父用に時代劇のいいのはないか・・・と思って、とりあえず借りてみました。
が、天下の黒澤作品、しかも山本周五郎原作ときたら、私も見ておかなければもったいない
ということで・・・
【お家乗っ取りに暗躍する悪家老一味と、血気盛んな若侍たちの確執に、三十郎(三船敏郎)が巻き込まれていく。】
山本周五郎原作だけあって、若侍達と(椿)三十郎との交流をうまく描いている。
血気盛んな若侍達(若き田中邦衛や加山雄三・・)がなんだかかわいいし、見るに見かねて手伝ってしまうことになった三十郎のキャラも明るくて賢くて、頼りになるいいおじさんって感じ。
「あばよっ」て去る姿も、サッパリしててかっこいいね。清々しさが残るいいお話でした
逃げ出してきた奥方とお嬢様も腹が据わってるというか、呑気で可笑しい。
「助けられてこんなこと言うの何だけど、すぐ人を斬るのは悪いクセですよ。
あなたは抜き身の刀のようです。
でも、本当にいい刀は、さやに入ってるもんです。」
って、いいこと言う。
三十郎はほんとうにいい人なのか?とみんなで議論して、どうしても信じ切れない若侍が
大失態を犯して三十郎に助けられ、シュン・・・となってるのもかわいい。
小林桂樹さんも、すごく味があって(とぼけてて)可笑しかった。
最初から最後まで飽きさせない、これぞ痛快娯楽時代劇(?)でした。
1962年の白黒作品だけど、古さを全然感じさせない面白い作品。
さすが世界のクロサワですね。見て良かった
(織田裕二でリメイクされてるみたいだけど、こっちを見たら見る気がしなくなるかも、・・多分)
星5つ
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