃないかと
思わせるような割り切りをしている風情でもあったし、
ちょっと、違うんだよなー。
医者も人間だからいいけどね。
ふつーの人だよね。
テッキは人の心を動かせる人だけどね。



そんなワクワクの一夜を共にしたくせに、下山したらまたケンカだよ!
ジヒョンが無理にオッパを探しに行こうとするからだよ!
テッキが「ウリスジナ」とか言うからだよ!

この「ウリ」って言葉は感覚的に難しいんだよなー。
「俺のスジン」って訳してるけど、がんばってる。
この場合のニュアンスとしては一番近いけど、ちょっと強いような……。
まあ「ウリ」にはでっかい愛情が込められているということは
間違いないでしょう。

わざとらしくウリスジナとか言っちゃうテッキにジヒョンも怒る。
なぜ腹が立つのか、さすがにもう自覚してますよね?

そして、キャー!夜のぶどう畑。
ドラマではよくあるけど、あんな体勢で倒れこむなんて
本当にあることなのか?
実体験ある人は必ず名乗り出てください!
わたしは無い!たぶん死ぬまで無い!
もしかしたら介護されるようになったらあるかもしんない!



でも、ほやほや~、いい雰囲気なんです~。
ああ!観ていたらなぜか!

実ったぶどうの甘い香りが……!

想像してみてくださいよ。
月明かり、虫の音が聞こえていて、
あたりは甘く熟したぶどうの香りでいっぱいで、
お互い憎からず思っている男女が一緒にいて、
何にも起こらない方が不自然でしょ!

最初はただ、キャーとか思いながら観ていたんですけど、
途中であっそうか、ここってぶどう畑なんだ、と、考えたら、
余計にぽわわーとしてきて、いいシーンでしたね。
途中でワンカット、畑の遠景を入れる演出がそうさせるのかな。
うまいな。
ふたりの心臓の音が聞こえてくるようでしたよ。

ギョンミンオッパとジヒョンオンマのあせりも当然です。
アボジは目をそらしてますけど……。

その後のねー、ジヒョンのセリフもいいんだな。
子どもだった彼女が、芯の強い女性に成長したんだね。
ステキな女性になったね、ジヒョンは。

うう、だからこそ、ジヒョンオンマの叱責がつらい。
あなたの娘を立派に成長させてくれた相手がテッキなんですよ!
この人、苦労人で人格者なんですよ!
表面だけで物事を判断しちゃだめですよ。

「あなたはいい大人でしょ!」
これを言われるのが一番つらい~。
設定上、ふたりの年の差は6歳。
26と32なので、確かにテッキは立派な大人って感じなんだよね。
46と52だったらどーってことはないんだが。

でも恋ってそういうものじゃないでしょ?

テッキも20代だったらね、反論するかも。
こんなに苦労人じゃなかったら、反発するかも。
でも、成長する彼女を見守ってきた大人としては、黙るしかない。
すごく子どもみたいな部分はあっても、彼はやっぱりできた人だから。
ジヒョンが、自分を愛しているって確信がないから。

医者と農夫、世間的に見てもそりゃあっちを選ぶよな、とか思ってるのかな。

せ、せつない……。



このオンマの戒めが、あの「俺は辞める」発言につながるわけですよ。
スジンは病院に入院したんだから、帰ってもいいのに帰らない。
ジヒョンをあきらめることに決めたんだね……。

ジヒョンは、自分のことはともかく、
あのテッキが畑のことや畑仕事のことをあんな風に言うのが許せない。
今まで私に偉そうに言ってきたアレは何だったのよ、と。
彼を尊敬して愛している分だけ、許せないんだなー。
でもそれが彼の本心かどうかわからないくらいに、まだ子どもだったりするんだなー。

これまでラブラブでにこにこして観ていられた分、
ラストまでのひとやま、辛い展開が待ち受けているようです……。
絶対ハッピーエンドに間違いないんだけど、
最後楽しく終わるための必要な試練だと思うんだけど、
つらいものはつらい。



彼が少年みたいに見える瞬間があるんですよ。
恋する気持ちはいつでもピュアピュアしいものなのね……。


恋愛ドラマのエッセンスがギュッとつまった14話。

あと残り2話か……。


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