本場イタリア 食の話 (その6)
「ザラザラでいいの?」の巻
イタリアのスパゲッティ類(パスタシュッタ)は地方ごとに形状も味付けも違うので、非常に食べ歩きが楽しい。
日本のラーメン文化を考えるのと同じで、それぞれに郷土の風合いやシェフのこだわりが見えてきます。
ぜひ、現地イタリアへ行かれる方は土地土地のパスタを楽しんできてもらいたいです。
(注;主都観光地などの飲食店には、あたりはずれがあります。)
シェフおすすめのパスタシュッタ
・ボローニャのラザニア。
ボローニャのラザニエで使われるチーズは、正真正銘パルミジャーノ・レッジャーノのみ。
生地にはホウレン草と卵を使ったラザーニャ・ヴェルデ(verdeはイタリア語で「緑」)が有名。
もっちり感とチーズの濃厚さに感動。まさに王様。
・ペンネ・アッラビアータ
食べたとたんにとうがらしの辛味で怒ったように顔が赤くなってしまうのがアラビアータ(おこりんぼう)の由来。ペンネ(ペン先パスタ)の代表料理。中部イタリアではシンプルな料理がグッド。
・ショートパスタ
ショートパスタは数多く、スープと一緒に食すスタイルもおいしくいただけます。
・リングイネ
筒状のパスタ、クリームソースなどこってりソースによく合います。
・ヴェネツィアのスパゲッティ・ネーロ
言わずと知れたヴェネチアのイカスミパスタ。お歯黒をお楽しみください。
・生パスタ
卵の手打ちパスタ、生パスタ独特の口当たりが本場で食す魅力。食べ歩きに◎。
・ボロネーゼ(ミートソース)
グルメな町の歴史のパスタ。平打ち麺のボロネーゼ、絶対食べてもらいたい。
・ローマのカルボナーラ
ローマ発祥の人気パスタ。これもマストアイテム。
さて、市販でおいしいパスタを選ぶときのポイント、見分け方をご紹介。
1、パッケージにデュラム・セモリナ粉100%の表示があるもの
2.自然な粉の色、風合いがあること(自然乾燥してるもの)、透明感があるもの。そしてなにより
3、パスタの表面にザラザラ感があること。
(ソースとよく絡めるように、と現地イタリアのお店の方もこれ言ってました。)
「ザラザラがいい。」
これが日本の麺類とは少し違うところ。
そういえば、パスタにのどごしはいらず?
本場イタリア 食の話 (その5)
「美味しいものは口に飛び込んでくる。」の巻
イタリアのレストラン(リストランテ、トラットリア)で食事のあり方を簡単にいいますと。(詳細は割愛)
0、パン(ほぼ必須)
1、アンティパスト(前菜)やサラダ
2、プリモ(第一の皿)~パスタやリゾット
3、セコンド(第二の皿)~メイン料理。肉・魚料理
4、チーズやサラダ
5、ドルチェ(デザート)
の順が基本。
ですが、全部注文せずに腹具合に合わせて自分で調整しましょう。
たとえば、2,3,5の組み合わせとか。
なかでもメインになるセコンドピアットは最大の楽しみ。
シェフが出会ったおすすめのセコンドピアット(参考まで、これらに限りません!)
・ヴェネチアの魚介料理。
←豆イカのやわらか煮 ←焼き子ダコ、噛めば噛むほど旨い。
水の都ヴェネチアの魚貝類は間違いがありません。いかんせん、わりといい値段します。
・ボローニャのカツレツ
←パルマ産の生ハムとチーズがのった豚ヒレ肉のカツレツ。濃厚です。
これはファンが多いです。ボローニャ周辺には食材の宝庫と名する都市が多いためか、グルメなレストランが多いです。
・フィレンツェのトリッパ(牛の胃、ハチの巣の煮込み)
←モツ好きには絶品です。赤ワイン、パンとの相性が○→
中部イタリアは臓物料理が多く、これも代表的な一品。
・ナポリの田舎風チキンカツ
←ハーブの香りが加わりさっくりとおいしい。→
南イタリアに近くなると、シンプルでわかりやすい料理が人気。
・ローマのサルティンボッカ
←仔牛モモ肉にセージの香りと生ハムの塩気がばっちり。
ローマっ子が名づけたサルティンボッカとは、「口の中に飛び込んでしまう。」という意味。
さすが、ローマっ子はわかってらっしゃる。
食いしん坊にある限り、おいしいものはすべて口の中に飛び込んで来てしまうのよね・・・。
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