亜北斎「むかし むかし そう遠くないむかし、ある国に 一見 優しそうな
下心ある王様がおった。王様が家臣に毒を盛って からだを弱らせてから、
解毒剤で治して恩をきせた。そのうえ 他の国のあちこちで毒を放って来い。と
うまくいけば 褒美をやる、ベンツをやる と。その後 見知らぬ
病気が世界中に広まりいっぱい人がたおれた。優しそうな王様は手を差しのべた。
わたしが治してあげよう、薬をあげよう。 かわりに少しだけ土地をくれ と。
命に代えらぬ困った国々は 命とひきかえに土地を手放し、とうとうみんな
赤い悪魔のものになりました。めでたし めでたし。」
呑久斉「庇を貸して母屋を取られる みたいな話、後の祭りか、いかりや長介や。
虚栄心と向上心が同義語になってしもた。謙虚という言葉は死語か。
亜北斎「ジャズドラマーに53で亡くなった日野元彦氏がサインに好んで描いた。
吾唯足るを知る
赤い悪魔 白い暴君 黒い狸 政治家は人間の域を越えんとできんか。」
呑久斉「わては、
只(で)呑んで喰って和む これがええ。
どうも 癒やし、癒やす という言葉に違和感あって 和む が好きや。」