第2サムエル記
12:13 ダビデはナタンに言った。「わたしは主に罪を犯した。」
ナタンはダビデに言った。「その主があなたの罪を取り除かれる。
あなたは死の罰を免れる。
12:14 しかし、このようなことをして主を甚だしく軽んじたのだから、
生まれてくるあなたの子は必ず死ぬ。」
12:15 ナタンは自分の家に帰って行った。
主はウリヤの妻が産んだダビデの子を打たれ、その子は弱っていった。
12:16 ダビデはその子のために神に願い求め、断食した。
彼は引きこもり、地面に横たわって夜を過ごした。
12:17 王家の長老たちはその傍らに立って、王を地面から起き上がらせようと
したが、ダビデはそれを望まず、彼らと共に食事をとろうともしなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
預言者ナタンが鋭く指摘したダビデの罪は、それから1000年後、
マタイの福音書1章1~17節にあるように
イエス・キリストの系図に出てきます。
マタイによる福音書
1:5 サルモンはラハブによってボアズを、ボアズはルツによってオベドを、
オベドはエッサイを、
1:6 エッサイはダビデ王をもうけた。
ダビデはウリヤの妻によってソロモンをもうけ、
ここにダビデの罪が明確に語られているのです。
ダビデ王の後継ぎとなったソロモンですが、
この時に生まれて、断食した子ではありません。
同じバテシバから生まれた次の子どもでした。
その時はバテシバはダビデの正式な妻となっていました。
マタイによる福音書の系図には、ソロモンの母は、
バテシバという名ではなく、「ウリヤの妻」であると記されているのです。
ダビデは部下のウリヤから妻を奪った、
その罪は永遠に忘れられることがないように、
この系図に明確に記されたのです。
つまりダビデの罪をクローズアップさせているような
イエスに至るまでの系図は、何を意味するのでしょうか。
ダビデとバテシバの、決して赦され得ない罪の末裔として、
イエス・キリストはお生れになったのです。
それはこのような人間の罪があっても、
神のご計画はこの上にあったことを語っています。