音にも色があるそうである。
比喩的なものではなく、音の刺激に対して色覚を伴うことを「色聴」といって、音によって色を見る特殊能力を持つ方がいるとのこと。
それによると。
ドは赤。
レはすみれ色。
ミは太陽のような色。
ファはピンク(リンゴの花)。
ソは明るい空色。
ラは暖かくない、きびしい、澄んだ黄色。
シは非常に鮮明な銅色。
オクターブ上のドも赤。
ソはやっぱり青い空、なのだ。
フォルテシモは色が接近してきて、ピアニッシモは色がかすんで灰色がかって遠のいていくのだそうだ。
オーボエは真珠色からすみれ色までを聴かせ(見せ)、金管楽器の響きは橙色。
だとすれば、交響曲などを聴いたときには、どのような光景が現れるのだろう。
色彩の乱舞?フォルテシモで色が接近してくるというのであれば、映画などよりもスペクタクルなのではないだろうか。
補色などの色の法則にもあっているということなので、美しい音楽であれば、気持ち悪い色合いにはならないのかもしれない。
真珠色のオーボエの音色。見てみたいと思う。
まるで『博物館惑星 永遠の森』の『天上の調べ聴きうる者』を地で行くようなお話。いや、逆か。絵画でメロディを描く。
いずれにしても綺麗で心惹かれるイメージだ。
こういった本のお約束で、色による性格判断や、好きな色によっての相性診断なのがついている。
赤が好きな人は活動的で行動派とか。
好きな色と言われてとても困ってしまった。好きな色などはモノによるから、そんなに決められるものではないと思うのだけれど。
だが、普段、黒、白や茶、グレー、生成り、紺のように制服色の服を着ているなと思って、黒を選んで「女性が自分の好む色で分かる理想の男性像」というところを見てみた。
『自力本願だからパートナーはいらない』
…じゃあ、白…。
『一匹狼だからパートナーはいらない』
…じゃあ、紺。濃い青。
『仕事、経営のパートナー』
ここまできて、もういい、と諦めた。
ちなみに赤の場合。
赤を好む女性→人格・性格・思想が現実的で、地に足のついた男性
赤を好む男性→活発で感じやすい女性
赤を好む女性はベージュを好む男性と相性がよい。
赤を好む男性は白を好む女性と相性がよい。
となるらしい。
永遠の流行色は赤、青、白とピンクで、どんな女性もピンクを着るとかわいく見えるとか。
…ピンク?着たことがないかもしれない。
ピンクの和服は平気なのに、ピンクの洋服には抵抗がある。
何故だろう。ちょっとだけ考えてみた。
イメージの問題だけれど、和服のピンクは(ぴらぴらした最近の振袖は除くとして)自然の色というイメージがあるからかもしれない。
…ピンク…。やっぱり着ないかも。
その他、この本では茶の湯の侘び寂びについての色の記述もあったのが新鮮だった。(というよりそれ目当て。)
色の秘密―最新色彩学入門
著者:野村順一
発行:文藝春秋
Amazonで書評を読む
http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/blog/node/1040
昔、前世占いというのがあって、皆でどんなものがあるのか、手当たり次第に誕生日を入れたことがありました。こんなものまで入ってる~と、皆で笑った覚えがあります。消しゴムとか。