恍惚の人
2011-05-30 | 映画
あまりにも有名な小説の映画化。
40年前の当時、問題を先取りして社会に提示した有吉氏はさすが社会派小説家。「恍惚の人」という命名も言い得て妙である。本人はのんきで幸せそう、子供帰りしていくのが面白い。65才以上が7%だった当時、介護は嫁の役割だった。立ち後れた老人福祉、寝たきり老人と老人性痴呆、恍惚の人は多くの問題を社会に投げかけた。家族の苦悩、老人を慈しみながらも死を期待する心情など、身につまされるテーマが社会の関心を呼んだ。 老人ホームは数年の入所待ちであり、痴呆老人を預けることができるのは精神病院だけであった。 しかし、老人を大切にする家族の暖かい心情はまだ残っていた。問題と格闘しながらも家族で最後まで面倒を見るのが主流だった。
現在、痴呆性老人は65歳以上で8%、85歳以上では33%と言う。老人病院や施設は多くなり、家族の負担は軽減された。軽減されるとともに預けっぱなしで面接にこない、親の年金を当てにする家族が増え、親子の絆も失われて来ている。これからは親子ではなく、配偶者の痴呆が問題化していくだろう。親なら特養などに押し込んでも配偶者となると、なかなか割り切れない。人生をともにしてきた人の人格が変容していく姿を傍らで見ているのはどれほどの苦痛だろうか?これからは親ではなく、配偶者の老老介護が多くなるだろう。
ボケや寝たきりにならないで適当な時期にあの世に行きたいものだ。
40年前の当時、問題を先取りして社会に提示した有吉氏はさすが社会派小説家。「恍惚の人」という命名も言い得て妙である。本人はのんきで幸せそう、子供帰りしていくのが面白い。65才以上が7%だった当時、介護は嫁の役割だった。立ち後れた老人福祉、寝たきり老人と老人性痴呆、恍惚の人は多くの問題を社会に投げかけた。家族の苦悩、老人を慈しみながらも死を期待する心情など、身につまされるテーマが社会の関心を呼んだ。 老人ホームは数年の入所待ちであり、痴呆老人を預けることができるのは精神病院だけであった。 しかし、老人を大切にする家族の暖かい心情はまだ残っていた。問題と格闘しながらも家族で最後まで面倒を見るのが主流だった。
現在、痴呆性老人は65歳以上で8%、85歳以上では33%と言う。老人病院や施設は多くなり、家族の負担は軽減された。軽減されるとともに預けっぱなしで面接にこない、親の年金を当てにする家族が増え、親子の絆も失われて来ている。これからは親子ではなく、配偶者の痴呆が問題化していくだろう。親なら特養などに押し込んでも配偶者となると、なかなか割り切れない。人生をともにしてきた人の人格が変容していく姿を傍らで見ているのはどれほどの苦痛だろうか?これからは親ではなく、配偶者の老老介護が多くなるだろう。
ボケや寝たきりにならないで適当な時期にあの世に行きたいものだ。
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