<トレインキルン窯完成からその後>
1月末 窯完成‼ アングルもガッチリです。
その後2月に入り御祈祷をお願いし、火入れをしました。
とりあえず準備はできたように思うのですが、焼成に向けてはまだまだ不安な点が残っています。そこで、まずは焼成に向けての準備をしました。本格始動までには、何回かの試し焼成が必要です。
窯にはそれぞれ癖があります。この窯の構造からくる焼成の状態を早く掴まなければなりません。その為には何度かの焼成でその性格を知ることが課題です。
昇温の状態や空気の取り入れ方、排煙量の調整など分からないことが多々あります。それらのデータを得ることからの出発です。
第一回焼成を実施❕
3月21日~24日に第一回目の焼成会を行いました。2月の作陶会を経て河童の会焼成です。
これまでのイッテコイ窯での経験では、良好な焼き締めを得る為には30~40時間の焼成が必要として計画をしたのですが、いくつかの問題発生で変更を余儀なくされました。
試焼成で表面化した問題❕
➀イッテコイ窯と違って、焼成室が縦長構造の為前後の温度を確認しながら焼成を進める必要があり当然熱電対は二か所必要となるのだが、一本しか用意ができていなかった為前後の温度変化を記録できず特に、後部の昇温調整の為の横差しの量やタイミングが取れなくて効果的な温度上昇が図れなかった。
②スライドドアの不具合の出現、二か所。高温に伴いアングルの鉄及びタイルが膨張しスライドができなくなったこと。
③焼成室の蓋部分の耐熱の課題はあったものの、耐火断熱レンガとファイバーシートで可能と考え対処したのだが、十分な断熱が得られなかったので改善が必要となった。
焼成方法の課題❕
これらの問題発生と共に、焼成方法の課題が浮き彫りとなった。
その1、横差し用の薪の量をもっと増やす必要や投入薪量の調整も課題となった。残念ながら、今回の焼成からは得られたものが少ないが、焼成室前部の温度上昇は予想を超えて速く、15時間で1300度を上回る昇温が得られること、3時間後には後部においても1250度の温度が確保できたことから昇温のみにおいては課題はクリアーできそうだが前後の温度調整や薪投入のタイミングや量などどのようにするのが一番効果的かを見極めることが必要だ。
その2、今回は昇温の状態を確認することが主であったが、今後は昇温と合わせて酸化傾向の強い雰囲気をどう還元雰囲気の傾向に向けられるか、その焼成方法を見つけることだと思われる。まずは、通常の中性炎傾向の焼成を引き出せる操作を見つけることに集中したい。沢山の空気穴やダンパーの開閉の働きを体得することが急務である。
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