高知県立大学がん看護学領域修了生の会:アストラル

高知県立大学大学院がん看護学領域修了生のネットワーク作りと情報交換の場

2012年 APNセミナーが開催されました☆

2012-08-06 | Weblog
2012年 APN(がん高度実践看護師)セミナーが開講されました!


アストラルの皆様、暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか。
先日、とてもきれいな満月が大学から(藤田先生の部屋の前から)見えていました。



癒やされる美しさでした


さて、今年度も6名の講師の先生をお招きし、APNセミナーが開講されました。
実際に活躍されている先輩方に講義をしていただくことで、高度な判断と実践についてはもちろん、CNSをめざしていくために必要な様々な「覚悟」も学ぶことができる貴重な時間になっているとの声も聞かれています。

5/18 第1回 北添可奈子 OCNS(高知医療センター)
緩和ケアチームにおけるがん看護専門看護師の活動の実際




~参加した学生さんからの感想~
患者-家族間、多職種連携間におけるCNSの役割の重要性を改めて学びました。そして患者さんや家族の思いへ寄り添いながら、客観的な視点を持ち調整していくためには自分自身の価値観を分析することが重要であるという事や、専門職によって重要とする視点が違うためズレが生じる中で、その専門性が活かせるように調整するのがCNSの強みであるという事を改めて知るとともに、実際の現場での取り組みを聞き、先輩のように現場で実践できるように努力していきたいと思いました。


6/8 第2回 宮脇聡子 OCNS(四国がんセンター)
大学院での学びと認定プロセス


~参加した学生さんからの感想~
大学院での学びと認定までのプロセスは非常に身近に感じました。自分がこの2年間で何を学んでいくのか、どれだけの経験ができるのか少し具体的に考え、意欲が湧き、今後が楽しみになりました。また、活動の実際では、患者さんにとって病棟で過ごす期間は点でしかないことを改めて考えさせられ、外来での患者さんへの関わりの重要性や病棟と外来のつながりを考えるきっかけになり、新たな学びと気づきを得ることができました。

6/15 第3回 古郡夏子 OCNS(高知赤十字病院)
がん相談支援センターでのがん看護専門看護師の活動の実際


~参加した学生さんの感想~
事例を通して実際のコンサルテーションを学ぶことが出来ました。今回の事例に限らずCNSがコンサルテーションを行うことによって、本当の問題は何なのか、その背景を整理していくことで見えてくる問題が明確化されていくことが分かりました。患者さんや家族の方の気持ちを考慮することが出来るのは、一番身近な看護師であるから出来ることであり、CNSだからこそ知識を生かして介入できるのだと感じました。


7/13 第4回 豊田邦江OCNS(細木病院)
緩和ケア病棟におけるがん看護専門看護師の活動の実際



~参加した学生さんの感想~
緩和ケア病棟で大事にしていることが分かり、そこには素敵な看護があると感じました。そして一般病棟での緩和ケアでは何ができるのか、役割を考えていかなければならないと実感しました。看護研究では、組織的に研究に取り組まれていると感じ、スタッフが研究をやり遂げることができるように様々な工夫をされており、専門看護師として臨床の研究に携わる上での姿勢やスタッフへの教育の在り方、考え方を学びました。


7/20 第5回 池田久乃OCNS(高知医療センター)
がん化学療法看護におけるがん看護専門看護師の活動の実際



~参加した学生さんの感想~
講義を通して、CNSの教育活動において、いかに対象者を分析してそのニーズに沿した教育が行えるかが重要だということを学びました。患者教育では、患者さんが主体的に治療を行えるようパンフレットなどを活用し、患者さんのセルフマネジメント能力を支援している具体的な実践方法を教わり、自分自身がCNSとして患者教育活動をしていくイメージが膨らみました。看護師教育では、看護師一人ひとりがどうわかろうかとしているかを理解し、明日の自分の看護に一つ取り入れられるものをつかんでもらえるようにしているという事を教わり、自分自信そういう教育活動ができるように努力していきたいと思いました。



7/28 第6回 近藤恵子 OCNS(九州厚生年金病院)
フリーポジションで相談を受けるがん看護専門看護師の活動の実際


がん患者さんの背景や合併症など、患者さんの全体を見るためには、3Pや理論・概念に基づいて見ていくことが必要だと改めて感じた。そして、症状診断だけではなく今回の事例では、患者さん自身が症状マネージメント出来るようになったこと、CNSが患者さんの力を理解し関わり続けていたことがあったからではないかと思いました。今、大学院で学んでいる事すべてが発揮されていた講演を聞いて、先輩のような質の高い看護が提供できるよう研鑽していきたいと思いました。


特別編 弘末美佐先生【高知県立大学】
OCNSの倫理調整の実際


~参加した学生さんからの感想~
臨床には気づかれていない倫理的課題があり、そこに気づくことができる感受性が必要だということを学びました。実際の倫理調整の場面では、CNSは中立な立場でなくてはならず、そのためにはそれぞれの専門性、考えや思い、ケースの情報を把握することが重要だと思いました。CNSが倫理問題全てに介入するのではなく、スタッフの力も見極めて介入の方法を変えていくことも役割の一つだと学びました。倫理的意識を持ってケアを提供していくことは、患者のQOL向上につながると知り、倫理的意識を高める必要性を強く感じた講義でした。



このセミナーを通じてますます縦のつながり、そして横のつながりも深まっていることも実感します。
今、ここで感動しながら先輩の話を聞く院生の皆様も、数年後には感動を後輩に「伝える」立場になると思いますので、これからも頑張って下さいね!

そして、お忙しい中毎年ご講義をくださる講師のOCNSの先生方、本当にありがとうございました!!
また来年も、よろしくお願い致します。





頑張れニッポン!

アストラルの皆様、くれぐれも寝不足には気をつけて下さいね


第3回アストラル学習会が開催されました

2012-08-02 | アストラル学習会
7.14 第3回 アストラルが開催されました


アストラルのみなさまこんにちは!
高知もよさこい祭りが近くなり、街は熱気に溢れています。

   

土佐観光写真集 よさこいネット





さて、街が熱気溢れる中、先日第3回アストラルが開催されました。
昨年に続き、がん看護学会SIG-CNS分科会と合同で開催され、県外からたくさんのOCNS様にもご参加いただきました。

今回は「認定更新前のCNSの役割開発」をテーマに、昨年CNS認定更新した三重大学医学部附属病院
の中村喜美子様を講師にお迎えしてご講義をいただきました。


   
【講師の中村喜美子OCNS 様】           【司会の近藤恵子OCNS(8期生)と豊田邦江OCNS(1期生)】 





【合計32名の方が参加しました】

  
【留学生の楊さんも参加しました】         【院生さんも真剣に話を聞いています】


OCNSとして活動を始めた当初に感じていた壁や課題、また葛藤に対して、どのように乗り越え、取り組んでいったのかということを具体的な事例や出来事の分析を通してご教授いただきました。
役割を開発していく上では並々ならぬ努力と精神力が必要だと感じた方も多かったのではないでしょうか。さらに、中村さまのお話の中では、OCNSとしての高度な知識や看護の展開だけでなく、周囲の人への感謝の気持ちや、役割に誠実に取り組む姿勢、また新しいことにチャレンジする勇気など、改めてはっと気づかされることも多くありました。


 
【全国で活躍されているOCNSの方々】        【活発な質疑応答】


そして、自施設、そして自施設から三重県へ、三重県から全国へ、徐々に活躍の場を広げていかれる行動力・発想力には本当に感動でした。三重県ではCNSとCNのネットワークを構築し、県内での横のつながりを大切にしながら県内のがん看護のレベルアップに向けて取り組んでいるそうです。看護を、そして人と人をつなげていきながらがん看護の質向上に取り組まれている姿勢に、私達もとても刺激をうけた3時間でした。

中村様、本当に素敵なご講義ありがとうございました。
また、ぜひ高知にお越し下さい!!