あすかパパの色んな話

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気力と作戦面で勝ったJOMOが5年ぶりの日本一=天皇杯・皇后杯バスケ

2009年01月13日 20時48分38秒 | その他スポーツ情報
オールジャパン第7日


5年ぶりに皇后杯を制したJOMOは喜びを爆発。昨大会、決勝で敗れた悔しさをすべてぶつけていた

2年連続の同一カードとなった天皇杯・皇后杯全日本総合バスケットボール選手権(オールジャパン)の女子決勝。11日に行われた富士通とJOMOの対戦は、予想外にも大差がついた。試合開始からJOMOが2-3ゾーンとマンツーマンのチェンジングディフェンスを仕掛けて先手を取り、攻めても内外角のシュートを効果的に決め、主導権を一度も渡さないまま86-62と24点差をつけて圧勝した。オールジャパンでは5年ぶり14度目の栄冠だ。

 決勝でのJOMOは、することなすこと大当たりだった。24秒オーバータイムを幾度も誘う激しいディフェンスでリズムをつかむと、流れは第2ピリオドにやってきた。大神雄子と内海亮子の2人だけで22得点を奪取。諏訪裕美がインサイドで体を張り、効果的なインサイドアウトからの攻めで一気に畳み掛けた。第2ピリオドだけで30-13。前半終わって46-27と勝負は早くも決してしまった。

「富士通のシュートパーセンテージをいかに落とすかが勝負所だった。富士通は5人が外角シュート力があるので、うちの戦力を分析すると、ゾーンを仕掛けることで先手を取れると考えていた」(JOMO・内海友秀ヘッドコーチ)
「JOMOのチェンジングに脚が止められてリズムがまったく作れなかった。うちもゾーンで対抗したり、後半は若いガードからベテランの船引かおりに交代したけれど、すべてが後手に回った」(富士通・中川文一ヘッドコーチ)

■作戦面だけでない。モチベーションにも差があった


女子大会ベスト5。右から大神雄子、田中利佳(JOMO)、三谷藍、矢野良子(以上富士通)石川幸子(シャンソン化粧品)

JOMOの作戦面での成功があったとはいえ、ここまで大差がつくほどの実力差は両者にはない。また、出足に秘策を出されたとしても、富士通には時間をかけて対応できる経験ある選手がそろっている。
 では、一体何が両チームの勝敗を分けたのか?
 その一番の問題は、大会に向けてのコンディショニング作りに差があったのではないだろうか。

 JOMOはWNBAと掛け持ちだった大神が疲労蓄積していたこともあり、リーグ中断期間の2週間で、チームの立て直しとコンディション作りを徹底してきた。
 数日間の休養を取ったあと「(1試合を)走り切る練習と、ディフェンスを一からやり直した。個人的にやってきた体力トレーニングもあり、ドンピシャのコンディショニングで臨めた」(大神)
 また、「去年負けた悔しさは絶対に忘れない」(田中利佳)と、試合開始からファイティングスピリットをぶつけられたのだ。

 一方、富士通は試合前日にエースの矢野良子が言っていたように、若手の戦力を底上げ中で「チーム力は8割の出来」だった。
 調子は上がってきているのだが、最高潮で心身のピークを迎えた上に、脚力があるJOMOの前には、お手上げ状態となってしまったのだ。

■チームに流れを呼び寄せられる吉田亜沙美の存在


165センチと小柄ながら、コートでは一際目を引く吉田亜沙美(JOMO)

最後にこの大会で一番印象に残った選手を取り上げたいと思う。若き期待のガード、JOMOの吉田亜沙美(165センチ、21歳)だ。

 優勝するチームはこういうものかもしれないが、決勝でのJOMOは、波に乗り切れていない選手は誰一人としていなかった。大神のリーダーシップ、林五十美と長南真由美のディフェンスとリバウンド、山田久美子と諏訪のインサイドプレー、田中と内海の確率の高い外角シュート。
 準決勝までは決して楽な展開ではなかったが、勝負所を見逃さない戦い方でトーナメントを制したことは、若手が多いJOMOにとっては大きな成長といえた。

 そんな中で、チームの流れを献身的に作り出していたのが吉田だ。JOMOではシューティングガードだが、もともと、パスセンスが抜群で、人を使うことがうまいため、スムーズにポイントガードの役割と両立する。球際の嗅覚が優れており、どこからともなくリバウンドやルーズボールに跳び込む。ディフェンスでは豊富な運動量でかき回し、オフェンスでは高い身体能力を生かして豪快なドライブインを見せる。スコアブックに表れない献身的なプレーがあったかと思えば、アグレッシブさでも魅了する。

 決勝の第3ピリオドは、吉田の魅力がギュッと凝縮された見せ場となった。センター山田の胸元にズバッと入るアシストや、確率が上がってきた外角シュートなどで富士通を突き放していく。気がつくと、「12得点、9リバウンド、7アシスト」を記録。あわや“トリプルダブル”の数字を、決勝の大舞台でたたき出せる彼女のパワーの源は何だろうか。
「リバウンドとルーズボールとディフェンスは自分の仕事だから意識しています。あとは、誰にもどこのチームにも、絶対に負けたくないんです。ほんと、それだけです」(吉田)
 大会ベスト5こそ受賞ならなかったが、状況に応じて、主役にも、脇役にもなれる吉田のプレーは、コートで強烈な存在感を示していた。(スポーツナビ)


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