ROCKSTARS

all about my favorite Rocks.

『クリムゾン・キングの宮殿』(キング・クリムゾン)

2024-07-30 13:16:11 | albums

クリムゾン・キングの宮殿 In the Court of the Crimson King 


【歌・演奏】
  キング・クリムゾン/King Crimson


【リリース】
  1969年10月10日



【録音】
  1969年7月7日~8月13日 イングランド ロンドン ウェセックス
  


【プロデューサー】
  キング・クリムゾン/King Crimson


【エンジニア】
  ロビン・トンプソン/Robin Thompson


【レーベル】
  アイランド/Island
  アトランティック/Atlantic

  E.G.





【収録曲】(☆シングル=⑤)
 side:A
  ① 21世紀の精神異常者 (インクルーディング:ミラーズ) 7:21
    21st Century Schizoid Man  including:Mirrors
     (Robert Fripp, Ian McDonald, Greg Lake, Michael Giles, Pete Sinfield)
  ② 風に語りて 6:05
    I Talk to the Wind
    (Ian McDonald, Pete Sinfield)
  ③ エピタフ(墓碑銘)  a) 理由なき行進 b) 明日又明日 8:48
    Epitaph  including:(a)March for No Reason (b)Tomorrow and Tomorrow
    (Robert Fripp, Ian McDonald, Greg Lake, Michael Giles, Pete Sinfield)
 side:B
  ④ ムーン・チャイルド  a) ドリーム b) 幻想 12:13
    Moonchild  including:(a)The Dream (b)The Illusion
    (Robert Fripp, Ian McDonald, Greg Lake, Michael Giles, Pete Sinfield)
 ☆⑤ クリムゾン・キングの宮殿 a) 帰って来た魔女 b) あやつり人形の踊り 9:27
    The Court of the Crimson King  including:(a) The Return of the Fire Witch (b) The Dance of the Puppets
    (Ian McDonald, Pete Sinfield)
    *1969年10月リリース US80位


【録音メンバー】
 ☆キング・クリムゾン
   ロバート・フリップ/Robert Fripp(electric-guitars, acoustic-guitars)
   グレッグ・レイク/Greg Lake(bass, lead-vocals)
   イアン・マクドナルド/Ian McDonald(piano, organ, mellotron, harpsichord, vibraphone, sax, flute, clarinet, bass-clarinet, lead-vocals②, backing-vocals)
   マイケル・ジャイルズ/Michael Giles(drums, percussions, backing-vocals, organ)
   ピート・シンフィールド/Pete sinfield(lyrics, illumination)


【チャート】
 1969年週間アルバム・チャート  イギリス5位 アメリカ(ビルボード)28位 日本(オリコン)96位
                  オーストラリア7位 カナダ27位 イタリア89位

【メ  モ】
 キング・クリムゾンのファースト・アルバム。
 ジャズやクラシックの音楽性を取り入れ、独創的で新しい世界を表現したこのアルバムは、プログレッシヴ・ロックのみならずロックの歴史に多大な影響を与えた。ザ・フーのピート・タウンゼントは、このアルバムについて「恐ろしいほどの傑作」とのレビューを寄せている。

 このアルバムは「ビートルズの『アビイ・ロード』をチャート1位から蹴落とした」と紹介されることが多かったが、そういう事実はなく、ローカル・チャートにおけるできごとである。




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『放蕩者達の絆』(プロコル・ハルム)

2024-07-29 12:40:39 | albums

放蕩者達の絆 The Prodigal Stranger


【歌・演奏】
  プロコル・ハルム/Procol Harum


【リリース】
  1991年8月27日



【録音】
  ブラック・バーン(イングランド サリー州)
  オールド・バーン(イングランド サウス・クロイドン)
  ストーン・ルーム(イングランド ロンドン)
  ザ・ロフト(アメリカ合衆国 ニューヨーク市ブロンクスヴィル)



【プロデューサー】
  マット・ノーブル、ゲイリー・ブルッカー、マシュー・フィッシャー,、キース・リード/
  Matt Noble, Gary Brooker, Matthew Fisher & Keith Reid


【エンジニア】
  マット・ノーブル、ゲイリー・ブルッカー、キース・リード、マシュー・フィッシャー/
  Matt Noble, Gary Brooker, Keith Reid & Matthew Fisher


【レーベル】
  ズー・エンターテインメント/Zoo Entertainment


【収録曲】(☆シングル=①④⑨)
 ☆① トゥルース・ウォント・フェイド・アウェイ 4:17
    The Truth Won't Fade Away(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matthew Fisher)
    *1991年リリース
  ② ホールディング・オン 4:18
    Holding On(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ③ マン・ウィズ・ア・ミッション 4:08
    Man with a Mission(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matt Noble)
 ☆④ ターン・バック・ザ・ページ 3:58
    (You Can't) Turn Back the Page(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matt Noble)
    *1991年リリース
  ⑤ ワン・モア・タイム 3:42
    One More Time(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matthew Fisher)
  ⑥ ドリーム・イン・エヴリ・ホーム 4:02
    A Dream in Ev'ry Home(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matthew Fisher)
  ⑦ ロックス・ザ・クレイドル 4:05
    The Hand That Rocks the Cradle(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Chris T)
  ⑧ キング・オブ・ハーツ 4:23
    The King of Hearts(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matt Noble)
 ☆⑨ オール・アワ・ドリームス・アー・ソールド 5:30
    All Our Dreams are Sold(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Robin Trower)
    *1991年リリース 1991年ビルボード・メインストリーム・ロック・チャート29位
  ⑩ パーペチュアル・モーション 4:48
    Perpetual Motion(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matt Noble)
  ⑪ ラーン・トゥ・フライ 4:23
    Learn to Fly(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matthew Fisher)
  ⑫ 幸福の追求 4:00
    The Pursuit of Happiness(words:Keith Reid music:Gary Brooker, Matt Noble)



【録音メンバー】
 ☆プロコル・ハルム
   ゲイリー・ブルッカー/Gary Brooker(piano, vocals)
   マシュー・フィッシャー/Matthew Fisher(organ)
   ロビン・トロワー/Robin Trower(guitar)
   キース・リード/Keith Reid(lyrics)
 ☆ゲスト・ミュージシャン
   デイヴ・ブロンズ/Dave Bronze(bass)
   マーク・ブレゼジッキー/Mark Brzezicki(drums)
   ジェリー・スティーヴンソン/Jerry Stevenson(mandolin, guitar)
   ヘンリー・スピネッティ/Henry Spinetti(drums①)
   スティーヴ・ランジ/Steve Lange(backing-vocals②)
   マギー・ライダー/Maggie Ryder(backing-vocals②)
   ミリアム・ストックリー/Miriam Stockley(backing-vocals②)


【チャート】
 1991年週間アルバム・チャート  圏外

【メ  モ】
 プロコル・ハルム再結成後初、通算10枚目のスタジオ・アルバム。
 B.J.ウィルソンの死去がきっかけとなり、ゲイリー・ブルッカーを中心にキース・リード、マシュー・フィッシャー、ロビン・トロワーが集まってプロコル・ハルムが再結成された。
 レコーディングに参加したデイヴ・ブロンズは「ロビン・トロワー・バンド」のベーシスト、マーク・ブレゼジッキーは「ビッグ・カントリー」のドラマーである。


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『輪廻』(プロコル・ハルム)

2024-07-29 00:01:21 | albums

輪廻 Something Magic


【歌・演奏】
  プロコル・ハルム/Procol Harum


【リリース】
  1977年2月25日



【録音】
  1976年 クライテリア・スタジオ(アメリカ合衆国フロリダ州マイアミ)


【プロデューサー】
  プロコル・ハルム/Procol Harum
  ロン・アルバート/Ron Albert

  ハウイー・アルバート/Howie Albert

【エンジニア】
  ジョン・ジャンセン/John Jansen


【レーベル】
  クリサリス・レコード/Chrysalis Records


【収録曲】(☆シングル=①③)
 side:A
 ☆① 魔法を呼ぶ嵐 3:36
    Something Magic(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *1977年オランダのみリリース
  ② 薄氷の上を 4:49
    Skating on Thin Ice(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
 ☆③ ウィザード・マン 2:41
    Wizard Man(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *1977年リリース
  ④ 妖婦(サイレン)の爪あと 4:39
    The Mark of the Mick Claw(words:Keith Reid music:Mick Grabham)
  ⑤ 時の探訪者 6:08
    Strangers in Space(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
 side:B
  ⑥ 小さな虫と無言の樹の物語:イントロダクション、小さな虫の侵入そして脅威 7:50
    The Worm & the Tree Part One(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
     a) Introduction
     b) Menace
     c) Occupation
  ⑦ 小さな虫と無言の樹の物語:樹の衰弱そして戦い 5:29
    The Worm & the Tree Part Two(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
     a) Enervation
     b) Expectancy
     c) Battle
  ⑧ 小さな虫と無言の樹の物語:新しい生命の芽生え、エピローグ 5:20
    The Worm & the Tree Part Three(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
     a) Regeneration
     b) Epilogue





【録音メンバー】
 ☆プロコル・ハルム
   ゲイリー・ブルッカー/Gary Brooker(piano, vocals)
   ミック・グラバム/Mick Grabham(guitar)
   ピート・ソリー/Pete Solley(organ, synthesisers)
   クリス・コッピング/Chris Copping(bass)
   B.J. ウィルソン/B.J. Wilson(drums)
   キース・リード/Keith Reid(lyrics)



【チャート】
 1977年週間アルバム・チャート  アメリカ(ビルボード)147位 イギリス41位
                 デンマーク13位 オランダ16位 ノルウェイ19位 フィンランド20位 スウェーデン23位 カナダ84位


【メ  モ】
 プロコル・ハルム9枚目のスタジオ・アルバム。通算10枚目のアルバム。
 アメリカのアルバム・チャートは、ビルボード147位に終わり、バンド史上初めて全米トップ100入りを逃した。
 このアルバムからクリス・コッピングがベース・パートを担当、キーボード奏者としてピート・ソリーが加入したが、アルバム発表後にコッピングが脱退。アルバムのプロモーション・ツアーにはエルトン・ジョン・バンドのディー・マレーが起用されたが、ツアーを最後にプロコル・ハルムは解散した。(1991年に再結成する)


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『プロコルズ・ナインス』(プロコル・ハルム)

2024-07-23 13:39:17 | albums

プロコルズ・ナインス Procol's Ninth


【歌・演奏】
  プロコル・ハルム/Procol Harum


【リリース】
  1975年8月1日



【録音】
  1975年


【プロデューサー】
  ジェリー・リーバー & マイク・ストーラー/Jerry Leiber & Mike Stoller


【エンジニア】
  ジョン・ジャンセン/John Jansen


【レーベル】
  クリサリス・レコード/Chrysalis Records


【収録曲】(☆シングル=①⑤)
 side:A
 ☆① パンドラの箱 3:38
    Pandora's Box(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *1975年リリース UK16位 オランダ20位
  ② フールズ・ゴールド 4:00
    Fool's Gold(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ③ テイキング・ザ・タイム 3:39
    Taking the Time(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ④ アンクワイエット・ゾーン 3:37
    The Unquiet Zone(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
 ☆⑤ ファイナル・スラスト 4:37
    The Final Thrust(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *1975年リリース
 side:B
  ⑥ アイ・キープ・フォゲッティング 3:27
    I Keep Forgetting(Jerry Leiber, Mike Stoller)
  ⑦ ウィズアウト・ア・ダウト 4:30
    Without a Doubt(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ⑧ 笛吹のメロディー 4:26
    The Piper's Tune(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ⑨ タイピストの悩み 4:29
    Typewriter Torment(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ⑩ エイト・デイズ・ア・ウィーク 2:55
    Eight Days A Week(words & music:John Lennon & Paul McCartney)



【録音メンバー】
 ☆プロコル・ハルム
   ゲイリー・ブルッカー/Gary Brooker(piano, vocals)
   ミック・グラバム/Mick Grabham(guitar, vocal)
   クリス・コッピング/Chris Copping(organ)
   アラン・カートライト/Alan Cartwright(bass)
   B.J. ウィルソン/B.J. Wilson(drums)
   キース・リード/Keith Reid(lyrics)



【チャート】
 1975年週間アルバム・チャート  アメリカ(ビルボード)52位 イギリス41位
                 フィンランド2位 デンマーク6位 スウェーデン9位 ノルウェイ11位


【メ  モ】
 プロコル・ハルム8枚目のスタジオ・アルバム。通算9枚目のアルバム。
 この作品のプロデューサーは、アメリカのソングライター・チームであるジェリー・リーバーとマイク・ストーラーである。ゲイリー・ブルッカーが彼らのファンだったところから、彼らを起用した。

 オリジナル作品を発表し続けてきたプロコル・ハルムだが、このアルバムで初めてカヴァー曲(チャック・ジャクソンの⑥「アイ・キープ・フォゲッティング」、ビートルズの⑩「エイト・デイズ・ア・ウィーク」)を手がけた。

 シングル・ヒットした①「パンドラの箱」は、バンドの初期に作曲されたものである。


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ヘンリー・マッカロー

2024-07-22 21:37:15 | guitar

ヘンリー・マッカロー Henry McCullough


【本名】
  ヘンリー・キャンベル・ライケン・マッカロー/Henry Campbell Liken McCullough

【パート】

  ギター、ベース、ヴォーカル

【生没年月日】
  1943年7月21日~2016年6月14日(72歳没)

【出身地】
  北アイルランド ロンドンデリー ポートスチュワート

【経 歴】
  スカイロケッツ/The Skyrockets
  ジーン & ザ・ジェンツ/Gene & The Gents(1964~1967)
  ザ・ピープル/The People(1967)
  エール・アパレント/Éire Apparent(1967~1968)
  スウィーニーズ・メン/Sweeney's Men(1968)
  グリース・バンド/Grease Band(1969~1971)
  スプーキー・トゥース/Spooky Tooth(1970)
  ウイングス/Wings(1971~1973)
  フランキー・ミラー・バンド/Frankie Miller Band(1975)
  ドクター・フィールグッド/Dr. Feelgood(1977)
  ヘンリー・マッカロー・バンド/The Henry McCullough Band



 ヘンリー・マッカローはアイルランド出身のギタリスト。ウイングスのギタリストだったことで知られる。
 また、ウッドストック・フェスティヴァルでパフォーマンスを行った唯一のアイルランド人でもある。


 マッカローは1943年7月21日に北アイルランドのロンドンデリー州ポートスチュワートで生まれた。
 1960年代初頭、「スカイロケッツ」というショウ・バンドにリード・ギタリストとして加入したのが、マッカローのショウ・ビジネス界でのキャリアの始まりである。
 1964年にスカイロケッツを脱退すると、「ジーン & ザ・ジェンツ」の結成に参加。
 1967年にベルファストに移ったマッカローは、アーニー・グラハム(vocal)、クリス・スチュワート(bass)、デイヴ・ルートン(drums)とともにサイケデリック・バンド「ザ・ピープル」を結成。この年ロンドンに拠点を移した彼らはマネージャーのチャス・チャンドラー(元アニマルズ)と契約することに成功し、バンド名を「エール・アパレント」に改め、ピンク・フロイドやソフト・マシーン、ザ・ムーヴ、ジミ・ヘンドリックス・エキスペリエンス、アニマルズなどとツアーを行った。
 1968年2月、アニマルズとのツアーのためにバンドとともにカナダのバンクーバーに滞在していたマッカローは、マリファナを所持していたため帰国させられ、そのままバンドを脱退した。
 同年5月頃にはアイルランドのフォーク・ロック・バンド「スウィーニーズ・メン」に加入、数ヵ月参加している。


 1969年、ロンドンに戻ったマッカローは、ジョー・コッカー(vocal)のバック・バンド「グリース・バンド」に加入する。当時のラインナップは、マッカローのほかクリス・ステイントン(keyboard)、アラン・スペナー(bass)、ブルース・ロウランド(drums)であった。マッカローが合流したグリース・バンドはアメリカー・ツアーを行い、8月にはウッドストック・フェスティヴァルにも出演した。
 1970年には、ロック・オペラ『ジーザス・クライスト・スーパースター』のスタジオ・アルバムのレコーディングに参加。また同年には、バンドの内紛で揺れていたスプーキー・トゥースに一時的に加入し、アルバム『ザ・ラスト・パフ』のレコーディングに参加したが、アルバムの発表前にバンドは解散した。


 グリース・バンドは1969年末にコッカーから独立し、ハーヴェスト・レコードと契約したが、翌71年にマッカローはグリース・バンドを脱退。
 グリース・バンドから離れたマッカローは、ダブリン北部を拠点に活動していたが、ポール・マッカートニー(bass, vocal)からの要請で、1971年12月に彼の新たなバンド「ウイングス」に参加することになった。
 マッカローのウイングスのメンバーとしての最初のレコーディングは、物議を醸したシングル「アイルランドに平和を」である。これは1972年に非武装の市民権デモ隊にイギリス軍が発砲して死者13人を出した「血の日曜日」事件に対して、アイルランド系のマッカートニーが抗議を表明したものであった。その結果、マッカートニーは「アイルランド軍を支持した」としてイギリスのメディアからの批判を浴び、BBCなど多くのメディアでは「アイルランドに平和を」を放送禁止とした。
 ウイングスに在籍中のマッカローは、「ハイ・ハイ・ハイ」「007 死ぬのは奴らだ」「マイ・ラヴ」などのヒット曲や、アルバム『レッド・ローズ・スピードウェイ』の収録に参加している。なかでも「マイ・ラヴ」におけるマッカローのギター・ソロはロック史上に残る名演だと言われている。マッカートニーはいつもと同じように、この曲のために短いソロを書いていた。収録はオーケストラの生演奏との共演だったが、スタジオ入りしたマッカローが録音直前に「ちょっと違うことを試してみてもいいかな?」と尋ねてきた。戸惑いながらその申し出を了承したマッカートニーだったが、マッカローのソロを聴いて驚愕したという。このソロは、マッカローの即興によるものであった。



ポール・マッカートニー(左)、ヘンリー・マッカロー(右)


 1973年8月、マッカローはウイングスから脱退。マッカートニーの演奏に対する注文の多さに端を発する音楽的見解の相違、そして長期ツアーによる疲労が重なったのがその理由である。脱退したのは、『バンド・オン・ザ・ラン』セッションのためナイジェリアに出発する前夜であった。

 
 1973年にピンク・フロイドが制作したアルバム『狂気』はロック史上に残るモンスター・ヒット・アルバムであるが、その中に収録されている「マネー」の最後に、マッカ
ローの「I don't know. I was really drunk at the time.(分からない、その時は本当に酔っていた)」というセリフを聞くことができる。これは、その前夜マッカローが夫人と喧嘩したことを思い出してのセリフだそうである。
 その後はフランキー・ミラー・バンドに参加し、1975年にアルバム『ザ・ロック』をリリース。同じく1975年にはダーク・ホース・レコードよりファースト・ソロ・アルバム「Mind Your Own Business」を発表している。
 また、セッション・ギタリストとしてロイ・ハーパー、エリック・バードン、マリアンヌ・フェイスフル、ロニー・レーン、ドノヴァンらと共演した。1977年には、ウィルコ・ジョンソンの後任として、一時的に「ドクター・フィールグッド」に加わっている。


 マッカローは、1980年8月にミッチ・ミッチェル(drums)、ティム・ヒンクリー(keyboard)などをメンバーとするバック・バンドとともにアイルランド・ツアーを行った。その後は手を負傷して長期間の活動休止を余儀なくされたが、アイルランドに残り、回復後は故郷のポートスチュワートでパーシー・ロビンソン(pedalsteel guitar)、ロー・ブッチャー(bass)、リアム・ブラッドリー(drums)らと新たなバンドを結成し、フロント・マンとして復帰する。




 1998年、マッカローはポーランドでツアーを行い、ポーランドのミュージシャンとともにライヴ・アルバムを収録、『Blue Sunset』のタイトルでリリースした。
 ポーランドから帰国したのち、シングル「Failed Christian」を録音したが、これはのちニック・ロウが彼のアルバム「ディグ・マイ・ムード」でカヴァーしている。
 その後もレコーディングと演奏を続け、2001年には『Belfast to Boston』(2001年)、『Unfinished Business』(2003年)などのソロ・アルバムを発表している。
 2003年にはアラスカのミュージシャン、ザ・レヴ・ニール・ダウンのアルバム『When A Wrong Turns Right』にギターで参加した。
 2007年、マッカローは元ジ・アラームのデイヴ・シャープ(guitar)と活動を開始し、ズート・マネー(keyboard)、ゲイリー・フレッチャー(bass)、コリン・アレン(drums)を加えたラインナップで「ハード・トラヴェラーズ」を結成する。このバンドは2008年1月にポーツマスの「ザ・セラーズ」でデビュー・ライヴを行った。
 2008年、『プア・マンズ・ムーン』を制作し、アイルランドでリリースする。
 2009年12月20日、ダブリンで行われたポール・マッカートニーのコンサートに出席した。マッカートニーは、マッカローがウイングスに貢献したことを公に認めた。
 2010年3月13日、マッカローは自分のバンドとともにスコットランドのファイフストック・フェスティヴァルに出演し、ヘッドライン・アクトを務めた。


 マッカローの、スワンプやブルースを昇華したいぶし銀のプレイは、アイルランドでは伝説的な存在と見なされている。彼はヨーロッパ全土で活動を続け、エド・ディーン、ジェームス・デラニー、ノエル・ブリッジマンらと共演した。
 2011年にはポール・ドハーティ & ザ・ヴァルズとのコラボレーションを行い、ギターとバッキング・ヴォーカルを担当した「ルック・トゥ・ジ・ワン」は全世界でエアプレイされた。


 2012年11月、マッカローは心臓発作のため重体に陥った。また併せて脳卒中を起こしたため、イギリスのラジオはマッカローの訃報を誤って報道されたほどだった。
 2015年3月17日、南西ロンドンのパトニーでマッカローのためのチャリティー・コンサートが開催され、そのためのバック・バンド「ヘンリーズ・ヒーローズ」が結成された。メンバーはマッカローのソロ・アルバムのメンバーだったティム・ヒンクリー(keyboard)、ニール・ハバード(guitar)、ジョン・ハルゼー(drums)のほか、メル・コリンズ(sax)、クマ原田(bass)が参加した。コンサートには、ポール・キャラック、ニック・ロウ、アンディ・フェアウェザー・ロウ、ボブ・テンチらが出演した。


 長い闘病生活を送っていたマッカローだが、心臓発作から完全に回復するには至らず、2016年6月14日早朝に北アイルランドのアントリム州バリーマネーにある自宅で死去した。72歳だった。







【ディスコグラフィ】(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーションアルバム)
 
 <ソロ>
  1975年 Mind Your Own Business
  1984年 Hell of a Record 
  1987年 Cut
 ☆1989年 Get in the Hole

  1998年 Blue Sunset
  2001年 Belfast to Boston
  2002年 Unfinished Business
 ☆2007年 The Henry McCullough Band:FBI Live
  2008年 Poor Man's Moon
  2012年 Shabby Road


 <スプーキー・トゥース>
  1970年 ザ・ラスト・パフ/The Last Puff(US84位)

 <ウイングス>

  1973年 レッド・ローズ・スピードウェイ/Red Rose Speedway(UK5位 US1位)

 <レコーディング・セッション>
 *アンドリュー・ロイド・ウェバー & ティム・ライス/Andrew Lloyd Webber and Tim Rice
  1970年 Jesus Christ  Superstar
  1976年 Evita
 *ジョー・コッカー/Joe Cocker
  1969年 心の友/With a Little Help from My Friends(UK29位 US35位)
  1969年 ジョー・コッカー&レオン・ラッセル/Joe Cocker!(UK29位 US11位) 
  1974年 ア・リトル・レイン/I Can Stand a Little Rain(US11位) ※旧邦題「ユー・アー・ソー・ビューティフル」
  1975年 ジャマイカ・セイ・ユー・ウィル/Jamaica Say You Will(US42位)
 ☆1997年 オン・エアー/On Air 1968/1969(1968年録音)
 ☆2009年 Live at Woodstock
 *グリース・バンド/The Grease Band
  1971年 The Grease Band
  1975年 Amazing Grease(1970年~1971年録音)
 *ロゼッタ・ハイタワー/Rosetta Hightower

  1970年 Hightower
 *Christopher Kearney
  1972年 Christopher Kearney
 *Jackie Flavelle
  1972年 Admission Free
 *ドノヴァン/Donovan
  1973年 エッセンス/Essence to Essence
 *ヴィオラ・ウィルス/Viola Wills
  1974年 Soft Centers(のち「Without You」として再発)
 *デイヴ・カールセン
  1973年 Pale Horse
 *アンディ・フェアウェザー・ロウ/Andy Fairweather Low
  1974年 Spider Jiving
  2004年 Wide Eyed and Legless:The A&M Recordings
 *フランキー・ミラー・バンド/The Frankie Miller Band
  1975年 ザ・ロック/The Rock
 *ボビー・ハリスン/Bobby Harrison
  1975年 Funkist
 *ゲイリー・ロックラン/Gary Lockran
  1976年 Rags to Gladrags
 *マリアンヌ・フェイスフル/Marianne Faithfull
  1976年 ドリーミン・マイ・ドリームス/Dreamin' My Dreams(1978年「Faithless」として再発)
 *ロイ・ハーパー/Roy Harper
  1977年 Bullinamingvase(USでのタイトルは「One of Those Days in England」)
  1994年 Commercial Breaks(1977年録音)
  2011年 Songs of Love and Loss
 *スティーヴ・エリス/Steve Ellis
  1978年 The Last Angry Man(cassette issue)
 *ロニー・レーン/Ronnie Lane
 ☆1980年 Live at Rockpalast
  1980年 See Me
 *デニー・レイン/Denny Laine
  1980年 Japanese Tears
 *エリック・バードン/Eric Burdon
  1980年 Darkness Darkness
 *リンダ・マッカートニー/Linda McCartney
  1998年 Wide Prairie(1971年録音)
 *ブレンダン・クイン/Brendan Quinn
  2001年 Small Town
  2008年 Sinner Man
 *ケヴィン・ドハーティ/Kevin Doherty
  2002年 Sweet Water
 *リチャード・ギルピン/Richard Gilpin
  2002年 Beautiful Mistake
 *レヴ・ネイル・ダウン/Rev. Neil Down
  2003年 When a Wrong Turns Right
 *ティム・ヒンクリー/Tim Hinkley
  2005年 Hinkley's Heroes
 *ディーンズ/The Deans
  2006年 The Deans
 *スティーヴ・マリオッツ・オールスターズ/Steve Marriott's All Stars
  2007年 Wham Bam
 *ジェフ・グリーン/Jeff Greene
  2008年 Dark Nite of the Soul
 *ヴァルス/The Vals
  2011年 look to the One
 *Various Artists
 ☆1995年 Alive in Belfast – The Warehouse Sessions
 ★2014年 The Art of McCartney

 <シングル>
  1965年 ジーン & ザ・ジェンツ:Puppet on a String

  1968年 エール・アパレント:Follow Me
  1972年 ウイングス:アイルランドに平和を/Give Ireland Back to the Irish(UK16位 US21位)
  1972年 ウイングス:メアリーの子羊/Mary Had a Little Lamb(UK9位 US28位)
  1972年 ウイングス:ハイ・ハイ・ハイ/Hi, Hi, Hi(UK5位 US10位)
  1973年 ウイングス:マイ・ラヴ/My Love(UK9位 US1位)
  1973年 ウイングス:007 死ぬのは奴らだ/Live and Let Die(UK9位 US2位)
  1973年 ウイングス:カントリー・ドリーマー/Country Dreamer(「愛しのヘレン/Helen Wheels」のB面)


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『異国の鳥と果物』(プロコル・ハルム)

2024-07-22 00:35:17 | albums

異国の鳥と果物 Exotic Birds and Fruits


【歌・演奏】
  プロコル・ハルム/Procol Harum


【リリース】
  1974年4月



【録音】
  1973年~1974年
  AIRスタジオ(ロンドン)


【プロデューサー】
  クリス・トーマス/Chris Thomas


【エンジニア】
  ジョン・パンター/John Punter


【レーベル】
  クリサリス・レコード/Chrysalis Records


【収録曲】(☆シングル=①②③)
 side:A
 ☆① 狂夢 3:13
    Nothing but the Truth(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *1974年リリース
 ☆② 国境の彼方に 3:03
    Beyond the Pale(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *1974年オランダとドイツのみリリース
 ☆③ サムソンのように強く 5:05
    As Strong as Samson(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *1974年リリース
  ④ アイドル 6:38
    The Idol(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
 side:B
  ⑤ 禊の先 3:44
    The Thin End of the Wedge(words:Keith Reid music:Gary Brooker) 
  ⑥ ムッシュ・アール・モンド 3:40
    Monsieur R. Monde(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ⑦ フレッシュ・フルーツ 3:05
    Fresh Fruit(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ⑧ バタフライ・ボーイズ 4:25
    Butterfly Boys(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ⑨ 灯り 4:07
    New Lamps for Old(words:Keith Reid music:Gary Brooker)



【録音メンバー】
 ☆プロコル・ハルム
   ゲイリー・ブルッカー/Gary Brooker(piano, vocals)
   ミック・グラバム/Mick Grabham(guitar)
   クリス・コッピング/Chris Copping(organ)
   アラン・カートライト/Alan Cartwright(electric-bass, acoustic-bass)
   B.J. ウィルソン/B.J. Wilson(drums, percussions, mandolin)
   キース・リード/Keith Reid(lyrics)
 ☆ゲスト・ミュージシャン
   B.J. コール/B.J. Cole(pedal steel guitar③)


【チャート】
 1974年週間アルバム・チャート  アメリカ(ビルボード)86位
                 デンマーク9位 スウェーデン9位 ノルウェイ12位 フィンランド16位 ドイツ38位 オーストラリア82位



【メ  モ】
 プロコル・ハルム7枚目のスタジオ・アルバム。通算8枚目のアルバム。リリース当初の邦題は『幻想』であった。
 ジャケットは、ハンガリー生まれのイギリスの画家ヤコブ・ボグダニ(1658~1724)の作品『果物と鳥』である。
 ⑧「バタフライ・ボーイズ」は、クリサリス・レコードとの契約条件に不満を抱いたバンドが、その不満を歌で表したもの。


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『グランド・ホテル』(プロコル・ハルム)

2024-07-18 01:37:59 | albums

グランド・ホテル Grand Hotel


【歌・演奏】
  プロコル・ハルム/Procol Harum


【リリース】
  1973年3月



【録音】
  1972年
  AIRスタジオ(ロンドン)


【プロデューサー】
  クリス・トーマス/Chris Thomas


【エンジニア】
  ジョン・パンター/John Punter


【レーベル】
  クリサリス・レコード/Chrysalis Records


【収録曲】(☆シングル=①⑤⑥⑨)
 side:A
 ☆① グランド・ホテル 6:08
    Grand Hotel(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *アメリカ117位 オランダ20位 North America, Australia and Continental-Europe only release
  ② トゥジュールズ・ラムール 3:32
    Toujours L'amour(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ③ ラム・テール 3:21
    A Rum Tale(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ④ T.V. シーザー 5:54
    T.V. Caesar(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
 side:B
 ☆⑤ スーヴェニア・オブ・ロンドン 3:21
    A Souvenir of London(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *ベルギー42位  
 ☆⑥ ブリンギング・ホーム・ザ・ベーコン 4:18
    Bringing Home the Bacon(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
    *North America only release
  ⑦ フォー・リコリス・ジョン 4:26
    For Liquorice John(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
  ⑧ ファイアーズ 5:08
    Fires (Which Burnt Brightly)(words:Keith Reid music:Gary Brooker)
 ☆⑨ ロバーツ・ボックス 4:49
    Robert's Box(words:Keith Reid music:Gary Brooker)





【録音メンバー】
 ☆プロコル・ハルム
   ゲイリー・ブルッカー/Gary Brooker(piano, vocals)
   ミック・グラバム/Mick Grabham(guitar)
   クリス・コッピング/Chris Copping(organ)
   アラン・カートライト/Alan Cartwright(electric-bass, acoustic-bass)
   B.J. ウィルソン/B.J. Wilson(drums, percussions, mandolin)
   キース・リード/Keith Reid(lyrics)
 ☆ゲスト・ミュージシャン
   クリスチャンヌ・ルグラン/Christianne Legrand(vocal⑧)


【チャート】
 1973年週間アルバム・チャート  アメリカ(ビルボード)21位 デンマーク4位 スウェーデン5位 フィンランド6位 オーストリア6位
                 ノルウェー8位 オランダ9位 カナダ18位 ドイツ24位 オーストラリア28位



【メ  モ】
 プロコル・ハルム6枚目のスタジオ・アルバム。通算7枚目のアルバム。これを彼らの最高傑作とする声も多い。
 アメリカではビルボードで最高21位を記録し、5作連続(ライブ・アルバムを含めると6作連続)して全米トップ40入りを果たした。
 またヨーロッパではとくに好評をもって迎えられており、デンマークで4位、スウェーデンで5位、フィンランドとオーストリアで6位、ノルウェーで8位、オランダで9位を記録している。
 ⑧「ファイアーズ」にヴォーカルとして参加しているクリスチャンヌ・ルグランは、ミシェル・ルグランの実姉である。
 このアルバムの完成を間近にひかえた1972年9月に、デイヴ・ボール(guitar)が脱退したため、後任のミック・グラバムがギター・ソロをオーヴァー・ダビングした。


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ピーター・グリーン

2024-07-17 00:59:44 | guitar

ピーター・グリーン Peter Green


【本名】
  ピーター・アレン・グリーンバウム/Peter Allen Greenbaum

【パート】

  ギター、ハーモニカ、ヴォーカル

【生没年月日】
  1946年10月29日~2020年7月25日(73歳没)

【出身地】
  イングランド ロンドン特別区ベスナル・グリーン

【経 歴】
  ザ・マスクラッツ/The Muskrats(1965)
  ザ・ピーター・B's・ルーナーズ/The Peter B's Looners(1965~1966)
  ショットガン・エクスプレス/Shotgun Express(1966)
  ジョン・メイオール & ザ・ブルースブレイカーズ/John Mayall's Bluesbreakers(1966~1967)
  フリートウッド・マック/Fleetwood Mac(1967~1970)

  ホワイト・スカイ/White Sky(1982)
  カラーズ/Kolors(1982)
  カトマンズ/Katmandu(1985)
  ピーター・グリーンズ・スプリンター・グループ/Peter Green's Splinter Group(1997~2009)



 ピーター・グリーンは、「
ブリティッシュ・ブルース界最高」とも言われたイギリスのギタリストである。「フリートウッド・マック」の創設者としても知られている。
 ブルースに根差した感性豊かなギター・プレイは現在でも高く評価されており、ローリング・ストーン誌が選出する「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」では2003年版で38位、2011年改訂版で58位にランクされている。


 1946年10月29日、グリーンはロンドンのベスナル・グリーンのユダヤ人家庭で生まれた。父ジョー、母アンのグリーンバウム夫妻の4人兄弟の末っ子で、ピーター・アレンと名付けられた。
 幼い頃から感受性の強かったグリーンは、10歳の頃ギターに興味を持つようになった。兄マイケルからコードを教わったグリーンは独学でギターを弾くようになり、B.B.キング、エルモア・ジェイムス、マディ・ウォーターズ、ハンク・マーヴィンらのブルース・マンや、シャドウズなどから大きな影響を受けたという。


 15歳のときにロンドンの海運会社で働き始めたグリーンは、同時に「ボビー・デニス & ザ・ドミノス」というバンドにベーシストとして加わり、ミュージシャンとしての活動も開始した。
 1965年、R&Bバンド「ザ・マスクラッツ」に短期間在籍したのち、「ザ・トライデンツ」にベーシストとして加入。さらに同年12月にはピーター・バーデンス(keyboard のちキャメル)のバンド「ザ・ピーター・B’s・ルーナーズ」(のち「ザ・ピーター・B's」と改名)にギタリストとして加入した。このバンドのドラマーが、のちにフリートウッド・マックをともに結成することになるミック・フリートウッドである。ルーナーズが1966年3月にリリースしたシングル「If You Wanna Be Happy」がグリーンにとってのレコード・デビューであった。
 1966年5月、ザ・ピーター・B'sにロッド・スチュワート(vocal)とベリル・マースデン(vocal)が加わり、「ショットガン・エクスプレス」と改名したが、グリーンは1966年9月には脱退する。
 ショットガン・エクスプレスから離れたグリーンは、この年7月にエリック・クラプトンの後任として「ジョン・メイオール & ザ・ブルースブレイカーズ」へ迎えられた。グリーンは1965年にクラプトンの代役としてブルースブレイカーズのステージに数回上がったことがあり、それが縁となっての加入であった。


 当時のグリーンはまだ無名に等しかった。
 グリーンの加入直後、デッカ・レコードのプロデューサーだったマイク・ヴァーノンは、クラプトンがブルースブレイカーズから脱退したことを聞いてショックを受けた。「心配ない、良い奴がいるんだ」と答えたジョン・メイオールに、ヴァーノンは重ねて「クラプトンより良い奴がいるのか」と尋ねた。それに対してメイオールは「グリーンは今の時点ではクラプトンより優れているとは言えないかもしれない。しかし数年後には彼は最高のミュージシャンになるだろう」と答えた、という話が残っている。
 その言葉どおり、グリーンはブルースブレイカーズへの参加を境に、一躍注目されるようになる。
 1967年、アルバム「ジョン・メイオールとピーター・グリーン/ブルースの世界」が発表される。これはグリーンにとってのアルバム・デビューであった。この中に収められている「ザ・セイム・ウェイ」「ザ・スーパーナチュラル」がグリーンのオリジナル曲である。「ザ・スーパーナチュラル」はすぐにバンドのトレード・マークになった。
 グリーンの仕事ぶりは素晴らしく、評価は確固たるものとなった。ミュージシャン仲間からは「The Green God」というニックネームで呼ばれていたという。「God」はもちろんクラプトンに由来するものである。
 グリーンの前任者であるクラプトンは、この頃にはイギリスを代表するギタリストとして知られていた。当時ロンドンの駅に、「Clapton Is God」と落書きされていたのは有名な話であるが、グリーンのブルースブレイカーズ加入後はそのとなりに「Peter Green Is Greater Than God」と書き足されていたという。
 なお、グリーン加入時にブルースブレイカーズでベースを弾いていたのが、ジョン・マクヴィーである。また1967年4月にはミック・フリートウッドが加入し、再びバンド・メイトとなった。





 クラプトンに勝るとも劣らない評価を得たグリーンだったが、1967年4月に在籍わずか10ヵ月ほどでブルースブレイカーズから脱退。そしてこの年7月には自らがリーダーのバンド「フリートウッド・マック」(結成当初は「ピーター・グリーンズ・フリートウッド・マック」)を結成する。メンバーはグリーン、フリートウッド、マクヴィーのほか、ジェレミー・スペンサー(guitar 元レヴィ・セット・ブルース・バンド)、ボブ・ブランニング(bass)であった。ベーシストの第1候補ジョン・マクヴィーだったのだが、まだ参加できる態勢が整っていなかったので、一時的にブランニングが起用されたのである。
 感情を揺さぶるようなヴィブラートと個性的な音色に彩られたグリーンのギターは、当時のイギリスのブルース・ブームにあって重要な存在となっていた。のちにB.B.キングは、グリーンについて「彼は私が今までに聴いた中でもっとも優しい音色を持っている。彼は私に冷や汗をかかせた唯一の男だ」とコメントしている。


 フリートウッド・マックは1967年8月、クリームやチキン・シャックらとともに「ウィンザー・ナショナル・ジャズ&ブルース・フェスティヴァル」に出演して好評を博し、すぐにマイク・ヴァーノンのブルー・ホライゾン・レーベルと契約した。
 同年9月、ブランニングが脱退し、後任としてジョン・マクヴィーが加入する。
 1967年11月、フリートウッド・マックはシングル「アイ・ビリーヴ・マイ・タイム・エイント・ロング」でデビュー。
 翌68年2月にはファースト・アルバム「ピーター・グリーンズ・フリートウッド・マック」を発表。これは全英チャートに37週とどまり、最高4位を記録した。
 1968年8月、セカンド・アルバム「ミスター・ワンダフル」を発表。このころダニー・カーワン(元ボイラーハウス)が3人目のギタリストとして加入する。
 1968年11月にリリースしたシングル「アルバトロス」は、翌69年に全英シングル・チャート1位の大ヒットとなった。続くシングル「マン・オブ・ザ・ワールド」も全英チャートを2位まで上昇した。
 1969年には、シカゴのチェス・レコードのスタジオで、オーティス・スパン、ウィリー・ディクソン、ウォルター・ホートン、バディ・ガイら錚々たるシカゴのブルースメンとレコーディングを行った。この音源は「ブルース・ジャム・イン・シカゴ」というタイトルでアルバムとしてリリースされている。
 デビュー当初からチャートを賑わせたフリートウッド・マックは、またたく間にチキン・シャック、サヴォイ・ブラウンと並んでブリティッシュ・ホワイト・ブルースの三大バンドと言われるようになった。
 しかし1969年頃からグリーンの精神状態は悪化の一途をたどる。




 
 1970年、バンドはシングル「オー・ウェル」を全英1位に送り込んだが、グリーンの精神状態は深刻なドラッグへの依存によって非常にもろくなっていた。それに加えてブルースを追求したいグリーンの音楽観はバンドの方向性と合わなくなっていた。その結果、1970年5月20日の演奏を最後に、グリーンはフリートウッド・マックを脱退した。グリーンの脱退は、その後のフリートウッド・マックの音楽性の変化に大きな影響を及ぼしたと言われている。
 バンドの中枢だったグリーンは、フリートウッド・マック時代にソング・ライターとしても才能を開花させ、「ブラック・マジック・ウーマン」(UK37位 1970年にサンタナがカヴァー)、「アルバトロス」(UK1位)、「マン・オブ・ザ・ワールド」(UK2位)、「オー・ウェル」(UK2位)、「グリーン・マナリシ」(UK10位 1978年ジューダス・プリーストがカヴァー)などの名曲を残している。


 フリートウッド・マックから離れて1ヵ月後の6月27日、グリーンは「バース・フェスティヴァル・オブ・ブルース・アンド・プログレッシヴ・ミュージック」に出演。ステージをともにしたのは、ジョン・メイオール(guitar)、ロッド・メイオール(organ)、リック・グレッチ(bass)、エインズレー・ダンバー(drums)であった。
 この年、全曲即興的なインストゥルメンタルであるソロ・アルバム「エンド・オブ・ザ・ゲーム」を発表する。これはゴッドフリー・マクリーン(drums)、ズート・マネー(keyboard)、ニック・バック(keyboard)、アレックス・ドモチョフスキー(bass)によるジャム・セッションを録音したものである。
 1971年には、フリートウッド・マックから突如脱退したジェレミー・スペンサーの穴を埋めるため、「ピーター・ブルー」の変名で急遽フリートウッド・マックのツアーに参加する。そのほかピーター・バーデンス、ボブ・テンチのバンド「ガス」、ナイジェル・ワトソンなどのレコーディング・セッションに参加したほか、1973年にはフリートウッド・マックのアルバム「ペンギン」に収録されている「ナイトウォッチ」にノン・クレジットで参加。しかしこの時点のグリーンはもはや薬物に蝕まれたどん底の状態で、音楽界からも姿を消した。一時は墓地の管理人などをしていたという。この頃に愛用していたギター(レスポール)をゲイリー・ムーアに無料同然の値段で譲り渡している。
 1977年には自分の会計士を散弾銃で脅したとして逮捕された。
 グリーンは最終的に統合失調症と診断され、1977年には精神病院への入院を余儀なくされた。





 こうしてグリーンは、1970年代の大半をドラッグの使用とその治療に費やしたが、1978年に約1年ぶりに退院すると、兄の援助でPVKとレコーディング契約を交わした。これをきっかけに、スノウィー・ホワイト(guitar)のサポートを受けてソロ活動を再開し、1979年にアルバム「虚空のギター」を発表、ついにカムバックを果たした。このアルバムは全英チャートで32位を記録した。同年にはフリートウッド・マックのアルバム「タスク」の「ブラウン・アイズ」にクレジットなしで参加している。
 以後は1980年から1983年までは毎年ソロ・アルバムを発表したほか、「カラーズ」や「カトマンズ」というプロジェクトでも活動した。
 1981年にはミック・フリートウッドのソロ・アルバム「ビジター」へ客演している。
 1985年、レイ・ドーセット(guitar 元マンゴ・ジェリー)やヴィンセント・クレイン(keyboard 元アトミック・ルースター)らと「カトマンズ」を結成し、アルバムを制作するが、1980年代半ばになると再びドラッグの使用によって健康を損ない、消息不明となる。
 一時は「ピーター・グリーンの再起は不可能」だとする噂も流れたほどだったが、1990年代にゲイリー・ムーアやピート・ブラウンらによって自身の楽曲の再評価を受けたことを機に、本格的な復帰の準備に入る。


 1996年3月14日、ドイツのフランクフルトで開催された楽器イベント「ミュージックメッセ」で、出演を取りやめたB.B.キングの代わりにライヴを行う。ナイジェル・ワトソン(guitar)、ニール・マーレイ(bass)とコージー・パウエル(drums)を従えたグリーンは「ピーター・グリーン・スプリンター・グループ」として約30分ほどのステージをこなし、再びカムバックしたのである。
 この年12月にはイギリス・ツアーを行うまでに回復したグリーンは、1997年には「スプリンター・グループ」として初のアルバムを発表する。のちパウエルの交通事故死とマーレイの脱退によるメンバー・チェンジもあったが、1999年4月には初の日本公演も行い、Char、ジョー山中、近藤房之助らと共演した。2002年には再来日し、「ジャパン・ブルース・カーニヴァル」に出演している。
 しかしワトソンとの間にできた溝は徐々に広がり、訴訟にまで発展。これが原因でスプリンター・グループは2004年に解散した。
 なお1998年にはフリートウッド・マックの他のメンバーとともに「ロックの殿堂」入りを果たしている。


 この後グリーンはまたもや音楽界から姿を消すが、2009年から2010年にかけて「ピーター・グリーン & フレンズ」として、イギリス、ドイツおよびオーストラリア・ツアーを行った。その後はエセックス州に居を構えて穏やかに日々を過ごした。
 2009年2月、「ピーター・グリーン&フレンズ」として再び演奏とツアーを開始した。この年BBCのドキュメンタリー番組「ピーター・グリーン:マン・オブ・ザ・ワールド」が制作されている。
 2020年2月25日、盟友ミック・フリートウッドはグリーンに対するリスペクトから、グリーンの音楽を讃える特別ライヴ「ミック・フリートウッド & フレンズ・トリビュート・トゥ・ピーター・グリーン」をロンドン・パラディアムで開催した。グリーンはこのイヴェントには出席しておらず、おそらくはイヴェントが開催されたことも知らなかっただろう、と言われている。
 2020年7月25日、イングランド、エセックス州キャンヴェイ島にて73歳で死去。死因は公表されていないが、睡眠中に息を引き取ったという。


 21世紀初頭、初期メンバーによるフリートウッド・マック再結成の噂が何度か流れたが、実現することはなかった。


 ゲイリー・ムーア、ジョー・ペリー、アンディ・パウエル、マーク・ノップラー、ノエル・ギャラガーなど多くの名ギタリストがグリーンから影響を受けたと公言している。
 またグリーンの曲はサンタナ、エアロ・スミス、ステイタス・クォー、ブラック・クロウズ、ジューダス・プリースト、ゲイリー・ムーア、トム・ペティなどによってカヴァーされ、演奏され続けている。





【ディスコグラフィ】(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーションアルバム)
 
 <ソロ>
  1970年 エンド・オブ・ザ・ゲーム/The End of the Game ※旧邦題『ジニアス』

  1979年 虚空のギター/In the Skies(UK32位)
  1980年 夢幻のギター/Little Dreamer
  1981年 自由へのギター・ロード/Whatcha Gonna Do?
 ★1981年 Blue Guitar  ※アルバム未収録シングル含む編集盤
  1982年 無垢のギター/White Sky
  1984年 A Case For The Blues / Katmandu
 ★1988年 Legend  ※未発表を含む編集盤
 ★1991年 Last Train To San Antone
 ★1992年 Baby When the Sun Goes Down
 ★1993年 Collection
 ★1995年 Rock and Pop Legends
 ★1996年 Green and Guitar
 ★1997年 Bandit
 ★1997年 Knights of the Blues Table
 ★1998年 Blues for Dhyana
 ★1998年 Born on the Wild Side
 ★2000年 Alone with the Blues
 ★2001年 The Clown
 ★2001年 A Fool No More
 ★2001年 Promised Land
 ★2008年 Anthology

 <ジョン・メイオール & ザ・ブルースブレイカーズ>
  1967年 ジョン・メイオールとピーター・グリーン/ブルースの世界/Hard Road(UK10位)

 <フリートウッド・マック>
  1968年 ピーター・グリーンズ・フリートウッド・マック/Peter Green's Fleetwood Mac(UK4位, US198位)
  1968年 ミスター・ワンダフル/Mr. Wonderful(UK10位)
  1969年 ゼン・プレイ・オン/Then Play On(UK6位, US109位)
  1969年 ブルーズ・ジャム・イン・シカゴ/Fleetwood Mac in Chicago(US118位)

 <カラーズ>
 ★1983年 彩りのギター/Kolors ※未発表曲集。Kolorsの解散後にリリース

 <カトマンズ>
  1985年 ア・ケース・フォー・ザ・ブルース/A Case for the Blues

 <ピーター・グリーンズ・スプリンター・グループ>
 ☆1997年 スプリンター・グループ/Peter Green Splinter Group ※ソロ名義
  1998年 The Robert Johnson Songbook ※Peter Green with Nigel Watson Splinter Group
 ☆1998年 Soho Session
  1999年 デスティニー・ロード/Destiny Road
  2000年 ホット・フット・パウダー/Hot Foot Powder ※Peter Green with Nigel Watson Splinter Group
  2001年 タイム・トレイダーズ/Time Traders
 ★2001年 Me and the Devil ※限定3CDボックス。1CDはロバート・ジョンソンの録音
  2001年 Blues Don't Change ※コンサート会場および公式ウェブサイト限定
  2003年 リーチング・ザ・コールド 100/Reaching the Cold 100
 ★2006年 ザ・ベスト・オブ・ピーター・グリーン・スプリンター・グループ/The Best of Peter Green Splinter Group
 ★2013年 The Very Best of Peter Green Splinter Group

<レコーディング・セッション>
 *エディー・ボイド
  1967年 Eddie Boyd and His Blues Band featuring Peter Green
  1968年 7936 South Rhodes
 *ジョン・メイオールズ・ブルースブレイカーズ
  1968年 ベア・ワイヤーズ/Bare Wires(UK3位) ※収録はリイシュー盤(CD)のボーナス・トラックのみ
  1968年 ローレル・キャニオンのブルース/Blues from Laurel Canyon(UK33位)
 *ダスター・ベネット
  1968年 Smiling Like I'm Happy
  1969年 Bright Lights
  1970年 12 DB's
 *ゴードン・スミス
  1968年 ロング・オーヴァーデュー/Long Overdue
 *オーティス・スパン
  1969年 The Biggest Thing Since Colossus
 *ブランニング・サンフラワー・ブルース・バンド
  1969年 Trackside Blues
  1970年 I Wish You Would
 *ガス
  1970年 Juju
 *ジェレミー・スペンサー
  1970年 Jeremy Spencer
 *トー・ファット
  1970年 Toe Fat Two
 *メンフィス・スリム
  1971年 Blue Memphis
 *B.B. キング
  1971年 B.B.King in London(Green plays on「Caldonia」)
 *デイヴ・ケリー
  1971年 Dave Kelly
 *カントリー・ジョー・マクドナルド
  1971年 Hold On It's Coming 
 *ピーター・バーデンス
  1970年 ジ・アンサー/The Answer
 *フリートウッド・マック
  1973年 ペンギン/Penguin(Plays on "Night Watch" )(US49位)
  1979年 牙(タスク)/Tusk(Plays on "Brown Eyes" )(UK1位, US4位)
 *リチャード・カー
  1973年 From Now Until Then
 *ダッフォ
  1980年 The Disappearing Boy
 *ミック・フリートウッド
  1981年 ザ・ビジター/The Visitor
 *ブライアン・ナイト
  1981年 A Dark Horse
 *ジ・エネミー・ウィズイン
  1986年 ア・タッチ・オブ・サンバーン/A Touch Of Sunburn
 *SAS バンド
  1997年 SAS Band
 *ディック・ヘクストール=スミス
  2001年 Blues and Beyond
 *クリス・ココ
  2002年 Next Wave
 *ピーター・ガブリエル
  2003年 Up(UK11位 US9位)


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『Toe Fat 2』(トー・ファット)

2024-07-16 23:28:11 | albums

Toe Fat Toe Fat


【歌・演奏】
  トー・ファット/Toe Fat


【リリース】
  1970年11月

【録音】

  1970年 EMIスタジオ


【プロデューサー】
  ジョナサン・ピール/Jonathan Peel



【エンジニア】
  ジョン・バーラット/John Barratt
  ピーター・ミュー/Peter Mew



【レーベル】
  リーガル・ゾノフォン/Regal Zonophone



【収録曲】
 side:A

  ① Stick Heat 6:08
    (Alan Kendall, Cliff Bennett)

  ② Indian Summer 2:10
    (Alan Kendall)

  ③ Idol 3:29
    (Alan Kendall)

  ④ There'll Be Changes 6:49
    (Alan Kendall, Cliff Bennett)
 side:B

  ⑤ A New Way 7:54
    (Alan Kendall, Cliff Bennett)

  ⑥ Since You've Been Gone 4:46
    (Alan Kendall, Cliff Bennett)

  ⑦ Three Time Loser 4:30
    (Alan Kendall, Cliff Bennett)
  ⑧ Midnight Sun 4:42
    (Alan Kendall, Cliff Bennett)






【録音メンバー】
 ☆トー・ファット
   クリフ・ベネット/Cliff Bennett(lead-vocals)
   アラン・ケンドール/Alan Kendall(guitars, ukulele, banjo)
   ジョン・グラスコック/John Glascock(bass, vocals)
   ブライアン・グラスコック/Brian Glascock(drums, vocals)

 ☆ゲスト・ミュージシャン
   モックス・ゴウランド/Mox Gowland(flute, harmonica)
 

【チャート】
 1970年週間アルバム・チャート  圏外


【メ  モ】
 トー・ファットのセカンド・アルバム。
 ⑤「A New Way」では、フリートウッド・マックのピーター・グリーン(guitar)がリード・ギターを弾いているが、クレジットはされていない。
 ファースト・アルバムに続き、このアルバムもオリジナル盤ではベースがジョン・コーナスと記載されているが、正しくはジョン・グラスコックである。


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『Toe Fat』(トー・ファット)

2024-07-16 23:06:33 | albums

Toe Fat Toe Fat


【歌・演奏】
  トー・ファット/Toe Fat


【リリース】
  1970年5月


【プロデューサー】
  ジョナサン・ピール/Jonathan Peel



【エンジニア】
  ピーター・ミュー/Peter Mew



【レーベル】
  パーロフォン/Parlophone(UK)
  レア・アース/Rare Earth(US)



【収録曲】(☆シングル=⑨)
 side:A

  ① That's My Love for You 4:01
    (Cliff Bennett, Frank Allen, M. Roberts)

  ② Bad Side of the Moon 3:24
    (Bernie Taupin, Elton John)

  ③ Nobody 6:04
    (Beth Beatty, Dick Cooper, Ernie Shelby)

  ④ The Wherefors and the Whys 3:43
    (Cliff Bennett)

  ⑤ But I'm Wrong 4:01
    (Cliff Bennett)
 side:B

  ⑥ Just Like Me 4:12
    (Billy Guy, Earl Carroll)

  ⑦ Just Like All the Rest 2:31
    (Cliff Bennett)

  ⑧ I Can't Believe 3:59
    (Cliff Bennett)
 ☆⑨ Working Nights 2:31
    (Cliff Bennett)
  ⑩ You Tried to Take It All 4:26
    (Cliff Bennett)






【録音メンバー】
 ☆トー・ファット
   クリフ・ベネット/Cliff Bennett(lead-vocals, piano)
   ケン・ヘンズレー/Ken Hensley(guitar, organ, piano, vocals)
   ジョン・グラスコック/John Glascock(bass, vocals)
   リー・カースレイク/Lee Kerslake(drums, vocals)

 ☆ゲスト・ミュージシャン
   モックス・ゴウランド/Mox Gowland(flute, harmonica)
 

【チャート】
 1970年週間アルバム・チャート  圏外


【メ  モ】
 トー・ファットのファースト・アルバム。
 足の指を顔に見立てた4人の人物で構成された奇妙なアルバム・ジャケットは、ヒプノシスによるもの。
 ②「Bad Side of the Moon」は、まだ無名時代のエルトン・ジョン(作曲)とバーニー・トーピン(作詞)の作品で、デビュー・シングル⑨「Working Nights」のB面に収録されている。
 オリジナル盤ではベースがジョン・コーナスと記載されているがこれは誤りで、正しくはジョン・グラスコック。



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