高知県立大学がん看護学領域修了生の会:アストラル

高知県立大学大学院がん看護学領域修了生のネットワーク作りと情報交換の場

がん看護CNSセミナーが終了しました

2008-09-17 | Weblog
 看護学研究科がん看護学領域の第4回~第6回「がん看護CNSセミナー」が終了しました。セミナー後半は、3名の修了生に臨床での活動の実際と6つの役割機能のコンサルテーション機能、倫理調整機能、研究機能について事例を通して学びました。今の院生にとって高い壁の向こうにいる専門看護師の活動を間近で聞くことにより、専門看護師になるまでも、なってからも模索し、迷いながら日々実践をしていることを知り、CNSを少し身近に感じる体験ができると共に、“頑張らなければ~”とエンパワーされたセミナーとなりました。
 今年度戻ってきてくれたCNSの皆様、本当にありがとうございました。次年度は、すべての修了生CNSの方々に、大学院に戻って後輩のために講義をして下さることを期待しています。


参加した院生より
                     
県内外のさまざまな活動場所を拠点に活躍されている先輩方の生の声を聞いて、OCNSの役割をより具体的にイメージすることができました。CNSの6つの機能を実践のなかでどう生かし、病院という組織をはじめ、個々のスタッフに利用してもらえるようなアピールの方法、また、スタッフの持つ力、組織の持つ力をいかに育むのか、OCNSであるからこそなし得るのだという力強さとOCNSの幅広い可能性を感じました。この貴重な機会を自分の力へと変えていきたいと思っています。ありがとうございました。(M1 奥村あすか)

入学してから半年になりますが、臨床で現在の学びをどう生かしていけばよいのかという悩みと焦りを抱えていました。CNSセミナーでは、CNSの6つの役割機能をどのように活用するのか、サブスペシャリティをがんと共に生きる人を支えるためにどうやって生かしていくのかを知り、自分のサブスペシャリティの活かし方について考える機会となっています。ありがとうございました。(M1 宮脇聡子)

第4回:「緩和ケアにおける活動の実際と倫理調整機能」  
    松山ベテル病院看護部長室 上杉和美CNS(2期生)
第5回:「緩和ケアチームにおける活動の実際とコンサルテーション機能」
    九州がんセンター 高山良子CNS(7期生)
第6回:「緩和ケア病棟における活動の実際とCNSの研究機能」  
    細木病院 緩和ケア病棟師長 豊田邦江CNS(1期生)

「中四国がん看護CNSネットワークへの期待高まる合同セミナー」

2008-09-09 | Weblog
中四国がんプロコンソーシアムでは、高知女子大学、岡山大学、徳島大学の3大学院がチームを組んでがん看護専門看護師の養成を目指しています。コンソーシアムでは豊かで質の高いCNSの育成と交流を目的に、毎年3大学院がん看護学合同セミナーを開催します。今年度は、9月1日(月)と2日(火)に徳島大学において「がん患者の症状マネージメント」をテーマに実施しました。参加者は、高知女子大学2名(M1)、岡山大学8名(M1,M2)、徳島大学5名(M1,M2)の15名でした。講師は3大学院の教員の他、がん看護専門看護師の井沢知子氏(京都大学医学部附属病院)をお招きし“リンパ浮腫ケア”について、発生機序から病態生理、アセスメントの視点と方法、予防・軽減のためのセルフケア支援の援助技術、評価方法、研究およびエビデンスについて2日間、講義・演習を行いました。
 本学の院生は、新たな知見を得ることができた、より深い学習ができたと満足をする一方で、これまで自分が臨床で行ってきたリンパ浮腫ケアや患者さんに指導してきたセルフケア指導はエビデンスがないということや、リンパ浮腫マッサージ技術が間違っていたことがわかり衝撃を受けました。そして、研究としてCNSがエビデンスを出していくことの重要性を認識することができました。また、講義終了後の交流会では2大学院との学生さんと情報・意見交換をして、それぞれの大学院やカリキュラムの特徴、学習環境、働きながら学ぶことの大変さなどを知り、自分たちはフルタイムなのでもっと勉強できる、どん欲に学ばなければと気合いを入れていました。
 3大学院合同セミナーの出会いが、将来の中国四国のCNSネットワークに拡がっていくことを願って2日間を終えました。

第15回国際がん看護学会に参加してきました

2008-09-03 | Weblog
 第15回国際がん看護学会がアジア(シンガポール)で初めて開催されました。開催テーマは、"Creating Partnerships, Championing Progress, and Celebrating Practice"で、ISNCCのSanchia会長のもと5日間のわたり世界各国の研究成果の発表や交流集会、セミナーが行われました。セッションのテーマは、スクリーニング、がんや症状のコントロール、ホームケア、緩和ケア、化学療法、サポーティブケア、サバイバーシップ、真実を告げる、患者-看護師のコミュニケーション・・・etcと、日本がん看護学会でも同様に課題になっていることについて活発な討議がなされました。
 日本からも多くの研究者が参加し50演題ほどのポスター発表がありましたが、口演へのエントリーはほとんどなく、アジア人の中でも日本人の語学の壁を改めて痛感しました。これまで欧米のがん看護研究者によってISNCCが発展してきましたが、今回、口演も含めて台湾からの発表が多くて驚くとともにアジアの力を目の当たりにしました。また、今期はISNCC の理事のおひとりに日本がん看護学会推薦の大西和子先生(三重大学)が就任され、今後2年間、日本の声を世界に届け、世界の流れを日本に届ける重要なポストに就かれました。
 シンガポールは人口約400万人で東京都と同じくらいの面積のとても美しい国です。機会があれば是非、皆様も訪れてみてはいかがでしょうか。(藤田)