ロシア留学中・脱力進行中

モスクワ留学滞在記、スポーツ(特にテニス)のこと。他に趣味(漫画や音楽)等いろいろ・・・

過去と現在と未来と

2005-10-02 23:53:56 | モスクワ留学記
今日(日曜日)は3度目の正直。トレチャコフ美術館へ行った。
集合時間の1時に遅れて、一緒に行く同期の3人にちと迷惑をかけた。すまぬ。

メトロ、ポリャンカ駅を出てすぐ、公園掃除のおっちゃん、おばちゃんらに声をかけられる。
どこから来た?中国か?(いや、日本だ)旅行か?(いや、留学だ)
日本には人口がどれだけいるのか?(1億2千万。>ロシアと変わらんじゃないか!)
ピョートルの銅像見たか?とか、とにかく色々聞かれ、そして色々話された。
言ってることの半分、いや1/4も分からんかった。
でも、とても良い人たちで、留学の成功を祈ってくれた。(と、思う)
ロシア人は、仕事をしてない時はなんと陽気で人懐こいことか、と時々感じる。

美術館は、外見はそんなに大きくなかったが、中はさすがに立派。
特にトイレが綺麗なのがびっくりだった。(日本並み)
入館料は学生で100ルーブル。料金表示にはなかったのでよくわからんが。
そして入館。順路に沿って見学。

この日来たトレチャコフ旧館は、主にロシアの中世~近代までの美術を展示。
新館は現代アートを展示しており、今はアンディ・ウォーホル展をやってるらしい。
さすがに西洋絵画のエルミタージュと並びロシア絵画の粋を集めた美術館。
アイバゾフスキー、シューシキン、レヴィタンなど。
不勉強で画家の名前しか聞いたことなかったが。
その中で、歴史の資料集で見た覚えのある作品がいくつかあり、
最も感動した作品はレーピンの「イヴァン雷帝と息子」(写真)。
最愛の息子イヴァンをカッとなった拍子に殴り殺してしまい、
茫然自失にくれる雷帝の老いた目がとても印象深い。
何より、息子が父の腕に力なく掛けた右手が、この場の救いようの無さを表しているようで何とも言えない。
他にも見るべきものはたくさんあるが、この絵で全てが満ち足りた。
来て良かった。

夜、アルバート通りのムー・ムーで夕食。
その後夜の赤の広場に行き、ライトアップされた素晴らしいクレムリンの夜景を楽しんだ。
同行の隣人H君は、もっと綺麗にライトアップされた姿を想像したらしい。
俺もそっちを想像してたが(昔何度も見た筈なのに忘れてました)
光を抑えたこの感じも、闇に浮かぶ城壁の様子が威厳があって良いと感じた。
そして大統領官邸に翻るロシア国旗!今そこに大統領が居る証拠だ。
かつて世界の陣営の半分を牛耳り、今もヨーロッパや中央アジアに広く影響力を持つ国家の、
強烈な個性がすぐそこに!
昼に見たイヴァン“雷帝”、大学で卒業論文に取り組んだピョートル“大帝”、
新生ロシアを未来へと導くプーチン大統領を、歴史はどう称するのだろうか?