ロシア留学中・脱力進行中

モスクワ留学滞在記、スポーツ(特にテニス)のこと。他に趣味(漫画や音楽)等いろいろ・・・

矜持にかけて

2005-10-16 10:41:59 | テニス
観戦4日目(連続3日目)。開始1時丁度に会場着。
さすがに人手はかなり多い。
言い忘れていたが会場入りの前に荷物検査が3回もあり、
チケットをもぎる2番目の検査場では長蛇の列が出来ていた。

少し遅れて1ゲーム目を見逃した、不覚。
本日第1試合は会場の期待を一身に背負うデメンティエワvs
モレスモー、クズネツォーワと大物食いを演じてきたスキアボーネ。
Dementieva(RUS) 3 1
Schiavone (ITA) 6 6

はっきり言って一方的だった。昨日のvsミスキナ戦でデメンティエワがやったことを、
攻守変えてやり返された(相手は違うが)、そんな感じのゲーム内容。
ストロークで優位に立てない、サーブで主導権奪えない。
会場の9割5部、あるいは9割9部9厘はいるデメンティエワへの応援の声は届かなかった。
大体サービスゲーム8回の内、Wフォルト8回は多すぎる。エースは0。
01年、昨年と準優勝で終わった地元大会で、またしても優勝の夢はお預けに。

第2試合、サフィーナvsピアースの強打者対決。
Safina(RUS) 6(2) 3
Pierce(FRA) 7(7) 6

結果から言えば、とても惜しかった試合。どちらに流れが向いてもおかしくなかった。
強いて言えば、兄が来てなかったことが敗因だ(きっと)。
1stセット立ち上がり、サフィーナの豪打爆発。
ネットに出るピアースのサイドに素晴らしいパッシング。
ピアースはネットアプローチ、スライス、ドロップショットなど織り交ぜるが、
悉くミスか相手の強打の餌食に。
だが、サフィーナが先にブレイクし4-1とした所で、ピアースが小細工を止めた。
ベースラインに留まり相手の強打に強打で真っ向勝負。
さしものサフィーナも押される場面が目立ち、主導権争いで流れは一進一退。
結局両者1ブレイクのままタイブレークへ突入。
ストローク戦でどうしてもペースを握れ切れないサフィーナにいくつかミスが重なり、
逆転で1stセットはピアースが取った。
さらに続く2ndセット、サフィーナは第2ゲームでブレイクを緩し厳しい展開。
このあたりピアースのフォアハンドが面白いように決まる。
2ndセットのハイライトは第6~8ゲームだった。3ゲーム全てデュースにもつれ込む。
サフィーナはもう一つも落とせない状況で、厳しいサービスをセンターに放ち
サービスポイントでピンチを逃れていく。
ピアースのサービスの第7ゲームは、この試合で最も盛り上がった場面。
2ndセット、これまで押されてきたストローク戦で初めて優位に立ち30-40、このセット初のBポイントを手にする。
だが今日のピアースはサーブも良い。
ここもサービスの力でピンチを免れ、チャンスを2度と与えなかった。
今日のピアースはアドコートではワイドに切れるサービスで相手をコート外に追い出し、
返ってきたリターンをダウンザラインへウィナー。
デュースコートではセンターの速いサーブで浮いたリターンを、左右へ力強くフォアのエース。
セット全体を通して、3球で決まるのが目立った。
5-3の第9ゲームにサフィーナは最後の望みを託すも、
ラスト、ピアースのフォアハンドにラケットが弾かれてアウト。
夢の決勝進出はならなかった。
ロシアのファンには、痛いロシア人のいない女子FINAL。明日はせめて競った良い試合を。

第3試合、男子はこれまたロシア対決。アンドレーエフvsトゥルスノフ。
Andreev (RUS) 5 7 6
Tursunov(RUS) 7 5 2

今日も会場にはトゥルスノフの声援は少なく、ほとんどがアンドレーエフ寄り。
昨日のユーズニーといい、トゥルスノフよりランクが上でメジャーなのは分かるけど、
ここまで差が出るのはちょっと良く分からない。何故?アメリカ在住だから?
試合はサービスキープが続き、1ブレイクを争う緊迫の展開。
1stセットはどちらが有利ともいえない互角の展開。
第12ゲームでほんの僅か、チャンスを生かせたトゥルスノフに軍配が上がった。
2ndセットに入っても展開は変わらない。
先にアンドレーエフがブレイクしたが、数ゲーム後にトゥルスノフがBバック。
第1セットと同じくロングセットに。
ただ、セットの後半で、これまでミスの多かったアンドレーエフにフォアの素晴らしい逆クロスが見られるようになった。
ヒューイット大好きな俺にとっては、あの回り込んでの鋭角の逆クロスにとても憧れるのです。
一度やりすぎてカウンターのダウンザライン喰らってたけど。
そのままあくまでフォア!という感じで攻撃的にストロークを展開したアンドレーエフが、
第3セットも押し切り決勝進出。自信3つ目のタイトルに向け大きく一歩前進した。

第4ゲーム。キーファー対クニーツィン(←未だに誰か分からない・・・orz)
Kiefer (GER) 6 6
Kunitsyn(RUS) 2 4

第3試合後、一気に観客席が隙き、かなり近くで見ることが出来た。
この試合はキーファーの素晴らしさに尽きる。
ネットへ頻繁に出ては恐ろしいまでのタッチでボレーを相手コートに突き刺す。
プレーにサーブ&ボレーを取り入れている選手は見ていて飽きない。
コート斜め後ろ、無茶苦茶近い位置での観戦で、プロのタッチのすごさが嫌というほど分かった。
クニーツィンも時折良いクロスのパスなど出ていたが、如何せん格が違ったか。
キーファーの圧勝だった。
近い位置の観戦で面白いことも知った。
キーファーはポイントに入る前、かなりの頻度でラインの角(ダブルスコートの方)を右足又はラケットの先で触れる。
毎回やっているのかと思いきやそうでもなく、足とラケットの法則も無いようだったが、
ポイント前8割くらいの頻度でやっていたのでなにかのゲン担ぎだとは思う。
今まで全く知らなかった。面白い発見だった。
そして、会場中がロシアファンの中、1人外国人が敵を応援する大変さもしみじみ分かった。
「カモン!ニコラス」もちろん何度か叫んだが、その度に視線が痛いことも発見だった。

最後に、男子ダブルスSFがセンターコートで開催。
昨日書いたとおりアンドレーエフのスケジュール的に1番コート開催は無理。
もう一組のSFは棄権で試合が流れたため、センターの最終に持ってきたようだ。
Andreev(RUS)/Davydenko(RUS) 4(2) 5(8) 5(7)
 Hrbaty(SVK)/Levinsky (CZE)  5(7) 4(6) 4(4)

何がすごいって、スコア!全てタイブレーク(新ルールで分かりにくいが)。
しかもデュースが無いので(タイブレークにも無い!今日初めて知りました)
1ポイントにプレッシャーかかり過ぎ!
ロシアペアは良く踏ん張ったと思う。
あと、女子ダブルスは新ルール関係ないんですな。それも今日初めて知った。

ちなみに今日の収穫は、マラトポスターとデビス杯02年優勝ハイライトビデオ(80+200=計280ルーブル=約1,000円)と、大会パンフにしてもらったダビデンコのサインでした。