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こんなことに気をつけよう中高年の健康管理

2006年10月03日 | コラム
 夏休み中、どこにも連れて行ってやれなかったので、孫(小4、男子)を連れてプールに行ってきた。
 もう九月に入っていたため、プールはそれほど混んでなく、気温もあまり高くなかったが、日差しは強く、すぐに肌がほてってきた。
 周囲を見渡すと、多くの人がビニール製の折りたたみテントを張って直射日光を避けているが、私たちはビニールシートとタオルだけしか持っていかなかったので、日光をさえぎることができない。
 孫は日焼けする暇もないほど水に入りきりだが、プールサイドの私は何とか紫外線から肌を守ろうと頭からタオルをかぶるというみっともない格好で半日を過ごした。しかし、タオルからはみ出した両手の肘から先と、太ももは赤くはれるサンバーン現象を起こしている。孫は自分の経験から「明日になると痛くなるよ」と警告してくれたが、「帰ろう」とはいってくれない。十分過ぎるほど紫外線を浴びて夕方帰ってきた。
 ところが、サンバーンによる肌の痛みがひどくなったのは翌日ではなく、二日後のことだった。手はそれほどでもないが、太ももが痛くて、歩くのも辛い。それでも次第に痛みは薄れ、一週間後には痛みはまったく消え、肌も黒くなるサンタンになってきた。
驚いたのは、それから半月以上してから太ももの皮がむけはじめたことだ。家庭医学書の日焼けの項を読んでみた。
 皮膚のいちばん外側にある表皮は角質層、顆粒層、有棘層、基底層の四層構造になっている。この内側にはさらに真皮、皮下組織があるのだが、通常、私たちが「ツラの皮が厚い」とか「水みずしい肌」などといっているのは、せいぜい厚さ〇・一㎜程度の表皮のことをいっているに過ぎない。
 そして、皮膚の細胞は基底層で作られ、順次、外側に押し出され、最後は生命を失った角質層として剥がれ落ちる。これが「」だ。
 基底層で生まれた新しい細胞が垢となって剥がれ落ちるまでの正常な周期については十四日、二十八日、四十二日などいろいろな説があるが、日焼けや擦り傷などをした場合は周期が早まり、若く健康な人ほど早く修復される。
 だから日焼けしてから皮がむけるまでには個人差があるが、せいぜい一週間前後だとされている。それなのに、私の場合は二週間以上かかっている。皮膚の研究をしている友人に聞いたところ、「そりゃあ皮膚の老化だよ」と一言で決め付けられてしまった。
 皮膚は常に生と死を繰り返しているが、老化によってこのパターンまで遅くなってしまっているのだ。
 九月も下旬に入った現在、孫の肌は元の健康色に戻っているが、私の手や太ももの皮膚にはシワがより、シミのような斑点が浮いてきた。このシワやシミはもう死ぬまで落ちないのではなかろうか。(鏑木長夫)


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