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女性の美と幸福の源は オーガニックです

界面活性剤あれこれ

2005年12月20日 | コスメ
界面活性剤について、日常の裏側さんから質問をいただいていました。
具体的な物質名を挙げた方が検証しやすいと思います。
じつは全く同じ成分でも、製品の監督官庁によって名称が違います。
化粧品は厚生労働省、洗濯洗剤や掃除用洗剤、台所用洗剤は経済産業省の管轄です。
ここでは両方を挙げたので、成分名がずらり並ぶことになってしまいますが、手元にあるコスメ、ヘアケア製品、洗剤、歯磨きなどの成分を確かめてみて下さい。

天然界面活性剤
石けん(脂肪酸ナトリウムまたはカリウム)、レシチン、サポニンなど
*石けんは人の手を加えずとも、自然界で生成されるものなので、私は「天然」と考えます。

以下は合成界面活性剤です。天然には存在しませんし、自然では生成もしません。名称に「ヤシ」「牛脂」といった天然物が含まれるものもありますが、それを含めほとんどの場合、石油系の化学物質が介在します。

陰イオン(アニオン)系~洗浄力が最も強いタイプ
アルキル硫酸Na、アルキルサルフェート(AS)、オレイル硫酸Na、ラウリル硫酸Na、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)ココイグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸Na、ステアロイルグルタミン酸Na、N-アシルグルタミン酸Na(AGS)、パレス硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(AES)、ポリキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム

陽イオン(カチオン)系~洗浄力は陰イオン系より劣る。殺菌剤、柔軟剤、帯電防止剤
ジアルキルアンモニウムクロリドジココジモニウムクロリドクオタニウム-18ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド塩化ジアルキルジメチルアンモニウムDADMACアルキルトリモニウムクロリドベヘントリモニウムクロリドラウリルトリモニウムクロリド塩化アルキルトリメチルアンモニウム塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム塩化ラウリルトリメチルアンモニウムポリクオタニウム-22塩化ジメチルジアリルアンモニウムアクリル酸重合体、塩化ベンザルコニウム、ベンザルコニウムクロリド

非イオン(ノニオン)系~洗浄力は弱い。発泡剤、乳化剤
パレスラウレス、セテスステアレスオレスポリオキシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンラウリルエーテルAEPOER、PEG/PPGコポリマー、PPGラウレス、PPGセテス、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ-ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウリルグルコシド、デシルグルコシド、アルキルグルコシド、脂肪酸アミドMEA、コカミドDEA、コカミドMEA、脂肪酸アルキロールアミド、脂肪酸アルカノールアミド、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド、ココアミンオキシドラウラミンオキシドステアラミンオキシドジメチルドデシルアミンオキシドヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸PG、プロピレングリコ-ル脂肪酸エステル、ヤシ脂肪酸ソルビタン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート20、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン

両性イオン系~洗浄助剤。強い発泡作用、殺菌作用
アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ヤシ脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン

非石油系~石油化学物質が介在しない、自然に近い界面活性剤
水添レシチン、加水分解タンパク(コラーゲン、ケラチン、コンキオリン、シルク、卵白等)類、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸グリセリルなど

これらの中で赤字で示したものは、PRTR法(化学物質管理法)で、「排出、移動を管理、報告、公開すべき”有害物質”」として指定されています。
”植物原料”とか”環境にやさしいヤシの実生まれ”とか言って売られている洗剤、化粧品もよく見ると、PRTR法に指定された有害物質を使っていますよ。LASを”環境にやさしい”と言って使っている洗剤を見たときはブッ飛びました。

また、酸化エチレン添加物は、生成過程で発ガン性物質であるジオキサンが発生し、これが混入している可能性が否定できません。
プロピレングリコ-ル(PG)や「ポリオキシエチレン○○」という名前の物質がその代表的なものです。コスメやシャンプーに多いですね。

アミノ酸系の界面活性剤は、アンモニアから作られています。ボディソープやシャンプーに見られるタウリン系も、石油系のエチレンとアンモニアの合成です。アンモニアは窒素の中心成分で、排水されると河川の富栄養化の原因になります。

人間の肌や体にやさしく、水を汚さず、環境を壊さないのは、やっぱり天然の界面活性剤です。
石けんは、洗剤、化粧品メーカーと業界寄りの化学者に徹底的に叩かれ、マスコミもそれを黙殺しています。
”7日で自然分解する環境にやさしい洗剤”というものも売られていますが、石けんはたった1日で自然分解します。軟水の日本で使うなら、石けんは最適の天然界面活性剤だと、私は考えます。

横浜トリエンナーレを安く楽しむ

2005年12月15日 | 
9月28日から始まった「横浜トリエンナーレ」も、今度の土日で終わりです。
メイン会場と「BankART」は入場料が必要ですが、無料で楽しめる会場もあります。
今週末、横浜へ来られるのなら、のぞいてみませんか?

メイン会場の最寄駅、みなとみらい線の元町・中華街駅です。
展覧会は、この駅に降りたときから始まっていると言ってもいいでしょう。

中華街側のエスカレーターを上がると、目に飛び込んでくるこの物体。
中で人がうごめいているので、ちょっとびっくり。
なんと、展覧会の案内所とチケット売り場です。
前売り券がなくて、有料展示を見たい人はちょっと待って。
改札を出て、先に「ヴィラ会芳亭」へ行きましょう。

「ヴィラ会芳亭」は、関帝廟通り沿いの山下町公園にあります。
小学生のとき、夏休みのラジオ体操はこの公園でしていました。
公園の東屋「会芳亭」は、普段は華僑のお年寄りたちの憩いの場ですが、
これを宿泊施設にしてしまうという発想がすごい。
「会芳亭」がベッドの天蓋のようです。
ここに泊まるとしたら、同性の友人より、やっぱり異性のパートナーとでしょう!


床の位置が普段より高いので、屋根や軒の細工や絵画をじっくり見ることができます。
いつも見ていたはずですが、こんなに豪華できれいだなんて、思いませんでした。
じつは、この「ヴィラ会芳亭」の受付で、当日券を100円引きで売っています。
有料展示を見たいなら、ここで入場券を買うとお得です。

今回のトリエンナーレのシンボル、山下公園にある「サーカスの門」です。
大型コンテナが微妙なバランスで組まれていて、ちょっと怖い。
この、外国貨物のコンテナを使ったのは、貿易港横浜らしくていいですね。
でも、前回の”コンチにはりつくバッタ”よりはインパクトないかも・・・。
根岸線の車窓からあれを見たときは、思わず声を上げちゃいましたもん。
このときのバッタの絵を車体に描いた市バスが、今でも走っています。

メイン会場の山下埠頭です。普段はさまざまな種類の貨物船が停泊し、フォークリフトが行き交っています。
ただ、トリエンナーレの期間中は船が停泊できないので、新港埠頭や本牧埠頭だけでなく、大型の船は本来客船用の大さん橋に停泊していたこともありました。
会場は、この埠頭のいちばん奥の倉庫です。

日本大通り、中区役所のとなりにある「ZAIM」では、展覧会のインフォメーションの他、交流会が行われています。
ここはカフェがあって、ランチやソフトドリンク、ビールが楽しめます。日本大通りのオープンスペースでの飲食もできるので、休憩や腹ごしらえにどうぞ。

海岸通りの倉庫を使った「BankART StudioNYK」。
有料展示ですが、カフェは誰でも利用でき、カフェスペースから作品を見ることもできます。
”アートな寝床”がいくつかあるのですが、実際スタッフが泊まっているとか。
寝心地がよさそうなものもあれば、「え?」と思うものも・・・。

「BankART StudioNYK」の入り口は、神奈川県警と日本郵船横浜支店の間にあります。

北仲通り、横浜第二合同庁舎の裏手にある「北仲BRICK」(手前)と「北仲WHITE」(奥)。建築家やデザイナー、アーティストなどの個人や団体が事務所やアトリエを構えています。
トリエンナーレ期間中は、それぞれの事務所やアトリエが一般に公開されています。部屋のドアが開いていれば、入ってOKです。
この両ビルの敷地はすでに森ビルが買い取っており、いずれ再開発されて超高層ビルが建つ計画とうわさされています。
けれど、横浜に”六本木ヒルズ”が要ると思いますか?
私は、六本木ヒルズもシオサイトも、丸ビルもオアゾも、コレド日本橋もつまらないと感じています。
横浜はあのような再開発をすべきではありません。
11月に、横浜の未来像について、市が葉書やメールで市民の意見を募ったのですが、私はこの地区の再開発を森ビル任せにしないよう、強く求めました。

「北仲WHITE」のイベント掲示板です。今度の土日も来訪者が参加できるワークショップがあります。

「北仲BRICK」「北仲WHITE」の向かい側にある「BankART1929」。ここは海岸通りの「BankART StudioNYK」と共に、夜はスタッフが泊まる”アートな寝床”が有料展示されています。
ただ、エントランスホールは誰でも入ることができ、アート関係のさまざまな書籍が販売されています。
この入り口は、以前この場所にあった横浜銀行本店の入り口を残したものです。
銀行時代、中は天井が高く、広く、重厚で、細かい細工もされており、まるで古い外国映画のような世界でした。
横浜の本町通りは、この横浜銀行だけでなく、三菱、富士、三井各行が昔ながらの洋式ビルで営業していました。
けれど金融再編やIT化で、銀行は古いビルから離れてゆきました。
三菱銀行横浜支店は、マンションに。本体に組み込む形で建物の表側は再現されましたが、はりぼてのような感は否めません。
富士銀行横浜支店は壊される予定でしたが、市民や専門家の必死の嘆願でなんとか残りました。
でも、銀行建築は、銀行として使ってこそ生きる・・・そう思うのは私だけでしょうか?
現在も銀行として機能しているのは、三井住友銀行横浜支店になっている、旧三井銀行横浜支店だけです。ここは本当に素晴らしい昔の銀行建築なので、ぜひ立ち寄ってみて下さい。

各会場間の移動は、できれば、景色を見ながら歩いてみることをおすすめします。
有料展示を全部見る場合は、1日乗車券を買ってみなとみらい線を使うのがよいと思います。
みなとみらい線は、各駅デザインが全く違います。ほぼ各駅で下車することになるので、ぜひ見比べてみて下さい。

E-LIFEのおしゃれでおいしいベジタリアン弁当

2005年12月13日 | フード
癒しフェアの会場で、E-LIFEのお弁当を見つけました。
某環境雑誌で仕事をしていた頃、新宿ルミネB2にある自然食品店で、よくここのお弁当を買っていました。

マクロビオテック系雑穀料理というと、塩と味噌の味ばかりが際立っていておいしくなく、洗練されていない。動物系料理の再現もムリをしているのがありあり。さらに、”環境系”にありがちな、理念ばかりが先行して、自分たちだけの世界に閉じこもっている印象-。
最初に食べた雑穀料理のせいで、私はそう思っていました。それをくつがえしてくれたのが、E-LIFEのお弁当だったんです。

雑穀のミートボ-ルやコロッケ、グルテンミートを使った中華風、エスニック風のおかずも違和感がなく、ちゃんとそれぞれの料理の特徴的な味がしました。もちろんおいしい。「これからのオーガニックは、こうでなくちゃ!」と思いました。

理念ばかりにこだわるのではなく、広く受け入れられるアプローチの仕方を考え、存在をより多くの人に知ってもらう。それこそが、理念を広めることにつながる・・・。
そのひとつの例が、このお弁当なのではないでしょうか。

癒しフェアで垣間見えた、オ-ガニックの現実

2005年12月12日 | オーガニックライフ
10日、11日に東京ビックサイトで開かれた癒しフェアに行ってきました。

オーガニックフード、オーガニックコスメ、ハーブ、アロマ、スパ方面を期待していたのですが、実際行ってみるとヒーリング、チャネリング、波動など、サイキック系、神秘系の出展が目立ちました。少し期待していたヨガ系も、いまひとつアヤシそうな感じで「う~ん」と思ってしまいました。

自然療法やヨガは、精神性を深く追求します。ハーブやアロマ、コスメなどの植物の働きについては、現代科学では解明できていないことが沢山あります。だからといって、「オーガニック」が神秘系のものと一緒に括られることに、私は強い違和感と抵抗感を感じるのです。