


オーガニックベースで開催の「動物性を取り入れたマクロビオティックきほんのコース」へ。今、必要な基本を学ぶ全7回のコースも今回で最終回。
レクチャーは「暑さ対策と緊急時の食材」をテーマに<土用入りと、異常気象の暑さ>について、<陰と陽|中庸・調理法の陰陽・食材の陰陽>について。
<土用入りと、異常気象の暑さ>
土用は五行説の土の臓器【脾臓膵臓胃】を強めるのがポイント。食との関係が強く、体の調整に関わる。
- ベースは玄米とお味噌汁
- 加熱した無添加梅干し、梅酢:立秋前まで
- 甘みのある野菜:皮ごと食べて血糖値の安定させる
- 水無炊き
- 葛粉によるとろみ:熱を上げすぎず下げすぎず、適度な発汗を助ける
- 生姜:健胃・発汗を助ける
体調の目安は体温。36.5度以上あれば判断が合っている。低い時は陰性過剰と考え、陰性さを減らして陽性さを増やす。37度を越えたら高すぎるため、筋肉質すぎるなど陽性過剰と考える。排卵・生理の時は体温が下がる。
必要を満たしていなくても、良くなる余地はあるということ。体が整ってくると、何となくの動物的感覚が研ぎ澄まされていくという。
暑さや空気が息苦しく感じて、炭酸を欲することも。呼吸器は肺と皮膚に関連しており、大腸やリンパ・免疫系とセットで肝臓にも深く関係する。弱ると甘いものが欲しくなるが、取り過ぎてしまうと痰や便秘に。負担になるのは乳製品や粉のお菓子、精製単糖類、質の良くない油とスパイス、過剰な脂肪。夏のネバネバ野菜は肺を潤してくれる。その他助けてくれる食はごぼう、レンコン and more。
料理で大切なのは、自我を入れないこと。小さな判断のクセをつけよう!
クッキングメニュー
- とうもろこし玄米(土鍋)
- 生姜とオクラのお味噌汁
- 切り干し大根とゴーヤの煮物
- ごま塩(白)
- ゆる寒天と小豆のおやつ
とうもろこし玄米ご飯は、梅干しがとうもろこしの消化を助けてくれる。対流させるために、重ねる順番も考慮。フレーバーも行き渡る。お米の量によっては上下の温度差ができる場合もあるため、かき混ぜて対応する。糖分で焦げ付く心配もあり、かき混ぜることで予防にもなる。
ごま塩は白ごまを使用し、8対2の割合で。陰陽の対比で塩をごまで包みこんで小腸まで塩分を届ける。それにより消化力が上がり、健康を保つという。
塩を空炒りする時、フライパンが温まらない内に入れること。また塩から上がってくる陰性な空気を吸わなように注意する。木べらの下の方をふわっと持ってフライパンを揺らしたりヘラを動かしたりして中火で炒る。すり鉢でする時は、しずむ陽の力でつぶす。外から内へと反時計回りで。
ごまはフライパンが温まってから入れること。強火から弱火へ。目安はごまの膨らみ具合。する時は、陰の力でふわっとする。内から外へ、外から内へ。寄せては返す波のイメージで。
切り干し大根とゴーヤ/生姜の煮物は、指や膝が曲がらない人向け。生姜とオクラの夏のお味噌汁は新古2種類の生姜を使うと美味。また、お味噌は生で取るとお腹を下してしまうため、加えてからとろ火で4、5分煮る。
ゆる寒天と小豆のおやつは不意を打つ美味しさ。小豆とレーズンのあんこは、マクロビオティックを始めとしたナチュラルスイーツでは定番だけど、ずっと苦手で好きになれなかった。でも、今回のレシピは苦手なレーズンの酸味が気にならないし、小豆の風味が感じられる甘さも心地よかった。りんごのストレートジュースがフルーツポンチのシロップのように感じられたのも面白かった。
小豆は体の余分な水を排出。甘いものは腎を痛めるが、小豆は強めてくれる。咳が出るなどのアクの体への影響を考慮すると浸水した方がいい。朝と夜どちらに炊くかで仕上がりが変わるという。また昆布を入れる順番も影響し、上に乗せると重く、下に入れると軽く仕上がるという。
寒天は体を冷やすのに役立ち便通もよくする。ゆるゆる・フルフルに仕上げるポイントは棒寒天を長く煮ること。
最後に一人ずつ体温の報告をしたのだけど、正直に計っていないことを告白。後日計ってみたところ、36度以上をキープし右側の方が2,3分高かった。ので、めでたしめでたし。