第29回千葉市少年スポーツ連盟中央大会・少年軟式野球競技(同市教育委員会、同スポーツ連盟主催、同市少年軟式野球協会主管、あさひふれんど干葉ほか後援)決勝はu月19日、同市中央区の青葉の森球場で行われた。1部は臼熱の投手戦となり、稲荷スターズが延長戦を制し、悲願の初優勝を飾った。1部は誉田ベアーズが逆転優勝した。
干葉市少年軟式野球の王座を競うこの大会-部は75チームが参加し、約3ヵ月にわたって熱戦を繰り広げた。決勝は稲荷スターズ(中央区連)と愛生グレート(若葉区連)の対戦となった。両チームともに工-スが気迫のカ投。ゼロ行進を続け、延長9回、スターズは日暮直輝投手が自ら決勝打を放ち、激闘にピリオドを打った。スターズは同市少年野球の草分けチームの一つ。しかしこれまで1度も同大会で入賞したことがない。今年も特に注目を集める活躍は少なかったが、ついにビッグタイトルを手にし、同市少年軟式野球の頂点に立った。
◇4回戦
高洲コンドルス 7-0 幕張ヒーローズ
高浜コスモス 9-3 横戸ヒユガーズ
磯辺シーグルス 3-2 園生わかば
稲荷スターズ 7-1 黒潮
わかしおタイガース 7-2 泉谷メッツ
稲丘ベアーズ 3-2 生浜ヤンキース
松ケ丘ドルフィンズ 2-0 真砂ヤンガーズ
愛生グレート 10-1 誉田ベアーズ
◇5回戦
高浜コスモス 5-4 高洲コンドルス
稲荷スターズ 10-0 磯辺シーグルス
わかしおタイガース 6-3 稲丘ベアーズ
愛生グレート 7-0 松ケ丘ドルフィンズ
◇準決勝
稲荷スターズ 7-5 高浜コスモス (サドンデス)
愛生グレート 4-1 わかしおタイガース
◇決勝
稲荷スターズ 1-0 愛生グレート ( 延長9回)
バッテリー=日暮直輝-小林雄基(稲)、松尾一輝-葉山拓輝一(愛)
2塁打=千葉賢一(愛)
「両雄並び立たず」-そんな言葉を思い起こさせる決勝戦であった。とにかく、日暮・松尾両投手の投げ合いは息詰まるものがあった。それをまた、両チームのバックが一丸となって支え、まれに見る「名勝負」だった。打たせて取る日暮投手は最終7回まで89球。打者26人、許したヒットは3本で3奪三振、無四死球、4残塁。豪腕松尾投手は105球、打者25人、1安打、6奪三振で1四球、4残塁。両チーム共に打ち崩す糸口をつかめず、スコアボードにゼロが並走した。試合は遂に延長戦にもつれ込んだ。8回もスターズは打者3人、わずか5球で封じられた。一方、グレートもこの回打者3人、10球で退けられた。こうして迎えた9回表、スターズは先頭2番宮脇雅也が松尾投手2つ目の四球を選ぶと、3番小林雄基がバントで送った。4回ヒットを打っている4番小城正はピッチャーフライに倒れ、2死となりこの回も無得点かと思わせたが、5番日暮がセンター右へ先制タイムリーヒットを放ちこれが決勝点となった。その裏、グレートは4球で2死に追い込まれたものの5番千葉賢一が初球をライトへクリーンヒット。「野球はツーアウトから」の格言通りになるかに見えたが、この回、日暮投手に7球で封じられ無念の涙をのんだ。