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アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

中国大葉ヅタ - ナツヅタ観察1

2021-08-16 09:15:10 | みんなの花図鑑

こうやって拡大してしまうと、何の花なのか分からなくなりますが・・・
ブドウ科のナツヅタの仲間の小さな花です。(撮影日は 8月2日)




ナツヅタの仲間(Parthenocissus、パルテノキッスス)です。
フユヅタと違って、秋に紅葉し、冬には落葉します。
これは 安城デンパークの同じ株を6月12日 撮影したものです。




ナツヅタの仲間は 似たようなのがいくつかあって紛らわしいのですが、このナツヅタだけは 上のような一見して分かる特徴的な葉をしていますので、すぐ見分けがつきます。

名前ですが、ひとつは「中国大葉ヅタ」という名前があります。この名前が一番検索でヒットしやすいです。
ただし、安城デンパークの樹名板は学名を表記しています。

学名を「Parthenocissus laetevirens (パルテノキッスス・ラテビレンス)」といいます。
(パルテノス=バージン、キッソス=ツタ)。
名前は他にも「テンモクヅタ」で流通しています。盆栽関係でこの名が良く使われているようです。





参考までに、ツタが石垣などに吸盤上の器官を出して張り付く様子。
(7月17日撮影)




ここからは、8月2日撮影分。
葉は名前の通り「大葉」なので、花は比較するととても小さく見えます。




でも、拡大してみると、子房の下半分がピンクに染まっていて、とてもかわいいシベを持ってます。




雄しべと花弁は5つあるようで、これらは用が済むとすぐ落下するようです。




例年だと、あちこちで花が咲くのに、今年は ここ一か所でしか見られませんでした(8月2日)。



これは何?

2021-08-15 09:44:07 | みんなの花図鑑

いつも散歩で通る神社の境内に 一週間くらい前から赤い正露丸みたいな玉がいっぱい、玉砂利の上に落ちているのです。





一週間くらいして、ずっと雨だったので、とうろうの角には あっちの角にも こっちの角にも、集まった玉で地面が赤くなってます。




あっちにも~ こっちにも~~
と、下を見ていたら、その赤い玉がついた葉っぱが落ちていました。
これって 虫の卵でしょうか?



アベマキ・クヌギの虫こぶ?

この灯篭の上には りっぱなクヌギの木があります。



クヌギハマルタマフシ?




去年の8月 - 西浦海岸など

2021-08-14 20:29:12 | みんなの花図鑑
7月末に壊れてしまったPCのデータ・ドライブから、デジカメ画像のとりだしができたということで、今日もらってきました。
新しいPCのデータ・ドライブにコピーするのに 2時間以上かかりました。


一年前の8月のデジカメ画像をピックアップしてアルバム風に並べてみました。


リンドウ(岡崎霊園にて)

お盆のお墓参りのときに、お供えする花を撮ったものです。



リンドウのシベは雌雄異熟で、おしべ~雌しべの順に活動します。





ハマゴウ(布土海岸)










ヤノネボンテンカ(布土海岸)










ハゼラン(布土海岸)










ハマカンゾウ(西浦海岸)














クサギ(西浦海岸)










ママコノシリヌグイ(西浦海岸)










イヌビワ(西浦海岸)










トレニア(安城デンパーク)










ルリヤナギ(豊田安城自転車道・アローブリッジ)










サッコウフジ(安祥城址公園)










ヤイトバナ(自宅)









テイキンザクラ - 南の島にサクラ咲く

2021-08-14 10:24:57 | みんなの花図鑑

テイキンザクラは西インド諸島原産の常緑低木。
もちろん桜の仲間ではありません。
トウダイグサ科の木本です。




ではなぜサクラの名が入ったかというと・・・

テイキンザクラの名は、第二次大戦中に南方へ出兵させられた日本兵が、この花をみてサクラを思い浮かべ、ナンヨウサクラと呼んでいたが、既にその名は他の植物に用いられていたために、葉形が提琴(ヴァイオリン)に似ていることから、テイキンザクラとなった
と言われています。

・・・悲しいお話です。




名優加東大介さんの『南の島に雪が降る』という悲しいお話に通じるお話です。

紙の雪を降らせ、客席から毎回、どよめきと歓喜の声があがった。加東らは雪景色を充分堪能させてから登場するようにしていたが、ある日の公演で、いくら待ってもしんとしている。不審に思って舞台の袖からのぞいてみると、数百名いた兵隊が皆、涙を流していた。聞いてみると彼らは東北の部隊だった。(wiki 「南の島に雪が降る」)






私は この花を氷見市海浜植物園で初めて見ました。
そのころは トウダイグサ科といったら みな「杯状花序」をしているのだとばかり思ってましたので、
花弁のように見えるものも、花弁ではなく
杯状花序の杯(カップ)なのかもしれない。
と思って、氷見市海浜植物園にメールでお尋ねしました。




丁寧な回答をいただきました。以下、要点です。

「トウダイグサ科の中でも「ハナキリン」や「ポインセチア」などのユーフォルビア(トウダイグサ)属は、特有な杯状(椀状)花序を形成ますが、「テイキンザクラ」(図鑑などによってはナンヨウザクラ)や「サンゴアブラギリ」などのヤトロファ(ナンヨウアブラギリ)属は、花弁と萼が各5個ある単性花で、集散花序となります。」(つづく)





「したがって、同じトウダイグサ科の植物であっても別属のため、杯(カップ)に相当するものではなく、「テイキンザクラ」は
花弁ということになります。」







ダイアンサス(ナデシコ)‐ 雌雄異熟?

2021-08-13 18:16:47 | みんなの花図鑑

園芸で ダイアンサス って呼んでますが、ナデシコのことですね。
ダイアンサス(ナデシコ)は ナデシコ属の植物の総称です。
 ナデシコ目(Caryophyllales)
  ナデシコ科 (Caryophyllaceae)
    ナデシコ属(Dianthus)





「ナデシコ属の園芸品種をダイアンサス (Dianthus) ということがあるが、本来はナデシコ属の学名である。また、カーネーション(和名: オランダナデシコ、D. caryophyllus L.)もナデシコ属である。」(wiki「ナデシコ」)




ところで、園芸品種のダイアンサス(ナデシコ)の花シベですが・・・
中央の花は おしべがしっかり伸びています。紫色の葯もはっきりしています。
右下の花は 葯は褐色に替わって枯れたように見えます。そのかわり2裂した雌しべの柱頭が伸びているのが見えます。





これまで ダイアンサスを取り上げたとき、「雌雄異熟」として整理した記事と 「雌雄離熟」として整理した記事とありました。




「雌雄異熟」というのは 同じ花で、最初はおしべが先行して成熟し、のちに めしべが熟して自家受粉を避けるというスタイルです。
上の花などは 雌しべだけが伸びていますから 「雌性期」の花のようにみえます。




けれど、おしべもめしべも伸びている花もよくあります。




自家受粉を避けるために、花はさまざまな工夫をしていますが、ダイアンサスでは 雌雄離熟 (herkogamy)といって 「ナデシコ (ナデシコ科) では柱頭が雄しべよりも高く突出するため、花粉が自らの柱頭に落ちることはない」ような工夫をしているようです(BotanyWEB「自家受粉と他家受粉」)







アザレアツバキ - 真夏に咲く

2021-08-13 07:44:55 | みんなの花図鑑
アザレアツバキ(アザレア椿) カメリア・チャンギー

比較的近年に発表され、最近になって日本に導入されたツバキ属の原種。(久留米市世界のつばき館「アザレアツバキ」)




最大の特徴は開花期にあり、7月から咲き始める。(同上)




ツバキ」と名の付く夏咲きの植物にはナツツバキもあるが、ナツツバキはツバキ科ではあるがツバキ属の植物ではない。
アザレアツバキは真夏に咲くツバキ属の植物である。(同上)




ヤブツバキなどとの交配により、夏咲きや四季咲きのツバキの誕生が期待される。(同上)




「雄しべは長さ3.5~4㎝、約4輪につき、無毛。外側の花糸は輪生の基部が1.5~1.8㎝、合着する。」(三河植物観察「アザレアツバキ」)




夏に咲くツバキが売り?なのですが、冬に咲くアザレアツバキ もあるようです。




トウモロコシ、トウジンビエ - イネ科の花

2021-08-12 17:30:00 | みんなの花図鑑
トウモロコシ
雄花

トウモロコシには 雄花と雌花が咲きます。
これは一番上に咲いている雄花(おしべ)。




長細い袋が葯(花粉の入った袋)で、いまにも切れそうな花糸にぶら下がっています。
少しの風が吹いても葯が揺れ、花粉を放出しやすいように細くなっています。



雌花

コーンのほうが雌花になります。コーンの頭に たくさんのおヒゲがついていますが、これがさやの中のコーン(粒々)から出ている花柱なのです。



さやの中では受粉できないから、トウモロコシはコーン(粒々)と同じ数だけ ヒゲ(花柱~柱頭)を外に伸ばしているのです。




コーンの粒の数は品種によって違うけれど、だいたい600粒くらいあるそうです。つまり ヒゲ(「絹糸(けんし)」と呼ばれています)の数も600本くらいあることになります。
成長した絹糸一本の長さは 40cmくらいですが、受粉できないときはさらに伸びて1mくらいになることもあるそうです !(^^)!






トウジンビエ

これは 安城デンパークの秘密の花園に毎年植えてあるイネ科の一年草です。名前を尋ねて教えてもらったことがあるような気がするのですが、ローカルフォルダーのどこを探しても見つかりません。




ガマの穂みたいな花です。
上の画像を スマホの Google Lensで調べたところ 「トウジンビエ」を候補に挙げてきたので、いちおう、これにしておきます。




以下、wiki 「トウジンビエ」より引用:
「トウモロコシに似た単子葉草本で、成熟すると高さ1 - 3m ほど、幅 5cm ほどの葉は長さ 1m にもなる一年生草本。」




「夏から秋にかけて先端にガマに似た直径数 cm、長さ 30 - 40cm の白い円筒形の穂を出す。」




「アフリカ・スーダン地方で発生し、その後インドへ伝播したと一般に考えられている。」




ここからは 京都大学雑草学研究室「進行中の研究テーマ アフリカのトウジンビエにみられる不思議な作物-雑草複合」より:

「イネに対する雑草イネ,スイカに対する雑草スイカのように,多くの作物種には,それに対応する雑草型があります。 近縁な作物と雑草がとなり合って生え,遺伝的な交流をもっている状態のことを,作物-雑草複合(crop-weed complex)といいます。」




「穀類の場合,栽培化されたものは熟しても穀粒が落ちないのに対し(非脱粒性),雑草型では穀粒が熟すると自然に散らばり落ちるので(脱粒性),作物型と雑草型が混じって生えていたとしても, 比較的容易に区別することができます。」

作物型(上)と雑草型(下)のトウジンビエの穂
「トウジンビエ(Pennisetum glaucum)は日本ではほとんど見られませんが,世界の熱帯から亜熱帯で広く栽培されている重要な穀類です。トウジンビエが起源したとされている西アフリカ・サヘル地方のトウジンビエ畑には,いっぷう変わった作物?雑草複合がみられることが知られていました。食料不足が慢性化しているこの地域では,雑草型トウジンビエもまた食用にされるのです。」
 





カラスウリ - アルバム

2021-08-12 09:41:32 | みんなの花図鑑
カラスウリ

昨日、パッションフルーツの果実を取り上げたとき、かすかに思ったのですが、パッションフルーツの果実はちょっとだけカラスウリの実に似ているなと思いました。



つづけて、思いました。そういえば、今年はついぞカラスウリの花を撮ってないな、と。
(近くのマメツゲに絡まっていたカラスウリ雄株が家を建てるときに抜かれてしまった)




というわけで、過去ログよりカラスウリの(花と実の)画像をピックアップしてアルバムにしてみました。




外見はパッションフルーとはまるで違うけど・・・
私がパッションフルーツの実を開いて見て、かすかに カラスウリの果実に似ていると思ったのは・・・




かつてカラスウリの実を開いて食べてみたことがあったからでした (^_-)-☆





キカラスウリ

カラスウリの花は朝には萎んでしまいますが、キカラスウリの花は陽が出てからでも開いています。




キカラスウリの実は、私はまだ食べてみたことは無いのですが、話によると、(カラスウリよりは)食べられる、とのことです(^^ゞ




オオカラスウリ

「同属のカラスウリ,キカラスウリとの区別点として,本種は葉の表面のひどくざらつく毛が挙げられる.」(熊本大学薬学部 薬草園 植物データベース「ウリ科 オオカラスウリ」)

「果実は、パッションフルーツ似のほぼ球形で、
緑地に白の吹っ掛け模様があります。
熟すにつれて模様は薄れ、橙色を経て赤に変化します。
完熟の実は、お奨めはしませんが、思ったより甘く食べられます。」(石垣島の植物通販「オオカラスウリ(塊根で越冬多年草)の種」)




パッションフルーツ - インドネシア

2021-08-11 17:30:00 | みんなの花図鑑

このパッションフルーツは JA産直で 2つで 250円で売っていたものですが・・・
私にとって パッションフルーツといえば、インドネシアなのです
なぜなら インドネシア スラウェシ島の州都 ウジュンパンダン(現マカッサール) のスーパーで売ってるたくさんのパックのジュースの中で(少なくとも当時)ダントツにおいしかったのが このパッションフルーツだったからです (^_-)-☆

(* バックのキウイフルーツは まな板です 紛らわしくてすみません ^^)





このパッションフルーツの青い果実は 5年前の11月に近くで撮ったものです。



パッションフルーツは年中採れるのでしょうか?




左は 12月、京都府植物園で、右は 8月、近くで撮った パッションフルーツの花です。

開花期 5~6月、9~10月(紫種、奄美系)
収穫期 7~8月、11月~12月(紫種、奄美系)(生育状況により、個体差があります。)
(おきなわの「花木」「樹」より)




パッションフルーツ( passion fruit)というのは 英語です。
和名を クダモノトケイソウ といいます。
学名は パッシフローラ・エドゥリス【Passiflora edulis】
では インドネシア語では?
markisa (マルキッサ)です (^^♪

250円で買ってきたこの日本産パッションフルーツ。
スプーンですくって食べてみたら飛び上がるほど酸っぱかったです。
それから調べたら、室内で追熟させると甘くなるのだとか (´∀`)
「収穫したての果実は熟していても酸味が強いので、甘みがあるものが好みなら完熟の状態からさらに追熟させるのがおすすめ。追熟させる場合は、20~25℃の室内で直射日光や冷暖房の風があたらない場所に3~7日程度置いておく。表面にシワが出てきたら食べ頃で、シワが多くなるほど甘みも強くなる。」(ニチレイ「【パッションフルーツ】食べ頃はシワで見極める!」)
中にプチプチ種(たね)が入ってますが、かみ砕けます。
今日また行って買ってきました。今度は追熟して甘くして食べるぞ \(^o^)/