いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

魔王 第17話

2013年01月16日 | 魔王
悪い!
悪い男だな~、ヒス兄さん。
自分が裏切られたことが本気で許せなかった模様。
秘密を知るスンギを殺し、ソクジンに罪を着せ、
自分はアリバイ工作をして安全圏に逃れ……。

あなたのせいでスンハが疑われてますから!

どーしてくれるんですか。
そりゃ、裏で糸を引いて、あなた方が互いにだましあい、
裏切りあい、殺し合うように仕向けたのはスンハかもしれませんが、
全ての選択はあなた方にゆだねられていたんですよ?
真実を明らかにして、互いを赦し、助け合う道だって残されていたはずなんですよ?

スンギを毒殺したのはヒスなのだが、
アリバイ工作をした彼は、ソクジンに罪を着せる。
警察に逮捕されたソクジンは、オスにも、本当のことを話せない。
「スンギを殺したのは俺じゃない、信じてくれ!」
何かを隠していることはわかっている。
だが、オスにはソクジンを信じるしかなかった。
「証拠が……アリバイが必要なんだ」


ソクジンはどうしても、不倫のことを言い出せない。
そのために嘘を重ねなければならなくて、にっちもさっちもいかないのだ。
オスが、テフンを刺す気はなかった、と信じてくれた友達だから、
「俺じゃない」というソクジンの言葉を信じるオス。
でもそれでは警察は納得しないのよ……。

ソクジンの車の下に取り付けられ、回収された装置はなんだったのかしら?
あの人写真撮られてたね。

あ、すみません、今回もこのあらすじのような本編解説は、
時系列には並んでおりません。
実はドラマ冒頭から、今回はオスとスンハの直接対決だったのよね。

血まみれのスンギの画像にショックを受けたオスは、
ソクジンを訪ねてきたヨンチョルを締め上げます。
そして、スンギの死はやつのしわざなんだ!と決めつけて
深夜、スンハの自宅に乗り込むのです。

もちろん、糸を引いたのはスンハよ?
でも、実際に手を下したのはあなたの実の兄さんなのよ?
オスや~。

友人を殺された憎しみと悲しみをぶつけるオスに、スンハは怒ります。
そんな気持ちがわかるなら、家族を殺されたものの気持ちだってわかるはずだ、と。
オスは思わずひるんでしまいますが、
殺すつもりはなかった、と真実を叫びます。
しかし、スンハにとっては、事故でも故意でも同じだ、と。
オスは真実を告げなかったのだから。



生きていたかった。俺は卑怯者だけれど、それでも生きていたかった。
寝ても覚めてもテフンを思い出して、地獄だった。
それでも、生きていれば、いつかテフンが赦してくれるんじゃないかと信じたかった。
死ねというなら今死んでもいい、
これ以上犠牲者を出さないでほしいとオスは懇願しますが、
スンハは動揺しながら冷たく拒絶します。
自分にはどうしようもない、と。全ては彼らの選択の結果なのだと。

オスは、少し冷静になって、スンハに謝罪します。
テフンに、テフンの弟に、言おうとして言えなかった言葉、
ミアナムニダ、と心を込めて言うのです。
「しかし、あなたは俺が捕まえます」

自分の罪は罪だけれども、その復讐のために人を殺す犯人を
野放しにすることは、できないの。
彼は刑事だから。人間だから。

スンハは、けして認めはしないけれど、テソンとして、オスと対決したのね。
オスもそれをわかっていて、必死に彼に訴えた。
スンハが奥歯をぎりぎりとかみしめながら絞り出す言葉の
ひとつひとつが重たく、その表情は憎しみにあふれ、すごい緊張感でした。
あんなに憎しみの感情をあらわにするのは初めてじゃないかな。

「それでも生きていたかった」というオスの言葉は、
自殺しようとしてしきれなくて、
人を殺しても生きていたいと願ってしまう人間の業を感じさせました。
「死んでお詫びするのではなく、生きて贖罪の日々を送るのが故人への誠意」
とかいう、きれい事のはなしじゃーありません。
自分だけは死にたくない、と思うのが人間というものよ。
だからこそ、自己犠牲の精神が尊いものなのよ。

オスは、正直だったと思う。
卑怯な心も、汚い心もみんな認めて、スンハに謝罪した。
スンハも、それはわかって、受け止めてくれたと思うの。
だからこそ、ソラオンマの裁判で、彼は動揺するのよね。
「殺意があったとはとうてい認められません」といって、殺人犯を弁護する自分。
ではオスが無罪になったことだって、当然の成り行きだったんじゃないのか?
彼も殺意を否定し、事故だったと言っている……。

結局、真実が明かされなかったことが、悪い結果を生んでいるんだね……。
カン議員があんな工作をしなければ、こんなことにはならなかったのに。

スンハは、ヘインのことは別にしても(影響はあるだろうけど)
自分の復讐劇に迷いを感じてグァンドゥさんとお酒を飲んじゃいます。
グァンドゥさんは、オスに関して優しい目線というか、
同情的というか、寛大な発言をして、スンハの心を逆なでします。

でも、それはチョン・テソンのためでもあるのでした。
彼らは幼すぎた。ふたりとも、あの時に捕らわれ続けている。
もし成人後に同じような体験をしたとしたら、ここまでの復讐劇が行われたとは思えない。

スンハが、もっと人生経験を積んでいたら、
人間には善と悪が混在しているものなんだ、とわかっていたとしたら、
自分の目で見た真実でさえ、本物なのかわからないのだと理解していたら、
彼はカン・オスを赦すことができたのか?



心が揺れるスンハは、ヘインの家に足を向ける。
家の手前できびすを返し、立ち去ろうとするのだが、
後ろ姿を見つけたヘインが、声をかけた。
「黙って行くなんて。
お酒飲んだんですか?
何か、ありました?」

スンハは、思わずヘインを抱きしめてしまう。
驚きつつもヘインは、彼の腕に応えようとするのだが、
スンハはつと手を放し、黙って去って行くのだった。


ぎゃー!

もう、このヘインを抱きしめるシーンのスンハの苦悩の表情、
彼女をいとおしく思う気持ちがあふれた瞳、
我に返って彼女をはなした後の恥ずかしそうな表情、
一連の彼を観てたら苦しくって悲しくって美しくって、
わたしはこのまま悶え死ぬと思います。

みんなっ!生きてるっ?

しかしこの後、スンハを思いオルゴールの宝石箱を触っていたヘインは、
おじいさんの声を聞いてしまうのでした。
「僕はスンハだと言ってたなぁ」

ヘインは、いてもたってもいられずファンの農場へ向かい、
スンハの昔の写真を見せてくれるよう、頼む。
果たしてそこに写っていたのは、あの雨の日、傘を貸してくれた少年だった。


実はここんとこ、よく理解できてません。
ヘインはスンハがチョン・テソンだってわかったわけ?
スンハとあの少年がやっぱり同一人物だったことはわかったよね。
でもおじいさんの話、全部聞けてたわけじゃないじゃん。
あの一部分だけだったら何がなんだかわかんないんじゃないのかな?

それにあのオルゴールはオンマへの贈り物なんだからね!
いつも触っちゃだめ!
「ヘインさんは超能力者かい?」ってお兄さん、そうなんですよ。
わりと自由自在な設定のような気がして、ちょっとずるい感じですよ。
都合良く何か読み取れたり、読み取れなかったり、
悪夢のような予知夢をみちゃったり……。
言ってもドラマだからな、そのへん仕方ないか。

そして、逮捕されたソクジンの弁護をオ・スンハが~!
だって彼はホテルの顧問弁護士さんだものねー。
「弁護する事案について、私にけっして隠し事をしないこと」
これもスンハの復讐のための布石なのかしら?
きっとそうだね、彼は無駄なことはしないもん。

ああ、つらい……。
きっと暗黒のラストに向かっていくのだろうけど、
残り3話なのだわ……。


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