
原監督から指導を受ける円谷。「巨人のウルトラマン」を掲げて飛躍を目指す
巨人オフ企画、第2回は来季が3年目で、二塁手のレギュラーを目指す円谷英俊内野手(24)。青学大出身の左打者で、かつて“東都のイチロー”といわれた打撃センスを武器に、1軍定着を宣言した。
11月に行われた秋季キャンプ。将来の中軸に期待される1年目の中井とともに、原監督の熱血指導を受ける円谷の姿があった。明るく元気な性格も評価され、来季の飛躍が期待される24歳。本人の自覚も十分だった。
「今季、シーズンの後半ですが(2軍戦で)自分の打撃の形が確立できた。来年は1軍に定着しないといけない。そのためにも甘えを絶って、練習でも限界を作らないようにやっていきたい」
07年、大学生・社会人ドラフトの4巡目で青学大から入団。今季は4月に1軍昇格。主に守備固めだったが、6試合に出場した。定着はできず5月に降格したが、肉体改造に着手し、2軍で手応えを得た。
来季はキャンプでアピールし、二塁のレギュラーを奪取する。そしてゆくゆくは、キャッチフレーズの『ウルトラマン』を目指す。“円谷”の名字は、ウルトラマンを生んだ「(株)円谷プロダクション」と同じで、周囲から「親戚(しんせき)なの?」と耳にタコができるくらいたずねられてきた。ウルトラマンが好きになり、親近感を抱くようになったのは自然の流れだった。
「昔をたどれば、円谷は(一族で)ひとつだと思うんです。ぼくは(円谷プロやウルトラマンと)どこかでつながっててほしいと思います」。巨人で例えればウルトラマンは小笠原、ラミレスのような主軸…。円谷の夢は、尊敬する篠塚打撃コーチやイチロー(マリナーズ)のようなチームの大黒柱になることだ。
「タイムリーとか、ホームランを打ったあと、ベンチの前にいるチームメートに、スペシウム光線を放つパフォーマンスをやりたいですね」
来年は1軍で活躍し、ウルトラマンお決まりのポーズをファンにお披露目する。そのためにも来春キャンプで“ウルトラの父”原監督に猛アピールする。
岡崎2軍監督の通信簿
「バッティングでひ弱な面も見られたが、今年の夏を越えて急激に成長した。ぼくは来年、1軍にいけると思う。『来年、2軍にはおまえの居場所はないぞ』と言ってある。性格は明るいし、原監督もいっていたけど、楽しそうに野球をしている。ただニコニコとニヤニヤは違うから、気持ちを前面に出してやってほしい」
キャッチフレーズは「ウルトラマン」
「自分のラッキーアイテムはスヌーピーのぬいぐるみなんですけど、名前が円谷なんで、ウルトラマンです。ウルトラマンはホントにすごいけど頑張りたいですね」
円谷 英俊(つぶらや・ひでとし)
1984(昭和59)年9月17日、神奈川県生まれ、24歳。横浜高2年夏に甲子園出場。青学大4年時には大学日本代表に選出。07年大学生・社会人ドラフト4巡目で巨人入団。今季成績は6試合に出場し、打率.000、0本塁打、0打点。1メートル81、75キロ。右投げ左打ち。独身。来季年俸870万円。背番号32。(サンスポ)