始めから読もうと思っていたわけでは全くない。
何か別のものを検索していて、偶然、書名を見つけて、読んでみようかなぁと思ったのだ。
猫舌男爵
著者:皆川 博子
発行:講談社
5作品からなる短篇集。
『水葬楽』
『猫舌男爵』
『オムレツ少年の儀式』
『睡蓮』
『太陽馬』
ちなみに、『水葬楽』は『すいそうがく』で、『太陽馬』は『たいよううま』。
著者の作品は初めて読んだ。
著者のイメージからすると、自分でも意外だったのだが、間違いなく初めてだ。
1つ目の『水葬楽』は、タイトルのとおり濃厚な死の気配漂う物語。
ひっそりとした病院の中に生きる兄妹。
ひんやりとした言葉がつくる世界は、作中に出てくる立体映像のようだ。
最後の『太陽馬』。
図書館に立てこもった生き残り兵。
彼は、盲目となった少尉をイコンと崇め、自作の物語を語る。
「お前のバリトンは、耳にここちよい。オペラ座にいる気分だ」
死か投降か。
最後の一文が美しい。
『猫舌男爵』は意表を突く作品だったが、読むのが少し辛かった。
『睡蓮』というタイトルを持つ作品は書簡往来の体裁。
読み終えるまでの時間が異常に短かった。
…正直に言おう。
間の3つは読み飛ばした。
いずれは再読をと思う。
私は「睡蓮」が、結構\好きでしたが。
「猫舌男爵」は、意表\を突かれた内容でした。 これはこれで、楽しんだような記憶があります。
そう、私は皆川さん、かなり好きかも?
とは言え、ちょっと昔の作品群には手を出し辛いので、そんなには読めていませんが。
実は今、待望の「シュンポシオン」が手元にあります。
何年ぶりかしら・・・。
重なりましたねぇ。
1作ずつ、時間をおいて読んでいけば良かったと後から反省。
『猫舌男爵』でちょっと疲れちゃって。
好きなはずなんですけどね。いずれ再読予定です。中2作。
>実は今、待望の「シュンポシオン」が手元にあります。
あ。奇遇ですね。楽しみにしているところです。
こういう話を書く人だったのですね。
きしさまの感想って、作中の空気が伝わってきますね。
読んでみたら『ち・が~う!!』とか。
でも、ありがとうございます