オーストラリア森林火災 死者130人 放火か？

　北海道新聞2009.02.10.朝刊




豪州
森林火災死者130人 放火の疑いも捜査開始
【シドニー9日共同】
オーストラリア南東部ビクトリア州で発生した森林や原野の大規模火災で、同州の警察当局は九日、死者が百三十人に達したと発表した。行方不明者の捜索は続いており、同国メディアによると、犠牲者は二百人に達する恐れもある。
　州警察のニクソン長官は同日の記者会見で「ビクトリア州東部など、一部の火災に放火の疑いがある」と語り、捜査を始めたことを明らかにした。町全体がほぽ消失したキングレーク周辺などでは九日、立ち入りが制限され路上の焼け焦げた車の中から遺体を収容する作業などが続いた。
　七日に本格化した火災は、九日もなお三十カ所以上で燃え続けており、消防当周は警戒を強めている。被災地の一部では同日、陸軍の部隊約二百人がテントや寝袋の配給など救援作業に加わった。
　一方、避難中の車中や自宅で焼死した犠牲者の遺体は損傷が激しく、身元確認に数週間かかるとの見方も出ている。