キリストのPC

　イエス・キリストと悪魔がどちらが優秀なコンピューター・プログラマーであるか議論していました。何時間も言い争った結果、神様を審判してもらってコンテストをすることになりました。
　彼らはそれぞれ自分のPCの前に座ってコンテストを始めました。彼らはものすごい勢いでキーボードを叩き、スクリーンには次々とコードが打ち出されました。コンテストも終わろうというほんの少し前に稲妻が走り、停電してしまいました。その後少ししてから電気が復旧し、神様は試合は終わりだと告げました。
神様は悪魔に打ち込んだものを見せるように言いました。悪魔はあからさまに動転しており叫びました。
「何もやっちゃいませんよ！　停電で打ち込んだものが全くパーになっちゃいました！」
「よかろう。それではキリストはどんなもんだか見てみよう。」
　キリストがコマンド・キーを押すとスクリーンは素晴らしく生き生きとした画面を表示し、天使の歌声のようなコーラスがスピーカーから流れてきました。悪魔はたいそう驚きました。
　悪魔は口ごもりながら尋ねました。
「で、で、でもどうやって？　オレのデータはぜんぶトンだのに、キリストのは生きてやがる！　なぜなんだ？」
　神様は満足そうに微笑みながら言いました。
「キリストはセーブしたんだよ。」

＊愉快な宗教 2005/02/26
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