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うちらのひとりごと。

酒と映画をこよなく愛する、多趣味な男(ことら)ときまぐれ女(こじか)のブログです。

SP 野望編

2010-10-31 20:05:23 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



「SP」「Security Police」「警視庁警備部警護課」なんて言葉を全然知らなかった当時、こじかから「今度、堤真一と岡田准一でエスピーってドラマやるで。」と聞かされても、まったくピンとこなかったんです。
堤真一&岡田准一コンピと言えば思い浮かぶのが「フライ・ダディ・フライ」。それに「舞妓Haaaan!!!」の直後でもあり「エスピー?コメディなんかな?」と思ったんです。
岡田准一も「木更津キャッツアイ」や「タイガー&ドラゴン」のおかげでコメディ要素強いなんて先入観持ってたし…。
で、いざドラマ始まると…めちゃめちゃシリアスでした。
スピーディな展開、練られた脚本、派手すぎないアクション、張り巡らされた伏線、重厚な音楽、等で簡単に掴まれてしまいましたね。
以来、毎週楽しみなドラマでありました。
そして迎えた最終回。
それまでの謎はほとんど解明されず、時間だけが過ぎていく…「おいおい、このまま終わる気か?」なんて思ってたら、さらにさらに、なんと尾形さんが今までの事件の黒幕だった??
そしてグレーの文字で「つづく」
こじかは「全然終わってない!」と座布団投げつけてましたねぇ。
ことらは意外と冷静で「…ということは続編があるな。また楽しませてくれるんやな。」と思ったんですよね。
なんでって、うすうすそうなるような気がしてたから…。

で、放送終了して、すぐに「映画化決定!」
でも、そこからが長かったですねぇ~。
企画倒れか?なんて思った時期もあったし。
待たされて待たされて、やっと公開された「SP 野望編」です。

実は観に行くまで、かなり不安に思ってました。
なんでって、
おあずけされすぎて、期待はかなり高まってる。
ドラマ全体に統一感出すためと参加してた本広総監督の名前がない。
CMなんかでは、派手なアクションシーンばかり流れてる。
なんかで出てたコピー「四係のSP達がテロリストに立ち向かう!」(だったかな?)
…そもそも、警護が主任務のSPが、なんでテロリストと戦うのさ??
某課長じゃないけど「警護課員の職務はなんですか?」だよなぁ…
と思ってたんですよね。

…で、そんな不安は全て杞憂に終わりました。

いや、素直に面白かったですよ。
しかも「TVスペシャルでええやん。」ではなく、ちゃんと「劇場版」でした。
上映時間こそ短いものの、ドラマの時以上に手間暇掛かってるというのが感じれたし。
ただ、あくまでドラマの続きとして作られてるので、ドラマを見てなかった人にとっては「なにがなんやら」でしょうね。
登場人物の説明とか、そんなのは一切無いので。予習は必須です。
ドラマ見てた身としては、いちいち説明的な部分が無かったので、すんなりストーリーが進んで良かったですが。
…まぁ、井上の「シンクロ」はドラマの時の映像の方が好きですねぇ。個人的に。。

心配してた「派手なアクション」も、あくまで警護の一環、しかも、実はターゲットが四係の面々だった(特に井上)ということで嫌でも戦わなきゃならないという状況だったので、納得でした。
…まぁ、冒頭のアクションはちょっと長いかな…「どこまで引っ張るねん!」って思ったり…。
ただ、ストーリー自体はほとんど進んでないですね。
新たな事実として出てきたのは
・尾形さんは父親の復讐のために行動している。
・井上の両親が刺殺された事件。じつは尾形さんが麻田を襲うつもりだった。
・ドラマの時に黒幕として出ていた「先生」。それが伊達だった。
以上。(のハズ)
他はなーんにも明かされていません。
四係の面々はとうとう命狙われることになったし、井上と尾形さんは完全に決裂するし、田中は相変わらず探ってるし。
「革命編」は相当ややこしい話になりそう。

「SP」はどちらかというと尾形さん中心の話だと思うんだけど、今回は尾形さんはちょい役と言っても過言じゃないかも?
出番が少ないんですよね。まぁ、井上と険悪になってるから、ストーリーに出しようがないのかもしれないけど…。
野望編は井上の話ですね。
革命編は尾形さんの話になるんだろな。

ドラマ最終回の時ほどのモヤモヤ感は無いもんの「早く続きを見せてくれ~!!」感がかなり強くなりました。
来年春かぁ…引っ張るねぇ。

大奥

2010-10-04 22:21:20 | 映画


「木更津キャッツアイ」のスタッフが再集結して作った作品「大奥」です。
「木更津キャッツアイのスタッフが~」の印象が強すぎて、てっきりクドカン脚本だと思ってました。
ちょうど「うぬぼれ刑事」に重なってた頃だろうからなぁ。さすがに無理か。。
とにかくっ、監督は金子さん。プロデューサーは磯山さん。たぶん外すことは無かろうとタカくくってたわけです。
ところがところが。評価はすこぶる低い。IWGPやキャッツやタイガー等の一連のドラマを見てたであろう人からの評価も低い。
「なんで?」と思いつつ、おかげで過度な期待をせずに観に行けたのでした。
行ったのはいつも通りMOVIX堺。
何に驚いたって、上映してる劇場が、一番広い12番シアターってのが。
確か500~600人入るシアターじゃなかったっけ?
で、ざっと観客数えたら、40人ほどしか…


映画の前に・・・。
ここ最近の、うちのブログ内での検索キーワードに「堺浜 ホームズ 閉店」というのがよく登場してたんですよ。
それこそ半年前くらいから。
たしかに、変に在庫が少なくなったり、妙に安売りしてたりと「苦しいのか??」と思わせるところはあったんだけど、閉店臭さはなかったんですよね。
でも「大奥」観に行った時に寄ってみたら「完全閉店」と。
年内で閉まるようです。
残念だけど、あれだけの敷地の店舗維持するには、客が少なすぎるわなぁ…。
堺浜は”わざわざ”行かなきゃいけないところだし、周囲に団地なんかも無いし。
正直、立地条件は悪いでしょうねぇ。
まぁ、おかげで「閉店セール」で色んな物が叩き売り。
思わぬ出費となったのでした。
…次にどんな店舗が入るのか、気になるところ。

閑話休題。

さて「大奥」。
正直な感想は「どうした、金子さん??」でした。
なんというか、金子さんらしさがない。
キャッツやタイガーや、あれだけグダグダだった「うぬぼれ刑事」でさえも面白く撮った金子さんなのに、一体何があったんや?と。
なんかね、ほとんど「アイドル映画」だったんですよ。二宮の。
うちらは「俳優・二宮和也」を期待してたんだけど、スクリーンに居たのは「アイドル・二宮和也」でした。
いや、演技は相変わらずうまいんですよ。
撮られ方が問題でね。
こじかの第一感想は「何かが足りない」
色々話して「人間ドラマが足らんなぁ」という結論に至りました。
描かれてはいるけど、まったく深掘りされてない。大奥のドロドロさもほとんど伝わらず。
ひょっとしたら大人の事情なのかなぁ?と思わなくもないです。
出演してる俳優達はアホほど豪華。
となれば、当然色んな所からの圧力があるでしょう。
まして金子さんは独立した映画監督ではなく、あくまでTBSの社員だから…。
名のある映画監督連れてくると「好きなように」撮られるところが、社員であれば「言うこと聞かせる」事が出来て、なおかつ金子さんならばそこそこ観れる物が撮れるだろうという…。

あくまで勝手な推測ですけどね。

あれこれ批判的な意見書いてるけど、全く期待しなかった分、面白くもあったんですよ。
「思ってたほど悪くない」っていう。
収穫もあったしね。
関ジャニの大倉忠義。あんなに演技うまいとは思わなかったです。
鶴岡と水野の対決シーンでは、完全に二宮喰われてたし。
こりゃ、錦戸もうかうかしてられんのぉ~。
個人的に一番良かったのは、シリアスな演技の阿部サダヲ。
めちゃめちゃ良かったですよ。ホント。
「今回は抑えて演技しました。」って事なんだけど「抑えすぎ。」って金子さんに注意されたとか。
柴咲コウも存在感はあったんだけどねぇ。
佐々木蔵之介とか玉木宏のいやらしさとか~。

なんとも「もったいないっ。」作品でありました。



さてさて、この「大奥」で映画記事としては100作品目となります。
いや~、よくぞここまで続けたなぁ。
実際は同じ作品2回書いてたり、映画じゃないのも書いてるんで、純粋に100本ではないんだけど、ブログ始める前から2人で映画はよく観に行ってたんで、そこら含めると余裕で100本超え。
一番最初に2人で観に行った映画は「コールド・マウンテン」でした。
実はその時、ことらは同時期に公開してた「ホーンテッドマンション」を観たかった…というのは内緒です。
その次は「スパイダーマン2」だったかな?いや「トロイ」だったかも。
同時期で「ハリーポッター」の4作目もあったかも。これがあまりにつまらなくて、それでハリポタは観に行かなくなったのよねぇ。
「ブラザーズ・グリム」なんてのも観に行ったなぁ…。この作品はうちらの間では語り草になってまして。
なんでって「マット・デイモンの汚点やなぁ~」ってことで。
「スターウォーズ エピソード3」も行ったな。
こうやって振り返ると、当時のエピソードも色々思い出してきまして。
自分の史実としても、面白いもんですね。

「いやぁー、映画って本当に素晴らしいものですね。」

ちょんまげぷりん

2010-08-08 21:38:19 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



「ちょんまげぷりん」・・・タイトルでかなり損してる作品だと思います。
なんや、このふざけたタイトルは??って正直思ったし、主演の錦戸亮やともさかりえまで「どんな作品なんや??」って思ったって言ってるし。
でも、そんなタイトルとは裏腹に、かなり面白い、それでいて教訓的なところもかなり感じさせる、観なきゃ損な作品でした。
妙に興行ランキングは低いんだけど、これはきっとタイトルで避けられてるんだろうなと。
アニメ版トキカケと同じで、これから口コミでどんどん伸びてくるのでは?なんて思っています。

内容は~というと、笑いあり、涙あり、お約束あり、笑いあり、といった内容でした。
王道といえば王道です。「こう来るだろうな」と思ったら、大抵その通りに来るので。
でも、そこが「安心して観てられる」に繋がる気もしますね。
わざとだろうけど、演出的に突飛なところもあり「なんでやねんっ」を連発したくはなるんだけど、それはそれでこの作品の面白味でしょう。
なにより、江戸時代のお侍さんの男気が、現代に生きる者としては、なんとも新鮮でした。
真似しろと言われても、とても出来るもんじゃないけど教訓として覚えておきたいと思いましたね。

作品のテーマは「家庭と仕事の両立」
ともさかりえ演じるひろ子はシングルマザーで、どちらかと言えば、仕事をバリバリこなしたいタイプの人。
でも、息子の友也の送り迎えなんかもあって、定時で帰らなきゃいけない。周りからは白い目で見られる。
そこに非常にストレスを感じているという人物。
…ある意味、現代を象徴する人物ですねぇ。
そこに突如舞い込んできた、江戸時代のお侍・安兵衛。
この安兵衛。当初は「男尊女卑」の頭カチンコチンのお侍かと思ったんだけど、現代の東京に来てしまったという事実を受け入れ、そのルールに従おうとする、なんとも柔軟性に富んだ人物なのでした。
ひろ子にお世話になる代わりに、家事の一切を引き受け、友也も誠心誠意お世話するという。
「主夫」の鏡ですなぁ~。
そして、見よう見まねで作ったスイーツが大評判。
「江戸が東京に勝つ」という大義名分を掲げ「お父さんのケーキコンテスト」に出場。
見事優勝し、有名パティシエからスカウトされるものの、ここから3人の歯車が狂っていく…。

このテーマに関しては「こう解決しましょう」みたいな答えはくれません。
重要なのは「約束を守る」ということ。
物語の最後、友也にプリンを作ってとせがまれ、承知した途端、突然元の世界に戻ることに。
安兵衛は「いつか、必ず会えるはずじゃ。」と言って、帰っていきます。
後日、安兵衛が「この辺りに家があった。」と言っていた辺りに、古びた和菓子屋さんを発見。
そのお店の名物は、江戸時代から続く「江戸阜凜」。
そして、その創業者は木島安兵衛。
時代を超えて、ちゃんと約束果たしたんですね~。

ともかく、老若男女にお勧めできる作品です。
ゴールデンスランバー」と同じ監督とは思えないほどの作風の違いで。
あちらはハラハラドキドキだったけど、こちらはまーったりと観ていられます。
タイトルで食わず嫌い起こさずに、みんなに観てもらいたい映画でした。
エンディングテーマが忌野清志郎というのも泣かせます。

借りぐらしのアリエッティ

2010-08-03 07:24:57 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



「借りぐらしのアリエッティ」…実は当初、あまり観ようと思わなかったのでした。
「床の下の小人」という設定に、もうひとつ引き寄せられなかったのと、なーんとなくアリエッティがキツそうな女の子に思えてしまったから…なんですね。
ところがまぁ、映画評なんか読んでると「(・∀・)イイ!!」と。「古き良きジブリだ」と。
こうなると観なきゃなりません。
この話をこじかにすると「私は最初から観たかった。」と。
それでめでたく鑑賞に行くことになった訳です。

いつも通りMOVIX堺に行ったんだけど、ロビーに居る客層がいつもと全然違ったんです。
普段ここでは見かけないような、若いおねーちゃんだらけ。
ちょっと異様な雰囲気に「なんだなんだ??」と。
なんでもこの日は「ちょんまげぷりん」の公開初日で、錦戸亮が舞台挨拶に来るとか。
なるほどね~。それでこの客層か~。
と、納得。


さて、「アリエッティ」。
一言で言うと「面白かった!」です。
危うく、良い作品見逃すトコでした。
なんというか、作りが自然。
余計な演出は無く、でも、ちゃんと抑揚があって、飽きさせない。
宮崎&高畑両名以外の監督ということで、若干心配ではあったんだけど、某ゲドとは雲泥の差でしたね~。
ちゃんとメッセージもあるしね。
ホント、良く出来た作品でした。

面白かったのが、うちらには何の変哲もない家が、身長10cm位の小人にとっては大冒険の舞台になるということ。
食器棚の上から見下ろすと、下が見えないくらい高いとかね。
「借りぐらし」の「借り」とは、人間の世界から、生活に必要な物を「借りる」こと。
まぁ、返してくれる訳ではないんだけども…。
でも、その量がちょっとだけなんで、人間が気付くことは、まずない。
彼らにとって「借り」は「狩り」でもあるんですね。
前述のように、人間の家に忍び込むこと自体が大冒険。
しかも行く手には、害虫やらネズミやらも待ちかまえてる。
なんか、狩猟時代の人間とダブりますねぇ。

そんな小人の存在を人間が知ったらどうなるか。
案の定、2種類描かれてましたね。
仲良くなりたいって人と、とにかく捕まえようとする人。(ハルさん、捕まえてからどうするつもりだったんだろ?)
病弱な人間・翔は前者で、アリエッティとは分かり合えるんだけど、その時の会話が、たぶんこの作品のメッセージそのものだったんでしょうね。
翔が「君たちは何人居るの?人間は67億人居るんだ。」「君たちは滅び行く運命なんだ。」って言うところは「おいおい、なんちゅうこと言うねん。」とツッコミ入れたくなりましたが、後から考えると、翔自身重い心臓の病気を患ってる事もあって、自暴自棄になってた?
ひいては、滅び行くのはむしろ人類・・・なんて解釈は大袈裟かねぇ。。
「いや、滅ぶのは僕の方か…。ここ(心臓)に重い病気を持っているんだ…。」と言う台詞がね、解釈次第で色んな意味に取れるんで。

ともあれ、思想的なシーンはここだけで、後は純粋に楽しめるシーンばかりでした。
特に、お手伝いのハルさんがね~。なんとも味があってね。樹木希林の声とも相まって、非常に楽しい、ある意味一番ジブリっぽいキャラでしたねぇ。
一番最高のシーンはカラスのシーンでした。みんな笑ってたし。
他にも、宮崎作品の良い所を全て引き継いでるというか。
ともかく、出るキャラ出るキャラ、全てが生き生きしてるんですよ。それこそ虫達ですら。
「宮崎駿監督作品」と言われても違和感ない出来だった…と、個人的には思ってます。
ついに後継者が見付かったってところですかねぇ。

「キツイかも」と、当初思ったアリエッティでしたが、フタを開けてみれば全然。
いつも通りのジブリ少女でした。素直で感情豊かで、よく走る。
魅力的なキャラですよ。
きっとそのうち「等身大アリエッティ」なんてフィギュアが売り出されるんだろうなぁ…。
どんぐり共和国にはすでに有ったりして。

INCEPTION

2010-08-01 23:09:40 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



「ダークナイト」のクリストファー・ノーラン監督作品「INCEPTION」です。
「ダークナイト観なきゃ観なきゃ」と言ってるうちに、次回作が登場しちゃいました。
2つ折れになる街の映像や、宙に浮かんでクルクル回る人物など「マトリックスか?」という印象でしたが、実際「マトリックス」っぽかったですね~。
違うのは、「仮想現実か夢の中か」と、「そこで死ぬと、ホントに死ぬか否か」でした。
夢から覚める手段が「その世界での死」というのは、安心して観てられる反面、その世界に入り込んだらたまらんなぁ~って感じましたね。

どんな話かというと、他人の夢に入り込んで、潜在意識にある考えを植えつける。それにより他人の行動をコントロールする…というもの。
もっとも、植えつけ(inception)はかなり難しいので、普段はアイデアを盗むだけ…というのが、主人公コブのお仕事。
考えてみれば恐ろしい話です。
夢の中に居る当人は、植えつけを行われたと知らず、でも潜在意識に働きかけられてるので、その通りに行動してしまう。
自分の普段の行動が、実は誰かにコントロールされた物としたら・・・支障なければいいか。(なんやねん)

作中では、夢は潜在意識を表した物ということになっています。
また、夢を見てる当人は、その世界を好きなように操れる。これには「自分の夢だ」と気付いてなければいけないわけですが。
…ことらはよく夢を見るんですが、昔々ホンダのNSXが発売された時に、このクルマが欲しくてね~。
何回乗り回してる夢を見たことか。
あまりに何回も見過ぎて、しまいにゃ「これ夢だよなぁ。」と、夢の中で自問自答してたのでした。
まさにインセプションの世界じゃないか~。
ちなみに、NSXは買わずじまいです。1000万もするクルマ買えるか~っ。

ともかく、この「NSXが欲しい」というのを植えつけられ、実際に「NSXを買った」ら、インセプション成功です。

この犯罪?を生業にしてる人達でさえ、インセプションは難しいということで避ける。
でもコブは、そのインセプションに成功している、数少ない一人。
彼は「最後の仕事」として、自由を得るために、この難しい仕事に挑戦するのでした。
そしてそれは、自らの潜在意識とも向き合うこととなり…

面白かったのは、夢に階層があること。
夢の中でさらに夢に入り、またさらに夢に入り…と、最終的に4段階まで入っていきます。
深く入れば入るほど、潜在意識に近づくんだけど、その分リスクも高いという。
で、下層の世界は、上層の世界の影響を受けるんです。
よくCMで流れてる、人物がクルクル浮いてるシーン。
あれは上層で自分たちが乗ってるクルマが転落し、それによって無重力状態になっているというもの。
世界全てが無重力。
なんとも面白い映像でしたね~。

映像やアイデアの面白さに目を奪われるんだけど、「現実と向き合え」というのが作品のメッセージなのかな?と感じました。
コブは妻を亡くしており、妻のことが忘れられず、夢の中で生かし続けてる。
妻のモルに会うために、毎夜毎夜自ら夢を設計して、そこで妻と会っている。
でも、現実世界で自分を自由にする権力を持ったクライアント・サイトーを助けるため、モルは死んだという現実を受け入れなくてはならなくなる。
ここへ来て、初めてコブは夢の世界からの脱却が出来た訳です。
この一連のストーリーは印象深かったですね。


観てて一番羨ましいと、登場人物達に対して思ったのは「みんなすぐに眠りにつく。」ってことでした。
ことらは基本的に寝付き悪いので「あー、これじゃこの仕事できないなぁ~」なんて思いましたね。
ホント「1、2、3。ぐぅ」だもんな~。

それにしても、謙さんがまるでダース・シディアスみたいなメイクされたのはビックリしたなぁ…。


夢の世界で仕事してる者達は、夢と現実を区別するため、常にアイテムを持ち歩いています。
トーテムと呼ばれるそれは、自分だけが知りうる特徴を備えています。
コブが持つトーテムは、小さな鉄製のコマ。
現実の世界だと、しばらく経つと回転を止めて転けるけど、
夢の世界だといつまでも回り続ける。
ラスト、自由の身となったコブは、それが夢か現実か見極めるためにトーテムを回します。
コマは今にも止まりそうになりながらも回り続ける。
回り続けるけど、今にも止まりそう。
はたして、現実なのか夢なのか…

アイアンマン2

2010-07-13 22:39:06 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



思っていたより公開が早かった「アイアンマン2」です。
前作が2008年10月だから、1年半ちょっとですか。
まさに鉄は熱いうちに~ですねぇ。

前作の時は「ディテールは面白いけど、映画としてはどうなんだろ?」と感じ、「たぶん続編の方が面白いだろう。」なんて書いたけど、実際その通りでした。
今回は色んな要素があって、なかなかストーリー的にも良かったかと。
まぁ、「トニーを生かすためのリアクターが、逆にトニーを蝕んでる。」は、もっと掘り下げて欲しかった気はするけどねぇ。
血中毒素83%なんて、ほとんど生きてるのが奇跡なんじゃ…?
でも結構ピンピンしてたもんなぁ。「明日にでも死ぬかも?」ってヤケにはなってたけど…。

個人的に良かったのは、20年も前に亡くなった父により、トニーが命拾いするエピソードですね。
トニー自身は愛してもらえなかったって感じてるんだけど、父はビデオに「私が生み出した最高の物はお前だ。」ってメッセージ残してたり、「今の技術では無理だが、お前なら出来る。」と謎掛けで新元素のヒント残してたり。
おかげで新しいリアクターの開発に成功。
トニーは毒素から解放され、アイアンマンはパワーアップと、いいことずくめ。
「没後20年…未だに教えてくれるのか。」と感謝するところは、よかったですね~。

ディテール面で面白かったのは、スーツケース型のスーツです。
コレ欲しい。
スーツケースが展開してパワードスーツに。やっぱ装着シーンはカッコええのぉ。
このシーン、モナコグランプリ開催中に怪人・イワン・ヴァンコが現れて~なんだけど、その時のレース車両達が…ロータス78とかフェラーリ312T2とか…ヒストリックグランプリですか??

今回の話の中心は、スーツを巡るゴタゴタです。
そりゃあんなの開発されたとなったら、国とか他の軍需産業なんかが黙ってないわなぁ。
軍はなんとかしてスーツを手に入れようとし、トニーのライバル(相手にされてないようだが…)ハマーはアイアンマンに対抗するスーツを開発しようとする。
トニーが「スーツは渡さない」「5~10年は(他国は)開発できない」「私が平和を守る」と宣言したものの、イワンが現れたおかげで発言が覆され、スターク社は批判の矢面に~と、大人の事情的要素も満載で、ヒーロー物なんだけど、大人向けという不思議な作品になっています。

しっかしまぁ、アイアンマンは破壊的ですねぇ。
そもそもがパワードスーツだからやむ無しだけど、彼が動き回ればあらゆる物が破壊されていく。
スパイダーマンなんかは生身の人間だから、そんなことないんだけども。


今回もエンドクレジット後におまけシーンがありました。
観た時は「???」だったけど、あれは他のスーパーヒーローの道具だそうで。
ということは他の作品に繋がっていくのか、あるいは「3」への複線か…両方だろな。
でも「アベンジャーズ」の名前こそあれ、他のヒーローが全然出てきませんねぇ…。
と思って調べたら、今後連続してヒーロー物の映画が公開されて、それらが「アベンジャーズ」って映画に繋がっていくそうで。
なかなか壮大な話ですなぁ…ついていけるかな…。

HAYABUSA BACK TO THE EARTH

2010-07-11 17:22:54 | 映画


2010年6月13日22時51分、小惑星探査機はやぶさが7年間60億kmの旅を終えて、ついに地球に帰還しました。
インターネットでのライブ中継を必死になって見ていたんですが、アクセス集中で重いのなんの。
それでもなんとか、はやぶさがお星様になった瞬間を見ることが出来ました。
後からテレビで放送された、燃えながら四散していくはやぶさを見るたび「お疲れ様」と「切ないなぁ」が交錯して、なんとも複雑な気分になったものでした。
これって子供の頃、ガンダムが腕も脚も頭も失って、最後捨てられるというのを受け入れられなかった感覚と同じかな…?
それはともかく、はやぶさの旅を映像化したのを科学館で上映しているということで観に行ってきました。

上映は1日1回のみ。
とにかくはやぶさは人気で、この上映観て「はやぶさ可愛そう」と泣き出す子供も居るとか。(大気圏突入で燃え尽きて)
で、まぁ、周りで子供に騒がれるのはアレだなぁと。
仕事がクソ忙しかったおかげで代休いっぱいあるんで、平日に休暇取って観に行こうかと。
で、金曜日に観に行ったんです。
おもっきり平日のハズです。金曜ですから。夏休みでもないし。
なのに…なんでこんなに子供多いねん…。
幼稚園児で溢れてたのにはギョッとしましたが。
幸い、幼稚園児は上映前に帰っていかれました。
それでもお子様は多かったですねぇ。
こじか曰く「最近は土日休みじゃない親が多いから、月1回とか、あえて子供休ませて出掛けるみたい。」とのこと。
なるほどねぇ。家族サービスも大変だ…。
ちなみに、想像以上に大人も多かったです。それこそ老若男女。
はやぶさ人気を肌で感じましたね。
満席だったし。
平日でこれだから、土日は大変だろなぁ…。朝一でないとチケット確保できないのでは??

上映はプラネタリウムと同じ全天周スクリーンで行われます。
そりゃもぉ、大迫力で。
3Dじゃないのに飛び出して見えるし、座席が動いてるように感じるし。
超美麗なCGとも相まって、ホントに見応え有ります。

そう、見応えはあるのだ…。

…はやぶさの話で、当初ことらが知ってたのは、打ち上げ・イトカワに2度着陸・帰還予定が3年遅れる、だけでした。
その間何が起こってたかはほとんど知らず。「忘れた頃に還ってくるんだろうな~」くらいにしか思ってなかったのです。
ところが、その裏では大変な困難の連続で…とにかく、はやぶさの旅は奇跡の連続で、知れば知るほど感動させられます。
そんな話、ほとんど情報無かったのに、帰還直前になったら出るわ出るわ。
夢中になって情報集めましたよ。

で、この辺の話も盛り込んだ内容だと、勝手に思ってた訳です。

ところが、実際はダイジェストのような内容でした。
「こんなトラブルがあって、それはこうやって解決して~」というようなところには一切触れられていません。
その辺は、この作品の趣旨とは外れるということなんでしょう。
あまりに潔く外されていたもんで。
ミネルバの着地失敗ですら触れてないもんな…。

どちらかというと、話を全然知らない人向けかもしれません。
実際、上映終了後「感動した~!」って叫んでるお子様とか、一目散にDVD買いに行った奥様とか。
お年寄りにはクリアファイルが人気だったなぁ。
うちらは~というと、ことらが色々話したおかげで、こじかもある程度詳しくなってるんです。
なもんで、二人ともちょっと肩透かし。
恐竜のチョコボール買って帰ったのでした。


大気圏突入の様子が実際と違うとか、最後に撮影した地球の写真が無いなぁとか、ちょっとツッコミどころもあったんです。
そもそも、この映像が制作されたのが2009年春だそうで。
「2009年4月現在、地球に向け航行中」なんてテロップ出たから、ギョッとしたんだよねぇ。
ウワサじゃ、帰還時の映像を交えた完全版を作るかも?って事なんで、そちらに期待しましょうかね。

…というか、ことらが求める様な内容は、むしろNHKスペシャルでやりそうだな。
やるよね?

ボックス!

2010-05-25 22:14:25 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



大阪を舞台にした小説を、大阪出身の監督が撮る!ということで、こりゃ大阪人は絶対観なければなりますまいという作品「ボックス!」です。
…が、冒頭、高良健吾と香椎由宇が標準語でセリフ言ってるもんで、すっかり大阪が舞台の映画という意識が吹っ飛んでしまいました。
そこに関西弁ばりばりの市原隼人登場。
いやー、台詞回し見事でした。本人は神奈川出身だから、普通「インチキ関西弁」になるはずなのに、多少ツッコミどころあるもんの、ほとんど気にならないレベルで訛ってくれてました。
…ちなみに、インチキ関西弁でうちらの間で語り草になってるのが「SP」に登場したスキンヘッドのテロリスト。
あの「まだや。」は無いだろ。。
「岡田准一、注意せなアカンやろー!」と、いつも言ってます。
それはおいといて、おかげで「東京の電車に、関西のチンピラと、悪ガキ?が乗り込んだ。」みたいに思ってしまったんですよね~。
ところが、電車は南海電車。駅は岸里玉出。(駅名は架空になってたけども)
あまりに近所で、(・∀・)ニヤニヤしてしまいましたね。
…こんなすぐ近くでロケしてたとはなぁ~全く知らんかったわ…残念。

ストーリーは王道です。
才能に恵まれたボクサー・カブの栄光と挫折と友情と。
いじめられっ子だったユウキを「俺がずっと守ってやる。」と約束したのを、高校生になってもちゃんと守ったというのが感動的。
何のことか分からん人は、劇場で確認しましょう。
久々もう1回観たいと思う映画だったんだけど、ストーリー面は今回置いときましょう。
とにかく、李闘士男監督の(笑いの)センスの良さと、すぐ近所でロケという事で、終始(・∀・)ニヤニヤしっぱなしの映画でした~。

最高だったのは「東淀川UFO公園」。
女の子が手を伸ばした先に大きなUFOが乗っかってるという銅像が出てくるんだけど、もちろんそんな銅像はありません!
…が、「ほんまにあるのか??」と思って、探しに行こうかと思ったよ。マジで。
これは美術スタッフさんのイタズラ心らしいんだけども。
さらに最高だったのが、カブ達が高校生になってから。
重量に耐えきれずにUFOが折れてしまってるんだけど、銅像の背中にUFO縛り付けてるのよねー。
密かに爆笑でした~。ええセンスしとる。

あと、予選の組み合わせ表。
各選手に架空の高校名が付いてるんだけど「長居高校」なんてのがありました。
吹き出しそうになったよ。
ちなみにカブとユウキは恵美須高校。ライバル稲村は玉造高校。
もちろんそんな高校はないですが、もうこれだけでツボやね~。
天王寺動物園にお好み焼きに商店街にオバチャン達に…なんかもぉ、大阪の地域振興映画ですか?みたいな。

ちょっと映画のことも書きましょうか。
幼なじみのカブとユウキ。
カブはやんちゃで、天才型。
ユウキは気弱な努力家。
小学校の頃にユウキは転校するんだけど、高校生になって帰阪。
カブと再会しボクシングに誘われ、そこからコツコツと練習。
高校ボクシング界で最強なのが玉造高校・稲村。
向かうところ敵無しだったカブも、稲村の前にはあっさり敗北。
カブはグレ、その姿見ていたユウキは打倒稲村を誓う。
マネージャー・丸野の突然の死をきっかけにカブが復帰。
ところがその頃はユウキがかなり強くなっていて、カブはユウキに敗北。
ここで2回目の挫折を喰らうんだけど、今度は逃げず、ユウキのサポートに回るカブ。
そして最終決戦。
という感じ。

丸野の突然死には驚きました。
めげない子で可愛かったんだけどねぇ。「ブーブー」
やっぱ、主人公はカブでした。
ユウキがめちゃめちゃ強くなって「あらら。喰われたねぇ。」なんて思ったんだけど、その強さを素直に認めて、ユウキが稲村を倒す手伝いをしようと決心するカブには頼もしさを感じましたね。
仮想・稲村として、稲村のスタイルを研究し、ユウキとスパーリング。
後にこれが稲村に対する最終兵器になる点は痛快でしたね。
「ちょっと出来過ぎか?」と思わないではないけど、エンターテイメントだからいいでしょ~。
結果的にユウキは稲村に負け、次はカブの番。
この時のカブのお母さんのセリフがいいのよね。
「なんや、ユウちゃんの敵討ちかいな。それは負けられへんなー。」
そして、カブは幼き日の約束を守ります…。

ホント王道なんだけど、観せ方うまくて、どんどん引き込まれます。
DMC」でもそうだったよなー。
ストーリーはよくある話なんだけど、観せ方で飽きさせないという。
拍手!です。

そして小ネタ満載。
こじかが鑑賞後一言「大阪ってどんなとこやねんって思われるやろな…(・∀・)ニヤニヤ」

グリーン・ゾーン

2010-05-23 20:00:13 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



久々に重たい映画を観たな~というのが正直な感想の「グリーン・ゾーン」です。
この感じは「ユナイテッド93」以来かもねぇ。。両方ともポール・グリーングラス監督作品だけども。

「イラクをモチーフにした映画っぽいなぁ。でもイラクではないんだろうなー。」なんて、こじかと話してたんだけど、フタを開けてみたら、おもっきりイラクでした。
アメリカは、自国の恥を堂々と映画化して批判するという、ある意味うらやましい風潮があるんで「イラクもいつか映画化するんだろうなぁ。」とは思ってたけど、まさかこんなに早く出てくるとは思いもよらなかったです。
それにしても「戦争っておっかないなぁ。」というのを再認識。
冒頭で街が空爆されて、人々が逃げまどうシーンがあるんだけど、臨場感有りすぎで、正直怖かったです。
戦況や被害状況なんかはニュースで見てたけど、そんなんじゃまったく伝わらないんだなぁ…って思いましたね。
空爆真っ最中の街中の様子なんか撮影できるわけないもんな…。

マット・デイモン主演のアクション映画ってことで「ジェイソン・ボーン」シリーズっぽいのかな?なんて想像してましたが、実際は全然違いました。ロイ・ミラーは人間兵器でも何でもない、正義感の強い普通の軍人。ボーンのように一人で何でも解決できる訳じゃありません。
それに、作品のタッチ自体がまるで違う。ドキュメンタリータッチで、まるでイラクの戦況をもっと踏み込んで伝えられてるような感覚になります。
故に恐ろしいのよね…。全編殺気立ってるというか、いつ背中撃たれてもおかしくないというか。
現在のイラクもこんななんだろうな…と考えると「ホンマ日本って平和やな~」と思います。

印象的だったのが、ミラーに協力するイラク人のフレディ。
報奨金目当てで情報を提供しているように思えたんだけど、実際はそうじゃなく、自分の国を憂いての行動。
彼はたぶんアメリカは嫌いなんだろうけど、それ以上に自国の腐敗した高官が許せない様子。
フレディがミラーに協力したのは、先のようなこともあるんだろうけど、他にも理由がある気がします。
ミラーは、アメリカの正義を押し付ける軍人ではなく、自分の正義を信じて行動する人。
だから信用したんじゃないかな…?

ストーリーは、戦争の原因とされた大量破壊兵器を捜索するMET隊の隊長:ミラーが、でたらめな情報に疑問を抱き、真相を求める物語です。
結論から言うと、大量破壊兵器は最初から存在せず、戦争の正当性を主張するために、でたらめな情報を流して捜索させていたのでした。
それを流していたのは、引っ込みが付かなくなったアメリカの高官。その根拠となる情報を与えたのは、保身に走るイラクの高官。
言ってしまえば、両国の腐敗した高官が戦争を引き起こしたと。
ミラーは最後にレポートをまとめて、真実を全マスコミに一斉送信。
ここは「やったった。」って感じで気持ちよかったですね~。


原作があり、モデルが居て、時間を掛けてリサーチもして、おそらくは「かなり事実に近いフィクション」なんでしょうね。
戦争って、たった一握りの人達によって始められるんだな…と思うと、空恐ろしいです。
昨今、一番緊張してるのは朝鮮半島でしょうね。
でも、流れてくる情報に、なーんか違和感感じて仕方ないんですよねぇ。
ちょっと出来すぎてるような…。
まぁ、事情に詳しくないから、あくまで個人的な感想ですが。
何年後、何十年後かに真実は明らかになる…かな?
報道されてる通りか、あるいはスケープゴートか…。

シャーロック・ホームズ

2010-04-01 12:59:53 | 映画


小学校の頃、「シャーロック・ホームズ」の小説が好きでよく読んでいました。
何故か中学からは全く読まなかったけど…。
読んだと言っても全作品制覇した訳ではなく、あろうことかモリアーティ教授との戦いについては全く読んでいないんです。
確か、モリアーティ教授との戦いでホームズが命を落とすっていうのを先に知ってしまって、それで読むの止めたんじゃなかったかなぁ…?
まぁ、実際には生きてて、ちゃんと続編があるわけなんだけど。

さりとて、今となっては全く内容覚えていません。
ただ、鋭い洞察力と観察力。あまり途中の推理のことは話さない(昔は話してたけど、失敗してからは話さなくなった)。腕力よりも頭脳で事件を解決。ちょっと変。でも英国紳士。というのをイメージとして持っています。

で、今回の映画。
「いやー、ハリウッドだねぇ~。」
およそ今まで持ってたホームズ像を、根本から覆すようなホームズでした。
あまりに覆りすぎてて、逆に受け入れられたけどね。
「これはこれで面白い。」って。
暴力的?なワトソンも面白かったし。

頭脳明晰なのは変わらないけど、こんなに肉体派だったか?っていうのが第一印象。
あと、英国紳士のイメージだったけど、およそ一週間お風呂に入って無くても平気そうとか。
でもロバート・ダウニー・Jrもジュード・ロウもすごくはまってましたよ。
トニー・スタークよりもはまり役だろうって思ったり。
シャーロック・ホームズの小説に、ハリウッド的な派手な演出を付け加えたって感じかな。
敵役であるブラックウッド卿の魔術の謎を解くのが、今回のホームズの仕事なんだけど、全然説明されることなく事件は解決し「あれ?大団円?」ってところで、よーやくホームズの解説が始まります。この辺りはちょっと痛快。
ただ、我慢できなかったのか、ここでトイレに行った人が居てねぇ…「一番おいしいトコやん!」と、こじかと二人でツッコミ入れました。

前述のように、およそ小説のイメージからはだいぶ離れる(と思われる)ので、むしろ原作知らない人の方が楽しめる作品かもしれません。
でも、誰もが楽しめる、よく出来たエンターテイメント作品だと思います。
そこかしこにモリアーティ教授の影が出てるんで、たぶん続編やるんだろうねぇ。
今回のホームズとワトソンの冒険を、ちょっと見届けたいかも?なんて思ってるところです。