走る 2006-01-29 20:03:10 | 記憶 カーブを曲がると ゴールまで直線 誰もが力を振り絞り ゴールを目指す 前を走る背中に もう少しで追いつく 抜かせない… 力を抜いてしまおうか 一瞬弱い心が顔を出す もう少し もう少し… 必死に走る …抜かせないまま ゴールした 振り向き 軽く頭を下げた 頭を上げた瞬間 目に飛び込んできた 一本のコース 今走ってきた道 一瞬 誰もいない 音も聞こえない 静かな世界に入ったような気がした もう一度 走りたい そう思った…
時間を辿る 2006-01-29 10:58:52 | 記憶 部活が終わり 誰も居なくなった放課後 その子は 「少し話をしよう」と言った 階段に二人で座り 私も何を聞くでもなく 黙っていた 「長く人とは付き合いたくない」 そう話始めた 「どうして」 私が聞くと 「嫌な所が見えてくる…だから長く一緒に居たくない」 「一緒に居る人を嫌な気持ちさせてしまう」 そう言っていた… 私は 「そんな事は無い」 と軽く言った… 人を傷つけたくないと言う事は 自分も傷つきたくないと言う事 そう気づくのはもっと時間が経ってから… これからたくさんの人に出会い 傷つく事も 傷つけてしまう事もある そうして生きていく事を まだまだ知らない 中学2年の頃… 十何年後かの同窓会… 子どもを連れ 元気なお母さんになっていた その子の顔を見て …ほっとした