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中高年の健康管理「朝食は卵入りおじやで十分」

2006年07月17日 | コラム
 先日、朝食を食べ(られ)ない子どもたちはどうしたらいいのかをテーマに数人の先生方と話し合った。
 国の統計によると、朝食を食べない子どもたちは全体の数%となっているが、実態はもっと多く、一〇~二〇%もいるのではないかとされている。
 また、朝食を食べているといっても、カップラーメン一個とか菓子パン一個だけなどという子どもたちもいるという。
 母親が作ってくれない、家では誰も朝食を食べない、おなかがすかない、時間がないなど、朝食を食べない理由はさまざまなようだが、次代を担う子どもたちがこれでいいのかと首をかしげたくなる。
 しかし、朝食を食べないのは子どもたちだけではない。国民健康・栄養調査によると、最も朝食欠食率が高いのは二十代男性の三四・二%、次いで三十代男性の二五・九%となっており、四十代、五十代男性も一〇%を超えている。中年男性も十人に一人は朝食を食べていないのだ。
 それでは、朝食を食べないとどうなるのか。もう二十年以上前から朝食の重要性を説いているダンベル先生こと早稲田大学の鈴木正成教授に聞いてみた。
朝食を食べないといっても、たまに抜いた場合と、いつも食べない場合とでは異なる。たまに抜くと、体温と血糖値が上がらないため、昼食を食べるまで、空腹感、イライラ、倦怠感が続く。しかし、朝食を食べないのが普通になると、空腹感やイライラ感は消え、逆に朝食を食べると違和感が生じるようになる。体が、基礎代謝を下げ、朝食抜きでも大丈夫なように対応するからだ。鈴木教授の実験によると、いつも朝食を食べている人が一週間朝食を抜いただけで基礎代謝が一三%も下がったという。
 車でいえば、せっかく三〇〇〇ccのエンジンを積んでいるのに、二六〇〇ccに性能を落としているようなものだ。車なら燃費の節約になるともいえるが、馬力は格段に落ちる。
 人間の場合、基礎代謝が落ちるのは中年以降のことで、ここでまとめ食いをしたり、夜間に食べるなど不規則な食事をすると、利用されないエネルギーが脂肪に変わって蓄積される。これが、いわゆる中年太りである。
 それなら、どのような朝食がいいのか。鈴木教授が勧めるのが、卵入りのおじやである。卵のタンパク質が体温を上げ、ご飯のでんぷんが脳を活性化する。
前の晩にやや多めにご飯と味噌汁を作っておき、朝、これを暖め、卵を入れるくらいなら、誰にでも出来る。
 これだけではビタミンが不足するとか、ミネラルはどうするなどというのは、後から考えればいいことで、まずは朝食を食べる習慣を取り戻すことが重要なのだ。
 トーストにハムエッグ、コーヒーというホテル定番のコンチネンタルというと格好いいが、卵入りおじやの方が栄養的にも勝っている。(ヘルシスト編集部 鏑木長夫)


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