界面活性剤について、日常の裏側さんから質問をいただいていました。
具体的な物質名を挙げた方が検証しやすいと思います。
じつは全く同じ成分でも、製品の監督官庁によって名称が違います。
化粧品は厚生労働省、洗濯洗剤や掃除用洗剤、台所用洗剤は経済産業省の管轄です。
ここでは両方を挙げたので、成分名がずらり並ぶことになってしまいますが、手元にあるコスメ、ヘアケア製品、洗剤、歯磨きなどの成分を確かめてみて下さい。
天然界面活性剤
石けん(脂肪酸ナトリウムまたはカリウム)、レシチン、サポニンなど
*石けんは人の手を加えずとも、自然界で生成されるものなので、私は「天然」と考えます。
以下は合成界面活性剤です。天然には存在しませんし、自然では生成もしません。名称に「ヤシ」「牛脂」といった天然物が含まれるものもありますが、それを含めほとんどの場合、石油系の化学物質が介在します。
陰イオン(アニオン)系~洗浄力が最も強いタイプ
アルキル硫酸Na、アルキルサルフェート(AS)、オレイル硫酸Na、ラウリル硫酸Na、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)ココイグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸Na、ステアロイルグルタミン酸Na、N-アシルグルタミン酸Na(AGS)、パレス硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(AES)、ポリキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム
陽イオン(カチオン)系~洗浄力は陰イオン系より劣る。殺菌剤、柔軟剤、帯電防止剤
ジアルキルアンモニウムクロリド、ジココジモニウムクロリド、クオタニウム-18、ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、DADMAC、アルキルトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、ラウリルトリモニウムクロリド、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、ポリクオタニウム-22、塩化ジメチルジアリルアンモニウムアクリル酸重合体、塩化ベンザルコニウム、ベンザルコニウムクロリド
非イオン(ノニオン)系~洗浄力は弱い。発泡剤、乳化剤
パレス、ラウレス、セテス、ステアレス、オレス、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、AE、POER、PEG/PPGコポリマー、PPGラウレス、PPGセテス、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ-ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウリルグルコシド、デシルグルコシド、アルキルグルコシド、脂肪酸アミドMEA、コカミドDEA、コカミドMEA、脂肪酸アルキロールアミド、脂肪酸アルカノールアミド、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド、ココアミンオキシド、ラウラミンオキシド、ステアラミンオキシド、ジメチルドデシルアミンオキシド、ヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸PG、プロピレングリコ-ル脂肪酸エステル、ヤシ脂肪酸ソルビタン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート20、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン
両性イオン系~洗浄助剤。強い発泡作用、殺菌作用
アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ヤシ脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン
非石油系~石油化学物質が介在しない、自然に近い界面活性剤
水添レシチン、加水分解タンパク(コラーゲン、ケラチン、コンキオリン、シルク、卵白等)類、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸グリセリルなど
これらの中で赤字で示したものは、PRTR法(化学物質管理法)で、「排出、移動を管理、報告、公開すべき”有害物質”」として指定されています。
”植物原料”とか”環境にやさしいヤシの実生まれ”とか言って売られている洗剤、化粧品もよく見ると、PRTR法に指定された有害物質を使っていますよ。LASを”環境にやさしい”と言って使っている洗剤を見たときはブッ飛びました。
また、酸化エチレン添加物は、生成過程で発ガン性物質であるジオキサンが発生し、これが混入している可能性が否定できません。
プロピレングリコ-ル(PG)や「ポリオキシエチレン○○」という名前の物質がその代表的なものです。コスメやシャンプーに多いですね。
アミノ酸系の界面活性剤は、アンモニアから作られています。ボディソープやシャンプーに見られるタウリン系も、石油系のエチレンとアンモニアの合成です。アンモニアは窒素の中心成分で、排水されると河川の富栄養化の原因になります。
人間の肌や体にやさしく、水を汚さず、環境を壊さないのは、やっぱり天然の界面活性剤です。
石けんは、洗剤、化粧品メーカーと業界寄りの化学者に徹底的に叩かれ、マスコミもそれを黙殺しています。
”7日で自然分解する環境にやさしい洗剤”というものも売られていますが、石けんはたった1日で自然分解します。軟水の日本で使うなら、石けんは最適の天然界面活性剤だと、私は考えます。
具体的な物質名を挙げた方が検証しやすいと思います。
じつは全く同じ成分でも、製品の監督官庁によって名称が違います。
化粧品は厚生労働省、洗濯洗剤や掃除用洗剤、台所用洗剤は経済産業省の管轄です。
ここでは両方を挙げたので、成分名がずらり並ぶことになってしまいますが、手元にあるコスメ、ヘアケア製品、洗剤、歯磨きなどの成分を確かめてみて下さい。
天然界面活性剤
石けん(脂肪酸ナトリウムまたはカリウム)、レシチン、サポニンなど
*石けんは人の手を加えずとも、自然界で生成されるものなので、私は「天然」と考えます。
以下は合成界面活性剤です。天然には存在しませんし、自然では生成もしません。名称に「ヤシ」「牛脂」といった天然物が含まれるものもありますが、それを含めほとんどの場合、石油系の化学物質が介在します。
陰イオン(アニオン)系~洗浄力が最も強いタイプ
アルキル硫酸Na、アルキルサルフェート(AS)、オレイル硫酸Na、ラウリル硫酸Na、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)ココイグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸Na、ステアロイルグルタミン酸Na、N-アシルグルタミン酸Na(AGS)、パレス硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(AES)、ポリキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム
陽イオン(カチオン)系~洗浄力は陰イオン系より劣る。殺菌剤、柔軟剤、帯電防止剤
ジアルキルアンモニウムクロリド、ジココジモニウムクロリド、クオタニウム-18、ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、DADMAC、アルキルトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、ラウリルトリモニウムクロリド、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、ポリクオタニウム-22、塩化ジメチルジアリルアンモニウムアクリル酸重合体、塩化ベンザルコニウム、ベンザルコニウムクロリド
非イオン(ノニオン)系~洗浄力は弱い。発泡剤、乳化剤
パレス、ラウレス、セテス、ステアレス、オレス、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、AE、POER、PEG/PPGコポリマー、PPGラウレス、PPGセテス、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ-ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウリルグルコシド、デシルグルコシド、アルキルグルコシド、脂肪酸アミドMEA、コカミドDEA、コカミドMEA、脂肪酸アルキロールアミド、脂肪酸アルカノールアミド、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド、ココアミンオキシド、ラウラミンオキシド、ステアラミンオキシド、ジメチルドデシルアミンオキシド、ヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸PG、プロピレングリコ-ル脂肪酸エステル、ヤシ脂肪酸ソルビタン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート20、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン
両性イオン系~洗浄助剤。強い発泡作用、殺菌作用
アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ヤシ脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン
非石油系~石油化学物質が介在しない、自然に近い界面活性剤
水添レシチン、加水分解タンパク(コラーゲン、ケラチン、コンキオリン、シルク、卵白等)類、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸グリセリルなど
これらの中で赤字で示したものは、PRTR法(化学物質管理法)で、「排出、移動を管理、報告、公開すべき”有害物質”」として指定されています。
”植物原料”とか”環境にやさしいヤシの実生まれ”とか言って売られている洗剤、化粧品もよく見ると、PRTR法に指定された有害物質を使っていますよ。LASを”環境にやさしい”と言って使っている洗剤を見たときはブッ飛びました。
また、酸化エチレン添加物は、生成過程で発ガン性物質であるジオキサンが発生し、これが混入している可能性が否定できません。
プロピレングリコ-ル(PG)や「ポリオキシエチレン○○」という名前の物質がその代表的なものです。コスメやシャンプーに多いですね。
アミノ酸系の界面活性剤は、アンモニアから作られています。ボディソープやシャンプーに見られるタウリン系も、石油系のエチレンとアンモニアの合成です。アンモニアは窒素の中心成分で、排水されると河川の富栄養化の原因になります。
人間の肌や体にやさしく、水を汚さず、環境を壊さないのは、やっぱり天然の界面活性剤です。
石けんは、洗剤、化粧品メーカーと業界寄りの化学者に徹底的に叩かれ、マスコミもそれを黙殺しています。
”7日で自然分解する環境にやさしい洗剤”というものも売られていますが、石けんはたった1日で自然分解します。軟水の日本で使うなら、石けんは最適の天然界面活性剤だと、私は考えます。