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田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

天国の扉

2009年08月09日 | 日記
 天国の扉

人はその人生で何度か小説家を目指すものだ
でも大抵書き出しで話は終わってしまう
そして今更じゃないけど思い知らされるのさ
自分に才能なんてこれっぽっちもないってことを

誰かに言われた言葉がぐるぐると頭を回る
ああ言えばこう言うし こう言えばああ言うし
空想の中で殴り合うのはもう止めにしないか?
それならいっそう出家しちまった方が良くないかい

天国の扉はすぐそこさ
天国の扉は
誰もがそこに立って
生きてる気分を味わってるだけなんだよ

汚れた作業着で高速道路の電灯を掃除する
時にはトンネルの中で1日を過ごすこともある
早朝から働いて6000円ほどのアルバイト
たまに早く終わる日もあるからって社長は言う

『その昔お前は綺麗な服を着て・・』って
そんな詩を思い出したけど続きを知らない
何でも出来る様な気もするけど自信が持てない
泳ぎたくない魚に自分を例えて口ごもるだけさ

天国の扉はすぐそこさ
天国の扉は
誰もがそこに立って
生きてる気分を味わってるだけなんだよ

そう言えばこの前 寂れた屋上の売店で
パイナップルを頼んだらマンゴーが出てきた
俺は神様みたいに黙ってジュースを飲みほした
そうやってお喋りな店員に許しを与えたのさ

ビアガーデンの準備が始まって音楽が流れると
聞いたことのある名曲が耳に滑り込む
聞けば簡単なコードとメロディの繰り返し
難しいことはない 美しいものほど単純なのさ

天国の扉はすぐそこさ
天国の扉は
誰もがそこに立って
生きてる気分を味わってるだけなんだよ

誰もがそこに立って
生きてる気分を味わってるだけなんだよ
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