国内ビール大手海外買収加速

やや旧聞ですが、森林火災の記事に気をとられ、見逃していました。
北海道新聞2009.02.12.朝刊の記事です。
　景気悪化の中で、ビール業界が元気なのはうれしいことですが、サッポロにも頑張って欲しいと思います。



国内ビール大手海外買収加速
国内市場縮小円高、株安追い風

　世界的な株安や円高を好機とし、キリンホールディングス(ＨＤ)をはじめとした日本のビール会社が、海外の食品関連企業に対する買収や出資を加速させている。少子高齢化で国内ビール市場が四年連続で縮小し、危機感を強めた各社はアジア、大洋州といった成長が見込める地域を中心に攻勢をかけ2007年以降に海外での買収などに投じた金額は総額六千億円規模に上る　
　2007年から2008年にかけキリンＨＤは、オーストラリアの乳業メーカー一位、二位を計約三千七百八十億円で相次ぎ買収。同国の飲料最大手も約四千九百億円で買収する方針だったが、金額などで決裂し断念した。今後、この資金を東南アジアや中国に振り向ける。すでにフィリピン最大手サンミゲルビールヘの出資に向け交渉中だ。
　国外売上高比率が2008年に３％と海外展開で出遅れたアサヒビールは、昨年末にオーストラリア２位の飲料メーカーを約七百三十五億円で買収することで基本台意。今年一月には中国二位の青島ビールに20パーセント(約六百億円)出資すると発表。現地メーカーの大半が欧米勢と提携し苦戦していた日本勢が、足がかりを得た形。韓国二位のビール会社への出資も検討中だ。
　サントリーも昨年末、ニュージーランドの清涼飲料大手を約七百五十億円で買収した。