さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

目が訴える

2015年01月16日 11時46分28秒 | Web log
昨日もある介護施設の施設で働いてきました。

その施設は始めてではないのですが、前回は別の棟に派遣されたので、
レジデントのみなさんにお会いするのは、はじめて。

5時のお薬をあげに棟を巡回。そのときにお会いしたのがJさん。

いくつかの病気を抱えていますが、2年前に脳卒中の発作を起こした
ことが原因で言語活動が不自由。

ゆっくり話そうとするのですが、私にはチンプンカンプン。

なんとか、わかろうと何度も聞くのですが、話すのもしんどいらしく
息絶え絶え。

でも、なんとかわかって欲しいと目で訴えます。

Jさんの場合、体が不自由であるからといって、知的活動が衰えているか
というと全くそうではないようで、むしろ訴えようとする
思いは強く感じます。

ので尚更、わたしもつらくなってきます。

でもひとつだけ「ヘッドフォーン」は分かりました!

ヘッドフォーンが床に落ちていたんですね。そして、ヘッドフォーンを
付けてテレビを観たかったようです。

ヘッドフォーンを拾ってあげて、耳につけてあげたら、
親指で「Good job」サインをくれました。

とてもうれしかったです。

わたしは「この」一瞬のために働いているんだよな...

その後、またJさんがなにやらお部屋でうめいているのですが、何を訴えているのか
さっぱりわかりません。そして近くに当直の看護師Yさんがいたので、Jさんが
何かを訴えているんですけど...というと

Jさんは、部屋のドアが開いているのが嫌なのよ..と就寝時間が近かったので
部屋の明かりを消し、ドアを閉めたらうめき声は留まりました。

「Jさんの訴えを判ってあげられなくて、申し訳ないです..」というと

「Jさんの奥さんですら、わからないことが多いのよ。そうするとね、Jさんが
落ち込んじゃってね。とても可哀想なのよ。」と話してくれました。

英語は私の母語ではないので、普段の生活でも言葉の壁は厚いですが、老人と
接するときには更にその壁の厚さを痛感します。

分かってもらえない孤独。

なんとかしてあげられればいいのですが...

手がかりを模索しています。

署名

<script src="http://www.shomei.tv/project/blog_parts.php?pid=1655&amp;encoding=euc"></script>