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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

プラタナスと スズカケノキの関係?

2023-12-23 15:00:00 | みんなの花図鑑
公園などに行くと、よく「プラタナス」と書いてそのあとに「スズカケノキ」と括弧書きしてある樹名板を観ますが、厳密にいうと、プラタナスの木はモミジバスズカケノキでありスズカケノキではありません。

プラタナス(モミジバスズカケノキ)

私たちが公園などで「プラタナス(鈴掛の木)」と呼んでいる木は学名 を Platanus x acerifolia といい・・・


和名を「モミジバスズカケノキ」という種類であることが多いのです。



樹皮は大きく薄く剥がれて、灰白色と暗褐色に淡緑色が混ざるきれいなまだら模様となっています。



「鈴をぶら下げたような果実がなることで、別名「スズカケノキ(鈴掛木)」の方が有名なくらいだが、一般にスズカケノキと呼んでいるのは、モミジバスズカケノキであることが多い。」(庭木図鑑 植木ペディア「プラタナス」)


モミジバスズカケノキの果実は直径約3cmの球形で、普通、3~7個が縦に連なってぶら下がる特徴があります。




さて、プラタナス(学名: Platanus)とは、本来は、スズカケノキ科スズカケノキ属に属する植物の総称です。
スズカケノキ属には大きく分けて3つの種類があります。

葉と枝による樹木検索図鑑「スズカケノキ、モミジバスズカケノキ、アメリカスズカケノキ」より作成
ですが、私たちがプラタナスと呼んでいる木は上の図の中央のもの(モミジバスズカケノキ)であることが多いということです。
「日本では、モミジバスズカケノキ(紅葉葉鈴掛の木、学名:P. x acerifolia)が一番多く植えられ、次に、アメリカ鈴掛の木(P. occidentalis)が多く、鈴掛の木(P. orientalis)はあまり見られません。」(かぎけん花図鑑「プラタナス」)



アメリカスズカケノキ(Platanus occidentalis)

学名:Platanus occidentalis
(種小名からいえば 「西洋プラタナス」のような命名でしょうか)


アメリカスズカケノキの果実は 直径約3cmの球状で、普通1個(稀に2個)が枝先にぶら下がる特徴があります。



比較表を再掲します

葉と枝による樹木検索図鑑「スズカケノキ、モミジバスズカケノキ、アメリカスズカケノキ」より作成

残るのが左の 「スズカケノキ」です。学名を Platanus orientalis (東洋のプラタナス?)といい、葉の切れ込みが深いのが特徴です。
ですが、私は典型的なスズカケノキを観ていません。

スズカケノキ 'デジタータ'(Platanus orientaris 'Digitata')

私が安城デンパークで観察しているのはスズカケノキの園芸品種「プラタナス オリエンタリス ’デジタータ’」といって普通のスズカケノキよりいっそう切れ込みが深い品種です。










Platanus orientaris (スズカケノキ)の果実は、直径約3cmの球形で、普通、3~7個が縦に連なってぶら下がる傾向があります。



樹皮ははがれていますが、あまりきれいなまだら模様とはならないようです。







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2 コメント

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こんばんは (NANA)
2023-12-23 17:24:46
いつも 良く調べられてるな~と 感心しながら拝見しております
この度は 間違いの指摘 ほんとにありがとうございました
早速訂正しておきました
今後とも 宜しくお願いします(^^♪
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Unknown (アブリル)
2023-12-23 18:03:08
こんばんは。
思い違いは私もよくします(^^)
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の...
でお互い頑張りましょう٩(ˊᗜˋ*)و
わざわざありがとうございました!
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