バイブルランドin福井

安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

今後、100年経ても日本はデンマークやドイツを抜けない理由 

2024-04-14 04:00:00 | ゴスペル・エッセイ
福井県立図書館で出会った本に

「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」

(針貝有桂著・PHPビジネス新書23.11初版)

がありました。

そのサブタイトルは

「アイデア大国・残業ゼロ・DX先進国・国際競争力2年連続1位

世界一ゆるいすごい働き方」とありました。

この他にも辞典で調べるとデンマークは、

1・ヨーロッパにおける生活水準の高い先進国

2・OECD各国中で最も個人所得税の高い国

3・市民の生活満足度は世界最高クラス

4・国連世界幸福度報告では幸福度第1位

5・世界で最も社会的流動性が高い

6・世界で最も政治の腐敗が少ない

7・男女の賃金差はOECD中最小

8・2023年の世界平和度指数では2位、積極的平和指数では3位

9・グローバル化とデジタル化が進んでおり、

欧州において最もデジタル化された社会である。


・・・etcと人口500万、九州の大きさしかない国ですが、

この本のタイトルのようになぜ残業もない仕事で

世界トップの経済指数を持ち、幸福度世界一を

維持できるのはどうしてなのか、

この本ではどのように紹介されているのか知りたくて読みました。

著者の針貝さんは、早稲田大でデンマーク経済を専攻し、

研究していく中でデンマーク人と結婚され、

デンマークを様々な角度から分析し、情報を日本に発信しておられ、

今回の本もその一つです。

針貝さんは上記のような国際競争力で世界トップを行くにも関わらず、

4時には会社には全誰も残業せず、全員帰宅してしまい、

誰も会社にいないのは、なぜなのかという理由に


A・家庭を第一とする

B・自分の生活充実を優先する効率的な働き

C・政治への参与、関心が極めて高く、平和思考第一とする生き方

・・etcと書いておられますが、

やはりこの本で欠落しているのは、デンマーク国民の7割が

プロテスタントのクリスチャンであることの考察なのです。

そして、キリスト教会で礼拝を守って、

信仰生活を続けている国民が半数を占めていることです。

無神論者は20%でしかなく、

日本はデンマークとは真逆の宗教なき国であり、

聖書をベースにはしていません。

つまり国民の思考、生き方がすべて聖書に基づいていることです。

しかも、プロテスタントであり、

宗教改革者、ルターが起こしたルター派が国教というキリスト教国なのです。

これはGDP(国民総生産)で日本を昨年、抜いて世界第3位になった

ドイツと同じく、ルター派がドイツの国教と同じことです。

それはプロテスタント最大の宗派、ルター派から、

資本主義が誕生しており、

人生や仕事の思考がすべて聖書から出ていることです。

つまり日本はデンマークをお手本にするならば、

聖書を第一としなければならないのです。

日本人の9割が無神論者では、おそらく

100年経てもデンマークやドイツを追い抜くことは絶対にできません。

そして日本に最初にデンマークの歴史を紹介したのは明治を代表する

キリスト教思想家、無教会創始者の内村鑑三でした。

その著作「デンマルク国の話」を読むと内村は、日露戦争で勝利に酔いしれる

日本のゆくえは将来、大きな問題を引き起こすことを予見し、

日本がデンマークに習った国家形成を祈って書いた今も名著の一つです。

内村鑑三が願ったような日本が、デンマークのような国づくりをしない限り、

GDPでドイツに抜かれたばかりではなく、

インドには2,3年後、そしてアジアなど多くの新興国にも抜かれ、

東南海地震が起これば、その甚大な被害のゆえに

世界有数の貧困国になることもあり得ることでしょう。

最後にデンマークの生んだキリスト教思想家、キルケゴール(注・01)が

生きた国であり、彼を理解しなくては、

日本がデンマークに追いつくことは絶対に不可能です。

なお、キルケゴールについては、日本では哲学者として紹介されていますが、

彼はキリスト教の神髄を語っている「神に仕えるスパイだ」ということを

書かれた方の入門書を福井県立図書館で出会いました。

この内容に賛同することが多く、いずれ詳しく紹介させていただきます。


キルケゴール(注・01)
[1813~1855]デンマークの思想家。 ヘーゲル哲学の影響を受けるが、その思弁的合理主義に反対して主観主義の立場をとった。 また、人間実存の真理は「あれかこれか」の選択、融和しがたい対立にあると説き、実存哲学の先駆者とされる。
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