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アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

トウモロコシ - イネ科雄花

2021-08-21 07:21:50 | みんなの花図鑑
イネ科(エゾムギ属)が出たので、ついでにトウモロコシの雄花おさらいです。


エゾムギ属は 雌雄異花でしたが、とても近いところにありました。
でも、トウモロコシの雄花と雌花はとても離れています。



一つの株のてっぺんに 神輿の纏をさかさまにしたようについている花、あれが雄花です。



雄花といっても おしべがぶら下がっているだけです。




雄しべの葯(花粉を入れた袋)は ラグビーボールというか米粒型をしています。




葯はとても細い(釣り糸のような)花糸にぶらさがっていて、ちょっと風が吹いただけでも葯の下側にある穴から花粉が飛び出すようになっています。
風がないときは 花粉は飛びません。真下には 自分の雌花(食べるトウモロコシの部分)があるからです。

エゾムギ(属) の地味な花

2021-08-20 19:33:27 | みんなの花図鑑

安城デンパークのグラスウォークにあるイネ科の草です。(バックは パンパスグラス)




どぉーってことない地味なイネ科の花ですが、オレンジ色がチラチラしているので、気になって近づいてみました。
名板があり、それには「Elymus glaucus エリムス・グラウカス」と書いてあります。




「エリムス・グラウカス」で検索しても何も出てこないので、
Elymus glaucus で検索して英語版wikiを機械翻訳させたら
「エゾムギ」と翻訳してきました。




「エゾムギ」でググると、エゾムギ属(Elymus)の記事が多く出てきます。
「エゾムギ」そのものもあったのですが、その記事には 学名 Elymus sibiricus となっています。




日本でよく見る イネ科エゾムギ属は アオカモジグサ だそうですが、あまり似ているとは思えません。




以下、ウィキペディア(英語) から翻訳:
Elymus属は、ライムギ、小麦、その他の広く栽培されている穀物に関連する、草科の約150種の多年生植物の属です。 Elymusは国際的な属であり、世界のすべての大陸の種に代表されます。 一般的な名前には、カウチグラス、ワイルドライ、ウィートグラスなどがあります。

Elymus glaucus はの種である草として知られている青色の野生ライ麦や青wildryeこの草はから北米へのネイティブであるアラスカのニューヨークメキシコ北部へ。それは野生のライ麦の一般的で普及している種です。





クルマバザクロソウ - 雨に濡れ

2021-08-20 10:25:21 | みんなの花図鑑

雨の中の散歩、下を向いて歩いていると、またも、いつか見た小さな花が・・・
えーっと、確か最初に会ったのは 団地の前の側溝の中だったよね




よく似た名前の草があり、そちらは茎の頂上に花をつけるけれど、こちらの種類は 丸い茎から出ている葉腋の谷間に花をつけます。




確か果実が ザクロの真っ赤な実に似ているので・・・ザクロ・・・
そう、ザクロソウだ (^^♪
ザクロソウは 茎の頂上に花をつけるほうで、こちらは クルマバザクロソウだ \(^o^)/
(クルマバというのは 葉が輪生しているところから)
「偽輪生する葉の数が多いのも目安になる。ザクロソウは2-3枚だが,クルマバザクロソウでは4-7枚がつく。」
(いがりまさし撮れたてドットコム「クルマバザクロソウ」)




さっきから 写した画像を見ているのだけれど、
雌しべの柱頭も おしべの花糸も葯も、花弁の縁も、みな透き通る白なんですよね?!




さっそく訂正
「花には花弁がなく、花被片は5(まれに4)個つき、長さ2.5~3㎜、3脈があり、縁は膜質、先がやや尖る。」(三河植物観察「クルマバザクロソウ」)
「花被片に3脈がある。」(松江の花図鑑「クルマバザクロソウ(車葉柘榴草)」)




さっきの画像もそうなんだけど、おしべの葯が 雌しべの柱頭に寄り添っている。
「雄しべが柱頭を隠しているようだ。」との記事も(^^ゞ





受粉した子房は果実(蒴果)に成長します。その中の種子がザクロそっくりなんです。

クルマバザクロソウの果実





エノキグサ - トウダイグサ科

2021-08-19 18:20:38 | みんなの花図鑑

雨の中散歩してると、いつもと違う草が気になります。
これはトウダイグサ科のエノキグサです。
草丈は 30cmあるか、ないか、です。




名の由来は葉がエノキに似ているから。




トウダイグサ科といっても、ユーフォルビア属のような杯状花序ではありません。




杯状花序ではありませんが、やはり独特です。
雌雄異花で、紅い穂が雄花。
丸い葉の真ん中にあるのが 雌花です。




雌花です。




「雌花序は葉状の総苞に包まれるようにして咲く
雌花は柱頭が3個(まれに4個)あるだけだ」(神戸の花と木(今の花と木の様子)「エノキグサ」)




でも、ときたま混乱するような花序に出会います。この(奥のほうの)雌花の頭には 雄花序の一部が載ってるようですし・・・




こんな風に、雄花序の穂の先端に 雌花が開いていることもあれば・・・




雌果序のお椀(杯(カップ))の中から 雄花が出てきていることもあります。


大豆の花 - 雨に濡れ

2021-08-19 08:08:05 | みんなの花図鑑

良く降りますねぇ (´v_v`)
朝露に濡れたダイズの花だともっといいのですが、降り続く雨に濡れた大豆の花です。




もっとも大豆の花は 大きな葉に隠れて咲いていますから、頭状花序の花たちのように直接雨に打たれることは少ないでしょうが・・・




マメ科の花は蝶形花といって皆このような形をしています。
上に大きく開いているのが 虫たちを呼ぶ旗(フラッグ)の役目をする 旗弁。
下の左右の一対が虫が止まる足場になる 翼弁。




翼弁の中に 舟弁といってその中の花シベを包んでいる弁があるのですが、この画像ではよくわからないです。





こちらのほうが 少し分かりやすいですかね。




こちらのほうが もっとよくわかりますね。一番手前の 青い弁が 舟弁です(竜骨弁という言い方もあります)。





日本で大豆が食べられるようになったのは 縄文時代中期だそうです。
あまりにも身近な豆ですが、「そもそも英語圏にはダイズは生育しておらず、彼らにとっては18世紀になって持ち込まれた外来作物なのです。」(加藤昇の 大豆の話)




アオツヅラフジ - 雌花

2021-08-18 18:23:15 | みんなの花図鑑
雌花

先端が2つに裂けた花弁が6枚、そのうえに めしべ、花弁の下に萼片が(3片が2重になって)6個あります。




雌しべは6組あります。




6個全部が受粉に成功し果実になると、6連の果実がなります。




青い果実です。(8月15日撮影)




色づいた果実です。(8月15日撮影)




アオツヅラフジの(アンモナイトのような)種子です。(15年11月4日撮影)







アオツヅラフジ - 雄花

2021-08-18 09:36:15 | みんなの花図鑑
↑ブドウのような美味しそうな果実は アオツヅラフジの実です。でも食べられません。


雄花

ブドウそっくりの果実がなるのに、アオツヅラフジはブドウ科ではなく、ツヅラフジ科アオツヅラフジ属の落葉つる性木本なのです。(なぜか?「木本なのです。」)




そして 雌雄異株です。ここに挙げた画像は 雄花なので、トップ画像の果実は別の雌株になった果実です。




おしべは6個あります。おしべの中に入っている黒いものは 小さなアリです。




雄しべの周囲の白っぽい花弁のような器官は(花弁ではなく)萼片です。




萼片は 3枚ずつ重なっていて 合計6枚あるようです。
では 花弁は無いのかというと・・・




先が2つに割れたのが花弁です。花弁のよく目立つ時期は短期間ですぐに小さくなって目立たなくなります。


次回は アオツヅラフジの雌花と果実を特集します。

トウコマツナギ - 外来種

2021-08-17 17:45:07 | みんなの花図鑑

いきなりのアップ画像なので、マメ科ということしか分かりません (´v_v`)
でも、マメ科の蝶形花ということは分かります。




ふつうに離れてみると、こんな風でした。
これは トウコマツナギといって、マメ科のコマツナギ属の樹木です。




「トウコマツナギは中国原産の落葉低木。在来種のコマツナギが草本に間違えられる低木であるのに比べ大きく、樹高は2~4m程になる。」(岡山理科大・植物雑学辞典「トウコマツナギ」)




道路の法面整備で持ち込まれた木のようです。
「コマツナギに似ていることから、導入されて緑化に利用された。」(同上)





「導入当時は在来種による緑化として使われたはずであるが、その後別種であることがわかって急速に緑化事業に使われることが少なくなった。利用された時期は、2000年頃ではなかったかと思う。緑化に利用されたものが野生化しているとの報告がある。」(同上)




別の記事
「新たに道路整備した土手など緑化目的に導入されたのが、このトウコマツナギとされている。在来のコマツナギより明らかに大きく、高さ2mを超えるものも見られる。大きくなる以外はコマツナギとはほとんど変わらない。日本の在来種をコマツナギIndigofera pseudotinctoria 、中国のものをトウコマツナギIndigofera bungeana と分ける見解があるが、同一種とする見解もある。」(三河植物観察「トウコマツナギ」)



精霊バッタ?おんぶバッタ?

2021-08-17 10:02:47 | みんなの花図鑑
TOKYO 202Φ


キク科のヒャクニチソウの花シベを観察しようとマクロレンズでのぞいたら、いきなりバッタの顔が正面に!
コメツキバッタだ!(と最初は思いました)




コメツキバッタでググると、ショウリョウバッタの記事ばかり出てきます。

コメツキバッタ
「ショウリョウバッタの別名。両足を掴むと体全体を上下に大きく動かす姿が米をついているようにみえるとされ、コメツキバッタという名がつけられた。」
ショウリョウバッタ
ショウリョウは「精霊」のことで、「8月の旧盆(精霊祭)の時季になると姿を見せ、精霊流しの精霊船に似ることから、この名がついたと言われる(同様の命名にショウリョウトンボがいる)」(wiki「ショウリョウバッタ」名前の由来)

季節はピッタシだけど、でも、これは 大きさからして、精霊バッタじゃない (´v_v`)
おんぶしてないけど、どうもオンブバッタらしい (´∀`)





最大のポイントは・・・
精霊バッタのオスが、体長5cm前後だとすると、オンブバッタのオスはその半分程度なんですと(^^ゞ




そしてオンブバッタには、顔にイボがあるんですって。
どこどこ?
眼の下からずっと白い点々があるけど、これのことかな?
顔にイボがあるバッタは、オンブバッタのみなんだそうです。





多くのバッタがイネ科の植物を好むのに対し、オンブバッタはクズ、カナムグラ、カラムシなどの葉の広い植物を食べます。

それにしてもかわいい目をしています。




末尾に追いやられてしまいましたけど、キク亜科のヒャクニチソウは たくさんの舌状花と筒状花からできています。
周辺の大きな花弁一枚一枚が ひとつの舌状花で、付け根に 黄色いめしべが一本伸びています。花弁は一枚が極端に肥大化しています。




中心の筒状花のほうは 毛むくじゃらの花冠の中に 雄しべ筒と雌しべがあります。両性花です。








アメリカヅタ - ナツヅタ観察2

2021-08-16 18:07:15 | みんなの花図鑑

ナツヅタ(Parthenocissus)の観察その2は やはり安城デンパークですが、別の場所にあるアメリカヅタという種類です。
(7月17日撮影)




ただし、このツタには 名前の札が立ってません。(場所は 秘密の花園です。だからでしょうか(´v_v`))
アメリカヅタというのは私の判定です(7月17日撮影)
学名:Parthenocissus inserta




アメリカヅタはこのような葉をしています。
通販サイトのカタログには 斑入りのものが多く出回っています。
(6月28日撮影)




葉がやや厚めで 葉柄が赤いのが特徴です(すべてではありませんが)。
「葉は5出掌状複葉で、縁には鋸歯があります。」
(6月28日撮影)





花は 第1回の 中国大葉ヅタ に似ています(ブドウ科のツタ属はみんなこんな風です)が、それほど子房がピンクに染まってません。




若い葉ですが、紅葉している葉もありました。
ナツヅタの仲間で ヘンリーヅタという種類がありますが、葉の形や紅葉がキレイなことなど、よく混同されます。




果実は液果で、夏の終わりに青黒色に熟します。有毒とのことです。