ロシア留学中・脱力進行中

モスクワ留学滞在記、スポーツ(特にテニス)のこと。他に趣味(漫画や音楽)等いろいろ・・・

時の女神に愛された男

2005-10-30 23:08:11 | 漫画・映画・その他趣味
10月30日(日)、今日でサマータイムが終わりを告げた。
夜中、いつの間に時計の針は1時間戻っていたのか。その瞬間を見たかった。
これで日本との時差は5時間→6時間に。

それが原因という訳では全然無いが、今日は非常にグウタラに1日を過ごした。
きっと今週のロシア人との連戦で疲れたのだろう。
昼まで寝、夕方も寝、夜も漫画「沈黙の艦隊」を読んでゴロゴロ。
せっかくの日曜日にもったいないとお嘆きの方もいらっしゃるかもしれないが、
このゴロゴロは非常に至福のときでもあるのだ。
ラフマニノフのピアノ協奏曲をかけながら、眠くなったら横になる。
喉が渇いたらお茶を飲み、お腹がすいたらうどんでも作る。
たまにこういうのをやらないと、動き回ってばかりでもえらいからね。

ということで特筆すべきことは無いが、せっかくなので趣味の一端を少し書く。
このブログでバリバリ書いている通り、テニスは一番の趣味だが、
一応某スポーツマスコミ系で働いていたこともあり、スポーツ全般見るのは好き。
その時に見た競馬にも魅了され、知識は浅いながらも日本ではちょくちょく買っていた。
一応通算ではちょっとプラスか?(競馬だけなら)
他にものすごく好きなものに漫画がある。思えば最も長く趣味にしてる。
一番をあげるのは難しいが、中でも好きなものベスト5を下に羅列する。
・ジョジョの奇妙な冒険(ストーン・オーシャン、スティール・ボール・ラン含む)
・コータローまかりとおる!
・ONE PIECE
・H2
・風の谷のナウシカ
熱い漢達の物語が大好きだ。大体800冊近くあると思われるがその中では上5作品が抜群。
単行本を持ってないものでもスラムダンクとカメレオンは色んな意味で熱いから好き。

映画も一時期好きだった。トム・クルーズとアル・パチーノは最高。
・ミッション・インポッシブル
・フェイク(原題=Donnie Brasco)
・トラフィック
・ユージュアル・サスペクツ
・X-MEN(1&2)
他にもいっぱい挙げたいが何度見ても、という事なら間違いなくこれがベスト5。

後はジャンルを越えて人生の指針となるものとして『銀河英雄伝説』がある。
アニメは漫画を越えられないと勝手に思っていた俺の心を打ち砕いたアニメだ。
全編に散りばめられたクラシックが最高の演出をし、
舞台となる宇宙で漢達が各々の命を、いや矜持をかけてぶつかり合う。
銀英伝を見て実際にこの様な漢になりたいと思い、人生の選択をした者は他にもいるはず。
(いねえか?)
『ならばお前も、国を奪ってみよ』(分かる人だけ分かってくれぃ)
この精神で頑張って行きたい。
↑それなら一日中グウタラしとんな!という突っ込みは敢えて無しで。

永遠の夜の中で

2005-10-30 01:43:54 | モスクワ留学記
土曜日午後4時半、寮の前を通る大通りに迎えに来てくれた車に乗ってゴーシャの家へ。
車はフォード。家はユーゴ・ザーパットナヤ駅から車で10~15分程のところにあった。

このゴーシャと言う人はモスクワ大学でスペイン語を教えている人で、
10月4日(火)、同じクラスの女性陣が日本語で話しかけているところを見つけて、
走ってやってきたという日本大好きなロシア人。
実際日本語を習い始めて3ヶ月だというのに、かなりの日常会話も出来る。
年は30代後半くらいだろうか?頭は少し薄いが心は熱い。
奥さんは美貌のスペイン人で4ヶ国語出来る言語学者。これまた才女だ。

家は新興住宅地のマンションの1階。入ってみるととても綺麗な廊下。
台所は日本の新しい家と見まごうばかりのシステムキッチン。
書斎のような場所には勉強机に大画面(20インチ以上はあった)のパソコン。
お、お金持ちだ。

全員でサラダを用意、茹でてあったジャガイモや人参、玉子を混ぜてスメタナで味付け。
他にパン、チーズ、同期の女の子達が持参した焼き鳥風と牛肉ごぼう。
お酒はワイン、マティーニ、ポリャンカ(スペイン・バスクのお酒)。
すこし早めの夕食を囲みながら話が弾む。
スペインで撮ったという写真を見せてもらうと、幻想的な郊外の森や、
マドリッドの裏通りなど、CMの「プライスレス」で出てきそうな風景が。
写真が趣味で、かなり凝った撮り方をしていた。ちょっと羨ましい。
ゴーシャはやはり日本が好きらしく、お返しにこちらの写真を見せると色々聞いてきた。
長崎、広島、熊野、大阪、奈良、伊勢、東京で撮った写真を少しづつもって行ったのだが、
全てに行きたいといっていた。いや、日本人でも全て回るのは骨が折れますよ。
食事が一段落すると今度はゴーシャに日本の童謡講座。
「通りゃんせ」「赤蜻蛉」の歌詞の意味を教えて欲しいという。
だから誰だ!こんな難しい童謡をロシア人に教える奴は!
日本人でも子供時代に歌詞の意味を知らずに歌っているだけで、解釈は色々。
それを何故と聞かれても非常に答えに窮するのですよ。
例えば「いきはよいよい、帰りは怖い~」とかね。

次は居間に行ってゴーシャの趣味、楽器演奏。この人楽器を無数に持っている。
アコギ、フルート、バラバンカという太鼓、オカリナ、名も知らぬラテン系の無数の楽器。
無茶苦茶上手い!という訳ではないが、ロシア語やスペイン語の歌と併せると、
とてもよい雰囲気。特にラテン系の歌はノリがすごく良くて気に入った。
ロシアの歌より気に入ったというと、ゴーシャは笑っていた。

またキッチンに戻り、デザートのケーキやクルミを食べながら紅茶。
時間を忘れて話していたら12時を回っていた。
時間を忘れてこれだけ話が出来たのはとても素晴らしい。
日本語とロシア語の比率は日本語のが高かった気もするけど・・・
ゴーシャの人柄と話題の豊富さも寄与しているでしょう。
時間的にさすがにこちらからおいとまを告げなければ、と皿などの片付けに入る。
今日は奥さんがスペインに帰省していて1人らしく、ゴーシャは少し寂しそう。
でも何時までも居る訳にもいかんしね。
ラスト、メルアドを交換する。日本の童謡や昔話がもっと知りたいらしく、
テキスト形式で読めるものを教えて欲しいのだそうだ。
ゴーシャのパソコンでは日本語直接入力が出来ないので、帰って調べて送ると約束。
満足してくれるサイトが見つかるだろうか?

帰り、再びフォードで寮の前まで送ってもらって別れを告げる。
次回は水曜日の夜に訪問することになりそうだ。

連戦

2005-10-28 23:55:13 | モスクワ留学記
金曜日、授業が1時45分~4時40分までの変則時間割りであった為、
寮に帰ったのは5時半だった。
ゆっくりする間もなく6時10分に同期と集合、お出かけする。
今日は月曜日に知り合ったジマ達との会合。
ジマは昨日書いたИПВ(=日本語他アジア系言語の専門学校)の日本語クラス4年生。
プーシキンスカヤ駅に集合し、その後ジマの家の近く、「1905年通り」駅へ。

こちらは7人。あちらはジマとポリーナ、ジェーナの3人。
計10人で1905年通り沿いにある日本食レストラン「一番星」へ。
中へ入るなり匂いに驚いた。まさに日本の居酒屋などで嗅いだ事のある懐かしい匂い。
結構流行っており、すぐ後からもお客が2組ほど入ってきた。
で、結局店には入れず。10人のテーブルが無い様です。残念。
なので同じ通り沿いにある「ミール・ピッツィ=ピザの世界」へ。
カウンターに10人が並んで腰掛け、間にロシアン3人に入ってもらう。
メニューを見ながら必死で日本語に訳してくれようとするのだが、
これがなかなか難しそう。下に英語訳が書いてあるからそれで分かるんですがね。
行為に水を差してもなんなのでそこは触れないでおいた。
隣に座ったポリーナはとても性格がよく、日本にも3度もホームステイしたことがあるお嬢様。
短歌集を持っていて西行の歌が一番好きだと言っていた。
見せてもらったがロシア語訳だったので何と書いてあるかわかりません。

ビール、ピザ、スパゲッティなどイタリアンに舌鼓を打ちながら日本について色々話す。
と、いつの間に誰かがポリーナのメモ帳に「いろはにほへと・・・」を書いていた。
また難しいことを!日本人でもこの歌の意味知ってる奴などそうはいねぇ。
説明に四苦八苦しながら、結局ミッション完了せず。無理でした。
席を動いて今度はジマと話す。彼はカルムィキヤ系ということで、
顔立ちは思いっきりアジアだ。勿論中身は完全にロシアンだが。背もでかいし。
日本語も日常会話はかなり上手くこなすし、英語・ドイツ語もできるらしい。
さらに話して驚いたのは、母親の姉がカルムィキヤ共和国イルムジーノフ大統領の奥さん!?
まじかよ?
本当だったらすごいことで、是非お近づきになりたいと下心が芽生える。
まぁそれがなくても本当に良い奴で、全員を気遣いながらホスト役を見事に勤め上げていた。
昔親の仕事の関係でベトナムに行っていた時にテニスをやっていたらしく、
今度是非とも一緒にやりたいな。

結局11時半近くまでその店にいて、終電も近くなったので解散。
また会うことを近い別れを告げる。
帰ってまた飲もうと誰かが提案し、そのままマイルームへ。
結局3時過ぎまで飲んでいたので、土曜の朝は起きたら2時だった。

土曜日はゴーシャと言うスペイン語教師の人の家にお邪魔する。
3日連続、今週だけでも月、木~土と4回もロシア人と会う。
なかなかどうして有意義に過ごせている。どうりで宿題がはかどらない訳だ。

ユリアンの旅・人類の旅

2005-10-27 23:05:22 | モスクワ留学記
今日木曜日、授業が午後で終わったので、帰って少し寝る。
今日は夜から、月曜のパーティーでも会った子達の学校のクラスメート、
ユリアンが出演するコント大会の見物へ行くのだ。
あとで知ったがこの学校はИПВ(イーペーヴェー)というらしい。

午後6時、メンデレーエフスカヤ駅に集合。
案内役はターニャ(+彼氏)、リーザの3人。
会場はどこかのインスティテュートらしく(ターニャの彼氏ロマ曰く、文化の家)、
日本の高校の造りに似ていた、どこか懐かしい雰囲気。
ただ建物の3階、廊下の突き当たりにいきなり大きなホールがあり、
小さな劇場のように舞台と観客席が出来上がっている。
舞台はさながら学芸会?勿論、音響設備に大型スクリーンなど、設備はずっといいが。
パンフを見てびっくり。モスクワ学生リーグと書いてあるではないか。
さらに05年シーズン選手権、とも。大会の冠にはモスクワ市・・・
いったいどんなお笑い大会なんだ?

今日の出場チームは3組。ИПВ(イーペーヴェー)のユリアンはクラスメートのアルツール、セルゲイ他数名と、Сбоводный Доступ(=自由な通路?、略して「СД」)を組んで登場。
どうやらこの大会は、計12チームが幾つかの大会に出場し、そこで得たポイントを加算していって年間の優勝を争うものらしい。テニスやゴルフのツアーに似ている。
しかも審査員には5名のエライさんが紹介されているではないか(どんな人かは分からんが)。
全くもって面白いシステムだ、このコント大会は。

大会は5つの種目で争われる。3チームが順番にやり、各種目ごとに得点をつけていく。
最初はオーソドックスコント、「СД」はこれで1位を獲得。
2つ目はお題クイズ。他チームに出されたお題に、その場で考え笑いをとらねばならない。
コントではなく、お題の問いに対して、各チーム一人が出て如何に面白く答えるか。
リーザの解説によると、これが最も難しい種目らしい。(ていうか何でそんなシステムなの?)
これは2位タイだった。って3チームしかないんだが。
3つ目は映画吹き替えコント。ロシアの昔の有名な映画のワンシーンにアテレコ。
いかにそのシーンを利用しながら面白い話を作れるか、どこか内Pで見たようなお題。
これは24点(25点満点)で1位確実か?と思いきや、本日激しく争う他チームと同点1位。
4つ目、内容が良く分かりませんでした・・・orz。すまぬ。
でもここでまた1位!これで本日単独トップ、ていうか「СД」強いんで無い?
ラスト、前もって出されたお題に対してのコント。「СД」が選んだのは0-0。
これはロシア・チームがW杯予選の最終戦で、本大会出場のライバル・スロヴァキアに0-0で引き分けたことを強烈に皮肉った痛快なコント。
(ロシアはこれで勝ち点でスロヴァキアと同点も、得失点差で下回り06年のW杯本大会出場を逃した)
なんとこれで全審査員満点の25点!見事本日の大会を勝利で締めくくった。
審査委員長からは、ユリアンが特に面白いと褒められていた。すごいなぁ。

内容は、言葉が分からず半分どころか8割が理解不能だったが、
雰囲気で伝わるものもあり結構面白かった。
ユリアンは体の動きといいマシンガントークといい、本当にコメディアンに向いている。
これでリーグ戦は7位から4位に浮上。1位との点差は開いているが、まだまだ上位を狙えそうだ。
面白いのでまた次の機会も会ったら見に行きたい。
次回は、2週間後の木曜に再びИПВ(イーペーヴェー)に訪問する予定なので(クラスは未定)、
ロシアの学生の生態に興味のある方はお楽しみに。

それにしても今日はカメラのバッテリーが切れていたのが痛い・・・orz

白銀の街

2005-10-26 23:50:42 | モスクワ留学記
火曜日、前日の酒もすっかり抜け、昼頃起きて外を見やる。
雪だ!雪が舞っている。
いつか来るとは思っていたが、まさかこれほど早くとは。
遂にモスクワにも冬が訪れた。これで例年より遅めとは恐れ入る。

夜は同期とカレーパーティー。
ご飯担当、カレー担当、サラダ担当(スパゲッティに変更)、ボケ担当(兼飲み物)
に分かれて準備。あっしはご飯担当です。
といっても米が無いので貰ったんだけど。米研いで火にかけて20分。すぐ出来ますた。

A嬢に送られてきた「あいのり」ビデオ鑑賞会も兼ねて、我が部屋でパーティー開始。
自分達で作った飯を、共に大勢で食べる。最高の調味料だ。
久々に食ったカレーは上手かった。スパゲッティも大好きなミートソースだった。
R嬢のボケは相変わらず鋭かった。
満腹となってしばし談笑の後それぞれの部屋へ帰宅。皆宿題が待っている。

翌日、昼11時、起き抜けに窓を見て2日連続のびっくり。
積もってるわ・・・。
写真はそのときの窓の外の景色。これが10月のモスクワです。

千億の星、千億の光 ~パーティーの夜~

2005-10-25 22:37:30 | モスクワ留学記
月曜日、昨日書いたエレーナのお誘いのもと集まった日本人留学生。
寮のロビーに5時50分に集合し、出発。
総勢7名(後1名追加)、日本語を習っている子達の学校の創立記念パーティーに出席です。

1号線「パールク・クリトゥーリィ」駅で環状線に乗換え。
そこから一駅で集合の「オクチャーブリスカヤ」駅に到着。
と思ったら大不覚。乗換え通路の工事中で乗り換え不可能。
別の駅から2回の乗換えをしなければ着かないことが判明。
→遅刻決定。謝罪のメールを送る。

なんとか10分の遅刻ですんだ。ロシアではこれくらいは「良くあること」だ。
約4週間ぶりに会う。多少ぎこちなく挨拶を交わし会場へ。
連れて行ってくれたのはエレーナ(+彼氏)、タチアーナ(+彼氏)、リーザの5人。
みんな彼氏付きかよ!というツッコミをする余裕は勿論ないまま会場へ到着。
そこは半地下になったクラブ、その名も「トーチカ」(英語でpointの意味)。
厳重な荷物チェックの後、上着を預けて中へ。
真っ暗い中にオレンジの照明、ライブハウスの様な舞台と客席。
ていうか日本のライブハウスそっくりだった。いや、クラブってそもそもそんな感じなのか?
日本でクラブという名の場所に行った事がないから分かりまへん。
奥の部屋には何とビリヤード台が7台ほど!結構綺麗に手入れしてあった。
ロシア人と勝負したいなぁ。

適当に酒を飲みつつ、ロシア人とままならない会話を楽しんで(?)いると、
ステージが始まった。司会は、日本語クラス3年生のユリアン。(細い一本の糸参照)
当然ロシア語で進行されていくので分からないが、ノリは良いみたい。
彼には皆を乗せる才能があるみたいで、他学年の人らも沸いていた。
彼らの学校は日本語以外にも東洋の言語を習っているクラスがあるらしく、
中国系の出し物や韓国・ベトナムの民族衣装を着た子達の踊り、
さらにアラビアンでセクシーなダンスまで幅広く披露してくれた。
びっくりしたのは日本語クラスの女の子が歌った「First Love」(宇多田ヒカル)、
すごい上手かった。音もだけど日本語も。
えらいさんの挨拶も、各クラスの出し物も無事終了。ディスコタイムへ。

えー、踊った経験は?ありません。
そんな即答虚しくロシア人にホールへ駆り出される日本人数名。
えぇい、侭よ!と自己流ダンシングを披露。
結構ウケたので気を良くして色々やってきた。要はノリだ。
同期に1人、ダンスの得意なA・K嬢はさすが、ロシア人とセッションしとった。
どうでもいいけどロシア人はダンスが上手い。
こういうところが好きな人だけ来てるからかもしれないが、皆セクシーに上手く踊りやがる。
チクショー、日本人の誇りを見せられなかったぜ、ウケはとったからいーけど。

チラッと覗いたビリヤード場は、2台くらい稼働中。4~5人が球を撞いてた。
全員見たわけじゃないが、こちらは下手。たいした腕ではなかった。
「勝てる!」メラメラと燃え上がる闘志。
しかし同行の仲間から無常の宣告が。「地下鉄無くなるしそろそろ帰るよー」。
「ま・じ・で!?」「ま・じ・で」
ということで帰ることになりました。
さすがに1人で終電パスして残る気合は無かった。今思えば残っても良かったかなー?
結局寮に12時前に着。2杯ほど飲んだウォッカが効いてきたのでそのまま就寝。
朝11時まで惰眠を貪りました。

木曜日には、この日大活躍のユリアンのお笑いコントライブがあるという。
飲みじゃないとは思うけど、また頑張って行って来ようと思います。
関係ないがこの日写真を撮り忘れたのが痛い。

サーブは放たれた

2005-10-23 23:19:22 | モスクワ留学記
昼11時寮を出発、学校へ。
今日は日曜日だが、学校へ向かうその訳とは、テニスをしに行くのだ!
学校のグラウンドに結構良いテニスコートがあり、
留学の同期のS嬢とテニスをしてみようと相成ったわけだ。
借りれるかどうかは不明、日曜に開いているかも不明、いわば挑戦。

さて、学校はいつもの見慣れた風景とは違い、日曜はとても殺風景だった。
平日は人がたくさんいて、さすが国一番の大学と思えるが(それでも日本よりだいぶボロい)
人がいないと落ち葉やら枯れた池やら古い校舎やらがやたらと目に付く。
そのなかでコート付近に人影が、お?やっているかな?
確かに3人ほどテニスをやっていたが、その人達はコートの外で壁打ちしてただけだった。
やはりコートには鍵。日曜はだめなのか、と仕方なく外で壁打ちしてた。
すると30分後、あるおじさんに話しかけられた。「コート使いたいか?」
まじで!?もちろんです、とお願いをすると、すぐに鍵を開けてくれた。
1時間150ルーブル(約600円)と言うことだ。モスクワ大の学生かと聞かれても、
別に身分証明書は確認しなかったし、お金も使用後で良いという。
えらく気前のいい管理人だ。

途中20分くらい雨に濡れながら執念で久しぶりのテニスを楽しんだ。
これでもか。というくらいにサーブが打てなかった。
2ヶ月休んだだけでこれほどまでに落ちるものなのか?
自分の下手さにガックリ・・・orz(←まさにこんな感じ)
それでもテニスは楽しい。コートもとても良かったし、是非またやりたい。
これからどんどん寒くなり、雪が降れば最早無理となってしまうが。

帰ってコンサートまでの3時間、しばしお昼寝。

夜はコンセルバトーリヤ。これで3日連続だ。
今日の内容はチェロの夕べ。ドボルザークの「チェロ協奏曲」、サン・サーンスの「チェロ協奏曲」、チャイコフスキーのチェロ「ロココ風の主題による変奏曲」。
3人のソリストが一曲ずつ演奏。正直ドボルザークの協奏曲以外知らなくて、
当然ドボルザークが一番気に入った。良い演奏だった。
生で聴くのは音がいいだけでなく、どの楽器がいつ音を出しているかとか、
カデンツァはどんな風に弾いているのかなど、とても見ていて面白い。
「見るんじゃあなくて観ることだ・・・聞くんじゃあなくて聴くことだ・・・」by承太郎
サン・サーンスもかなり良かったです。この人はいままであんまり聴いたことなかったが、
かなり技巧を凝らした協奏曲で、イメージが変わりました。

満足して帰宅。余韻に浸る間もなく宿題に追われ今に至る。


本文とは関係ないが、今日の昼間初めてロシア人に電話した。一昨日書いたエレーナ。
明日の飲み会?の場所と落ち合う時間を聞くだけなんだけど、すげー緊張した。
電話かける前に、携帯画面に名前を表示してから10分悩んだよ。
まず自分の名前言って、それからお誘いのお礼を言って、時間と場所を聞く!
辞書や会話帳引っ張り出して間違いないか調べた。
途中電波が悪くてとっても焦ったけど。
明日は良い会だったと報告が出来るよう頑張ります。

螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス)

2005-10-22 23:51:31 | モスクワ留学記
土曜朝10時、外出。土曜にこんなに早く起きるのは、日本ではテニス以外ありえない。
昨夜、突然同じ寮のM嬢(←この呼び方やだな・・・)からお誘いがあり、
今日はイズマイロフスキー・パルクへ行くこととなった。
留学同期のS嬢(←この呼び方もやだな・・・)と3人でのお出かけ。
メトロに揺られること40分、着いたのはモスクワ東端、イズマイロフスキー・パルク。
日本人個人旅行者の多くが泊まる事になると思われるイズマイロヴォ・ホテルはこの目の前。
地球の歩き方でも、土産物ならここベルニサッシが一番!とお勧めの場所。
でも待て、土産を買うには早くないか?俺らはまだロシアに来たばっかだぞ。
違う、違うのだよ、ワトスン君。
ここには土産物市以上の大きさのルイノク(市場)があるのだ。
服・靴・下着・アクセサリーなど身につけるものなら何でも揃う。
大型スーパーで高いものを買う前に、まずこちらを見るのが賢い買い物の方法なのだよ。

実際その規模は半端ではなかった。大型ショッピングセンターよりも広い範囲に、
所狭しと並ぶ店!店!店!
しかもこれまで見たことも無い、ものすごい商売根性。
普段の生活では客を邪魔としか感じてないそぶりのあるロシア人も、
ここでは客引きやセールストークを駆使して少しでも多くの商品を売ろうと努力している。
女性の買い物に付きっ切りで付き合うのは色々大変なので(下着やとかネ)、
自分の買いたい服を見ようと近くをウロウロしてたら早速捕まった。
「何探してる!?上着か。暖かいのあるぞ。これどうだ。似合う、着てみろよ。いいじゃないか、どこから見てもロシア人だぜ。ところでどこから来た?ベトナムか?中国?何だ、日本か。ヨーシ、上下あわせて2000ルーブルだ」
おいおい。お前が勝手に着せたんじゃねえか。しかも高ぇよ。
「高いから結構です。」
「しょうがねえな、幾らなら買う?1000?ばかぁ言っちゃあいけねえ。よーし1800だ」
「結構です。今2000しか持ってないから」
「待て待て、分かった。1600だ。俺に2000くれればお前にお釣り400だ」(←当たり前だ)
「いや、1000でなければ結構です」(←この時点で完全買う気無し)
「分かった、1500だ。俺に2000くれればお前にお釣り500だ」以下省略。
同じやり取りをあと2回繰り返し、1300まで下がったところで向こうも諦めた。
さすがに最後は少し切れ気味に、わかったまた来いよ。と店から送り出してくれた。
いやいやこんなロシアを体験するとは。時の移り変わりはかくも早き哉。

その後下着の見終わった女性陣と合流して、そんな市場を2時間近く見て回った。
とても広く、えらい人が多かった。活気もすごい。道も迷いまくる。巨大迷路みたい。
とある店で長袖シャツとセーターを買った。あわせて900ルーブル。
満足して市場を後にし、土産物市ベルニサッシへ。

ベルニサッシは入場料に10ルーブル必要。しかしそれに見合う面白さはある。
とてもすごい数のマトリョーシカやグジェリやホフロマ塗りが売られていて、
何を買うか迷うこと確実。今日は買わないけど。
来年の帰国時期に備えて、今から土産物を物色しておこうか。
昼2時、さすがに腹が減ったのでベルニサッシ内のシャシリク屋へ。
1本がかなりの量で昼飯としては十分。付け合せにサラダも少し。
紅茶とあわせて210ルーブル。値段としてはまずまずか。
それに味はとても上手かった。ナイフを使わずフォークだけで切れる肉。柔らかい。
絶妙な塩加減、肉の味付けも完璧だ。パンもグルジア風の厚手のパン。美味。
これまで3回ほど食べたシャシリクは、どれも肉が固かったりボリュームがなかったり。
今までのシャシリクをはるかに越えた、味将軍もびっくりのシャシリクだった。


4時頃、イズマイロフスキー・パルクを後にし、モスクワ音楽院へ。
今日はチャイコフスキー・ナイト。
カンタータ「モスクワ」、「1812年」、交響曲第6番「悲愴」の3曲。
音楽的な才能は無しのつぶてなので偉そうな事言うのは気が引けるが、
一番期待の「悲愴」はもう1つ期待はずれだった。
いや、良かったことは良かったのだが期待がでかすぎたというべきか。
日本で聞いたときは(東京文化会館、オケは失念)弦楽隊の迫力がさっぱりだったが、
今日はさすがに迫力満点。第1楽章の後半も第2、第3楽章もとても音が厚かった。
でも、第3楽章の主題をフルート(かな?)がソロで吹くとき、いまひとつ奇麗ではなくて。
もっとクリアな音で聴かせてくれるという思い込みがあったので、少しガックリした。
ってか何より会場で数人、第1楽章と第3楽章の終わったところで拍手した人がいて、
それで少しガックリ来たからかも。
良かったのは「1812年」。さすがに大砲は無かったが、迫力満点。
ブラボーの数も最も多かった。
来月、フェドセーセフの振る「悲愴」があるので、それも聴きに行こうと思う。

明日は日中、晴れたら初テニスinロシア。夜は同じコンセルバトーリヤ。
宿題やる時間が・・・。

朝の夢、夜の歌

2005-10-21 23:04:06 | モスクワ留学記
金曜日、起きたら10時30分を回っていた。
本日の授業は午前。行ったら11時半。サボり決定・・・orz。
今まで寝坊はあっても全日サボりは無かったのだが、今日初めてやっちゃいました。
しかも授業は最も好きなエレーナ先生の会話の授業。これはショックが大きい。

ショックのあまり?昼まで二度寝。その後起きだしてパソコンをいじった後、4時頃外出。
前日書いた、コンセルバトーリヤの土日のチケットを買いに出た。
チケットは楽勝で手に入った。その際11月の公演予定を見たら、
上旬にヴェルディの「レクイエム」、中旬にモーツァルトの「レクイエム」、
さらに22日にはゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮のショスタコーヴィチ!
演目内容はまだ書いてなかったが、きっと交響曲に違いない。
この人のショスタコ交響曲全集を持っているので、このコンサートは必聴だ。
チケットは10日後くらいに売り出されるとな。

コンセルバトーリヤを後にして、タス通信者の前を通ってトヴェルスカヤ通りに。
うろうろしてたが結局何もめぼしいものはなく、そのまま帰ることにしました。
帰る途中に携帯にロシア語メールが。
「何だ何だ?送るんなら日本語ローマ字打ちで送れよ」と思いながら読んでみると、
差出人はロシア人の女の子!
先日日本語学校に訪問した際(細い一本の糸参照)の、番号交換したエレーナという子からでした。
見ると、来週月曜は学校の創立記念日で、クラブで飲みましょうという。
おいおい、直でお誘いかよ、参ったぜ。俺にほれると火傷を・・・
って友達も呼ぶんかーい!と誰も見てないところでノリツッコミ。
友達呼んで6人くらいで飲みましょうかと言う話だった。
世の中そうそう上手い話あるわけではない。
ということで今日はエレーナで始まりエレーナで終わった日でした。
お後がよろしいところでまた次回。

舞踏への招待

2005-10-21 07:40:01 | 音楽・コンサート・バレエ・オペラ
本日20日。ボリショイ・バレエを見に行く日。
旅行した時はモスクワ、ペテルブルクともにほぼ毎日劇場かコンサートに行っていただけに、
1ヵ月半経って初めて、というのはかなり遅いペース。
行きたかったんだが見たい!という演目が無かったり。
いつでも行けるという安心感もあったり。

演目はセルバンテスの物語をもとにミンスクが作曲したバレエ、『ドン・キホーテ』。
これを選んだ理由は2つ。
今までこの超絶技巧のオン・パレード作品を見たことが無かったことと、
主演のバジルをデニス・マトヴィエンコが踊るからだ!
あと、良いか悪いか会場はボリショイ劇場ではなく、クレムリン大会宮殿。
夜にクレムリンに入れる数少ないチャンス。
ちなみにボリショイは本館が08年までの改装中で、
それまで横に出来たノーヴァヤ・スツェーナ(新たな舞台)で上演しております。
これにはまだ入ったことが無い。

さて、注目の内容は
第1幕:さすがのマトヴィエンコ、登場の際に最も拍手が多かった。1幕ラストの大きなリフトの見せ場ですこしグラついたのは残念。
第2幕:第1場、居酒屋の場面では赤服のダンサーがとてもしなやかな体を披露してくれ、新体操を見ているような素晴らしさだった。まるでアリーナ・カバエバの様。バジルの自刃の演技も面白い。第2場の風車の場面はとても面白かった。まずジプシーの女の人の踊りがエキゾチックですごい。さらに風車に飛ばされるドン・キホーテの演出にはビックリだった。
第3幕:これを見るためにチケットを買ったようなもの。バジルとキトリのグラン・パ・ド・ドゥはやはり素晴らしかった。何と言ってもマトヴィエンコ。今日は少し跳躍の高さが控えめで残念だったが、その分華麗なスピンは思う存分堪能(スピンでなくピルエットだ!と怒られそうだが)。ア・ラ・スゴンドは今まで見た人の中で最も美しい。完全にキトリを喰ってましたな。

初めて見るのでどこがどうとかはあまり分からないが、ていうかそんな専門家ではないので詳しくもないが、300ルーブルでとても楽しめた。安い買い物だった。
今日で芸術熱に火がついてしまったので、土日もコンサートに行こうと思う。
ネットで調べたら、土曜日にチャイコフスキー「交響曲第6番“悲愴”」「1812年」他、
日曜にドヴォルザーク「チェロ協奏曲」他が予定されている!
場所は両方ともコンセルバトーリヤ!(モスクワ音楽院、4年に1回の音楽コンクールの場)
これは行くしかないね。
来年はショスタコーヴィチ生誕100周年でもあるし、楽しみが広がるぞな。

ひとつの旅の終わり

2005-10-19 22:43:31 | テニス
え~、更新サボってすみません。
さすがに日曜の後グッタリ来て、ちょっと休みました。
当然月曜から授業は始まるのだが、宿題に身が入らない。
まぁ、得意の「その場しのぎ」ってやつで、
さも予習はやってます、の勢いで乗り切りました。

ではクレムリンカップ最終日の続きを。

女子ダブルスFINAL レイモンド&ストーサーvsブラック&スタブス
Black(ZIM) & Stubbs (AUS) 2 4
Raymond(USA)&Stosur(AUS) 6 6

女子の40~50位以降のランキングの人達って、よほど注目集めた選手で無い限り
あまり知らないのですが、ダブルスとなるとほとんど見ないので余計分かりません。
でもレイモンド&ストーサーは個人では名前はそれなりに有名ですよね?
スタブスも。ブラックは初耳です。ジンバブエの選手とは。
この試合すごく気楽に見てたので、今となってはあまり内容は覚えてないのですが、
スタブスが少々イライラ(何に対してなのかは不明)してたのに比べて
レイモンド&ストーサー組はとても淡々と試合を進めてました。
2人とも黒のウェアで統一してとてもクール。
会場はお客さんが男子シングルスの後ドッと帰ってしまって、1/3~1/4位。
残ったのは、本当にテニスが好きなお客さんです!(by修造)
歓声も、どちらに偏るでもなくプレイそのものに対して沸いてました。
ある2人の女の子は、ポイントを失った組に交互に、手拍子に合わせた応援をしてました。
とても雰囲気良く終了。最後に大会パンフにサマンサ・ストーサーのサインが貰えました。

さて、クレムリンカップも残すところ僅か1試合です。
ラストを飾るのには、これ以上相応しい組み合わせは無い!
男子ダブルスFINAL、ミルニー&ユーズニーvsアンドレーエフ&ダビデンコ。
まさにロシアン・ファイナル!(ミルニーだけベラルーシですが。ついでに言うとダビデンコも生まれはウクライナのセベロドネツク。あとの2人はモスクワ生まれモスクワ育ちです)
帰ってしまったお客さんはこの顔ぶれ見逃すのもったいなくねぇ?
Andreev(RUS)&Davydenko(RUS) 1 1
Mirnyi (BLR) & Youzhny (RUS) 5 5

えー、試合はかなり一方的なスコアになりました。内容もだいぶ差がありました。
前日の準決勝では、むしろアンドレーエフがダビデンコを引っ張るという形で、
シングルスの勢いそのままに猪突猛進していった、という感じでしたが、
この日はさすがにフルセット戦った後(しかも2時間しか経ってないよ!)、
お疲れモードで強打がことごとくアウトになってた気がしました。
ダビデンコも、前日といいこの日といい、デビスカップSFのvsクロアチア、
シングルス第1試合アンチッチ戦で見せた素晴らしいリターンは見られなかった感じ。
逆にユーズニー組は上手くダブルスをしてました。
ミルニーはさすがダブルス巧者。シングルスの時は、キーファーのリターンやパスに、
ことごとくボレーをさせてもらえず完敗だったのですが、
ダブルスとなると活き活きしてましたね。
オーストラリアンフォーメーションも見せてくれたし、お互いたくさん声も出ていて、
かなり素晴らしいコンビネーションが見られました。
アンドレーエフは昨年のダビデンコの単複優勝の再現とはなりませんでしたが、
やはりここでも一番声援が大きく、今大会を最も沸かせた功労者に相応しかったです。
最後、優勝ペアのサインは貰えたのだが、最もお目当てのアンドレーエフはもらえず、
男子ダブルスFINALISTコンプリートとはいかず残念。
この日も終わりは遅く、10時半会場を後にして家路に着く。
→帰り、メトロでカメラを掏られる。舐めんな~!
これについてはまた後日。保険の関係も含めて書きます。


総括・計5日間、満足のいく観戦ができました。特にロシア選手が活躍してくれて会場は盛り上がったし、決勝戦までスコア的にも内容的にも盛り上がる試合が多かった。アンドレーエフはSF、Fともに1セットダウンからの逆転勝ちだし、サフィーナも2Rのストーサー戦、QFのシャラポワ戦ともに1セットダウン、しかも2ndセットも先にブレイクされてから追いついく展開。
 今回、ものすごくサフィーナのファンになった。あと、ロシア女子で最も好きなミスキナはイマイチ調子の波が大きい。負ける時はストレートセットですぐに土俵を割ってしまう。まぁ勝つときもストレートでサクッと、というのは無かったが。その辺がシャラポワとの違いか。
 男子は当然マラトという不動のエースがいるが、2番手にアンドレーエフが躍り出そうな勢い。ユーズニーも安定してるし、トゥルスノフも力強いサービスとマラト似のバックハンドを持っている。来年のデビスカップこそは期待して良いかな。
 ところで更新サボってた僅かの間に、マラトのサンクトペテルブルクOP欠場のお知らせが出た。非常に残念な思いと同時に、怪我が長引いていて心配になる。マスターズ・パリは勿論、上海の年度最終戦までに大丈夫になるのか?ここまでくると来年の全豪OPにさえ影響が出そうでそれが最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も恐ろしいぃぃぃー!
最後は恋人“ラバーズ”みたいになってしまったが(←ジョジョ第3部より)、とにかく心配だということです。
 これでクレムリンカップ観戦記は終了、またモスクワ生活記をしばらく続けます。といっても何か気になる話題があればすぐそっちに移るけど。今後とも当ブログをよろしくお願いします。

未来への助走

2005-10-17 11:26:18 | テニス
最終日。男女シングルス、男女ダブルス決勝が行われる。
1時半試合開始。2時15分会場着。
寝坊しました・・・orz
さすがに観戦疲れか?全く目覚ましに反応できなかった。

第1試合、女子シングルスFINAL。メアリー・ピアースvsフランチェスカ・スキアボーネ
 Pierce (FRA) 6 6
Schiavone(ITA) 4 3

会場に付いた時点で、5-2でピアースが1stセットに王手をかけていた。
スキアボーネここから一つ意地でBバックも反撃及ばず。
2stセットもピアースは攻めの手を緩めない。
スキアボーネには特に目立ったミスがあった訳ではないが、
フォースド・エラーが多かったように思えた。
ラリーで強打にじわじわ押され、ラケットが弾かれる場面は目立った気がする。
驚いたのは2ndセット4-2でピアースのサービスの場面、30-15からセンターへフラットサーブ。
スキアボーネはラケットに触れただけ。次の瞬間ラインズマンの「アウト!」の声。
詰め寄るピアース。主審も「入ってなかった」と言う感じで首を振る。
(遠くから見てるだけだから詳細は分かりません)
主審に食い下がってもどうにもならないと見るや、ピアースは次にスキアボーネに話しかけた。
試合中、ポイントの真っ只中に、対戦相手と話し始めるのはかなり珍しい。
別にけんか腰ではなく、いくつかジェスチャーを交えた後、
なんとスキアボーネが今のポイントを認めたのだ!
これで40-15。ブレイクのチャンスが限りなく遠のくというのに!
そのまま反対側のリターン位置についても、ポイント掲示板は訳が分からないらしく動かない。
次のポイントが終わった際の主審のコールで、やっと正常になった。
結局、スキアボーネにはその後チャンスらしいチャンスは無く、敗れ去った。
03年の全米OP、3日間に及んだ杉山戦では勝利への執念ばかりが印象に残っていたのだが、
こんなフェアプレーも見せてくれるとは、一気にお気に入りの選手の1人となった。
派手ではないが、モレスモー戦、デメンティエワ戦で見せてくれたしつこいラリーは忘れません。

第2戦は本日のメインイベント。男子シングルスFINAL。
イーゴリ・アンドレーエフvsニコラス・キーファー。
Andreev(RUS) 5 7(7) 6
Kiefer (GER) 7 6(3) 2

すごい試合だった。会場の雰囲気もすごかった。
まずはお互い順調な滑り出しの1stセット。
第5ゲームで最初にアンドレーエフがブレイクして3-2と1つリード。
そのままチェンジコートでゲームを続けようとしたが、キーファーがネットの向こうで席に着くのを見て、休憩があることに気づいたらしい。自分も席に戻った。ブレイクで勢いに乗ってたからか、若さゆえか。とても微笑ましかった。
第8ゲーム(10だったかな?)キーファーが返し、1ブレイクずつで6-5。
これでタイブレークを期待したが、第12ゲーム、アンドレーエフのサービスで、
キーファーがアタックをかける。リターンからそのままネットを取りボレー。
ラリーでもキーファーが制し、アンドレーエフはサービスゲームと同時にセットを落とす。
2ndセット、1stを取った勢いそのままに、キーファーが連続ブレイク。
ゲームカウント4-0となった。
最後のポイントではネットに出た際に逆を突かれて倒れこみ、足か何かをひねったのか、
次のゲームの1ポイント終了後にインジャリータイムを取りドクターを呼んだ。
このまま終わるのか。モスクワのファンは悲鳴に近い歓声を上げて地元の勇者を後押しする。
「イーガ!イーガ!イーガ!(イーゴリの愛称形です)」
再開。ここで開き直れたのか、これまで以上の強打を集めてラリー戦で主導権を握るイーガ。
ひとつ返して4-1。次のゲームで2ndセット初めてのキープをすると、
第7ゲームではキーファーのサービスをラブゲームでブレイク。
第8ゲームも危なげなくキープし追いついた。
この中の3もしくは4ポイント目に、ラリーでベースラインの際どいジャッジがあり、
キーファーが猛クレーム。覆らず(当然だが)かなり怒り心頭の様子。
お互いその後をキープしてタイブレークにもつれ込んだが、
アンドレーエフが早めにミニブレイクアップすると、
幾つかの不利なジャッジで不満の溜まる相手に付け込み一挙にセット奪取。
こうなると勢いの違いは明らか。会場のファンは怒号で後押し。
3rdセットも第2ゲームでキーファーからブレイクを奪い、3-0。勝利にグッと近づく。
キーファーはサービスゲームではサーブ&ボレーを駆使、
ラリー戦でも時折ネットを伺うが、波に乗るアンドレーエフの鋭いパスが決まりだした。
4-2のアンドレーエフのサービスゲーム、30-30の場面が最後のチャンスだったが、
際どいジャッジがここでもあり、アンドレーエフのキープ。
最後は第8ゲーム、アンドレーエフがリターンエースとダウンザラインのパッシングウィナーなどで40-15とし、チャンピオンシップポイント2つ。
キーファーはサービスウィナーで1つ返すが、2つ目、センターに足を止めてのストレートのラリー戦で、キーファーのバックハンドが僅かにアウト。
歓喜のアンドレーエフは、そのままラケットを放り、うつ伏せにコートに横たわった。
観客の「イーガ!マラジェッツ!」の大合唱の中、ベンチに戻ってラケットを叩きつけるキーファーは少し後味が悪いものが残って残念だった。
内容的には、全体的にキーファーのが主導権を握っていたように思えた。
ただSFと同様、第3セットの重要な場面でアンドレーエフに、炎のようなフォアの逆クロスが幾つか見られ、ストロークの主導権をキーファーから奪い返した。
アンドレーエフは、ロングラリーはほとんど自らのミスでポイントを失っていたため、そこさえ我慢できるようになれば、と思う。トップ30、いやトップ20は近い。
表彰式でも、ロシア語でファンに挨拶をしとてもうれしそうなアンドレーエフ。
今日の逆転劇は本当にすごかった。
地元の利があるとはいえこれ程大きな大会で勝つことができ、自信も一層高まるだろう。
4月にバレンシア(クレー)で初タイトル、9月末にイタリア・パレルモ(クレー)で2個目。
そして続けてクレムリンカップで3個目、自身最も大きな栄冠を手に入れた。
現在22歳。今伸び盛りの選手だろう。ルックスもいいので、ロシアの2番手として期待します。


※ダブルスの2試合は後日に。観戦後記とまとめて書こうと思います。

矜持にかけて

2005-10-16 10:41:59 | テニス
観戦4日目(連続3日目)。開始1時丁度に会場着。
さすがに人手はかなり多い。
言い忘れていたが会場入りの前に荷物検査が3回もあり、
チケットをもぎる2番目の検査場では長蛇の列が出来ていた。

少し遅れて1ゲーム目を見逃した、不覚。
本日第1試合は会場の期待を一身に背負うデメンティエワvs
モレスモー、クズネツォーワと大物食いを演じてきたスキアボーネ。
Dementieva(RUS) 3 1
Schiavone (ITA) 6 6

はっきり言って一方的だった。昨日のvsミスキナ戦でデメンティエワがやったことを、
攻守変えてやり返された(相手は違うが)、そんな感じのゲーム内容。
ストロークで優位に立てない、サーブで主導権奪えない。
会場の9割5部、あるいは9割9部9厘はいるデメンティエワへの応援の声は届かなかった。
大体サービスゲーム8回の内、Wフォルト8回は多すぎる。エースは0。
01年、昨年と準優勝で終わった地元大会で、またしても優勝の夢はお預けに。

第2試合、サフィーナvsピアースの強打者対決。
Safina(RUS) 6(2) 3
Pierce(FRA) 7(7) 6

結果から言えば、とても惜しかった試合。どちらに流れが向いてもおかしくなかった。
強いて言えば、兄が来てなかったことが敗因だ(きっと)。
1stセット立ち上がり、サフィーナの豪打爆発。
ネットに出るピアースのサイドに素晴らしいパッシング。
ピアースはネットアプローチ、スライス、ドロップショットなど織り交ぜるが、
悉くミスか相手の強打の餌食に。
だが、サフィーナが先にブレイクし4-1とした所で、ピアースが小細工を止めた。
ベースラインに留まり相手の強打に強打で真っ向勝負。
さしものサフィーナも押される場面が目立ち、主導権争いで流れは一進一退。
結局両者1ブレイクのままタイブレークへ突入。
ストローク戦でどうしてもペースを握れ切れないサフィーナにいくつかミスが重なり、
逆転で1stセットはピアースが取った。
さらに続く2ndセット、サフィーナは第2ゲームでブレイクを緩し厳しい展開。
このあたりピアースのフォアハンドが面白いように決まる。
2ndセットのハイライトは第6~8ゲームだった。3ゲーム全てデュースにもつれ込む。
サフィーナはもう一つも落とせない状況で、厳しいサービスをセンターに放ち
サービスポイントでピンチを逃れていく。
ピアースのサービスの第7ゲームは、この試合で最も盛り上がった場面。
2ndセット、これまで押されてきたストローク戦で初めて優位に立ち30-40、このセット初のBポイントを手にする。
だが今日のピアースはサーブも良い。
ここもサービスの力でピンチを免れ、チャンスを2度と与えなかった。
今日のピアースはアドコートではワイドに切れるサービスで相手をコート外に追い出し、
返ってきたリターンをダウンザラインへウィナー。
デュースコートではセンターの速いサーブで浮いたリターンを、左右へ力強くフォアのエース。
セット全体を通して、3球で決まるのが目立った。
5-3の第9ゲームにサフィーナは最後の望みを託すも、
ラスト、ピアースのフォアハンドにラケットが弾かれてアウト。
夢の決勝進出はならなかった。
ロシアのファンには、痛いロシア人のいない女子FINAL。明日はせめて競った良い試合を。

第3試合、男子はこれまたロシア対決。アンドレーエフvsトゥルスノフ。
Andreev (RUS) 5 7 6
Tursunov(RUS) 7 5 2

今日も会場にはトゥルスノフの声援は少なく、ほとんどがアンドレーエフ寄り。
昨日のユーズニーといい、トゥルスノフよりランクが上でメジャーなのは分かるけど、
ここまで差が出るのはちょっと良く分からない。何故?アメリカ在住だから?
試合はサービスキープが続き、1ブレイクを争う緊迫の展開。
1stセットはどちらが有利ともいえない互角の展開。
第12ゲームでほんの僅か、チャンスを生かせたトゥルスノフに軍配が上がった。
2ndセットに入っても展開は変わらない。
先にアンドレーエフがブレイクしたが、数ゲーム後にトゥルスノフがBバック。
第1セットと同じくロングセットに。
ただ、セットの後半で、これまでミスの多かったアンドレーエフにフォアの素晴らしい逆クロスが見られるようになった。
ヒューイット大好きな俺にとっては、あの回り込んでの鋭角の逆クロスにとても憧れるのです。
一度やりすぎてカウンターのダウンザライン喰らってたけど。
そのままあくまでフォア!という感じで攻撃的にストロークを展開したアンドレーエフが、
第3セットも押し切り決勝進出。自信3つ目のタイトルに向け大きく一歩前進した。

第4ゲーム。キーファー対クニーツィン(←未だに誰か分からない・・・orz)
Kiefer (GER) 6 6
Kunitsyn(RUS) 2 4

第3試合後、一気に観客席が隙き、かなり近くで見ることが出来た。
この試合はキーファーの素晴らしさに尽きる。
ネットへ頻繁に出ては恐ろしいまでのタッチでボレーを相手コートに突き刺す。
プレーにサーブ&ボレーを取り入れている選手は見ていて飽きない。
コート斜め後ろ、無茶苦茶近い位置での観戦で、プロのタッチのすごさが嫌というほど分かった。
クニーツィンも時折良いクロスのパスなど出ていたが、如何せん格が違ったか。
キーファーの圧勝だった。
近い位置の観戦で面白いことも知った。
キーファーはポイントに入る前、かなりの頻度でラインの角(ダブルスコートの方)を右足又はラケットの先で触れる。
毎回やっているのかと思いきやそうでもなく、足とラケットの法則も無いようだったが、
ポイント前8割くらいの頻度でやっていたのでなにかのゲン担ぎだとは思う。
今まで全く知らなかった。面白い発見だった。
そして、会場中がロシアファンの中、1人外国人が敵を応援する大変さもしみじみ分かった。
「カモン!ニコラス」もちろん何度か叫んだが、その度に視線が痛いことも発見だった。

最後に、男子ダブルスSFがセンターコートで開催。
昨日書いたとおりアンドレーエフのスケジュール的に1番コート開催は無理。
もう一組のSFは棄権で試合が流れたため、センターの最終に持ってきたようだ。
Andreev(RUS)/Davydenko(RUS) 4(2) 5(8) 5(7)
 Hrbaty(SVK)/Levinsky (CZE)  5(7) 4(6) 4(4)

何がすごいって、スコア!全てタイブレーク(新ルールで分かりにくいが)。
しかもデュースが無いので(タイブレークにも無い!今日初めて知りました)
1ポイントにプレッシャーかかり過ぎ!
ロシアペアは良く踏ん張ったと思う。
あと、女子ダブルスは新ルール関係ないんですな。それも今日初めて知った。

ちなみに今日の収穫は、マラトポスターとデビス杯02年優勝ハイライトビデオ(80+200=計280ルーブル=約1,000円)と、大会パンフにしてもらったダビデンコのサインでした。

双璧相撃つ

2005-10-15 08:51:24 | テニス
本日金曜日は男女共にベスト8の決戦。
クレムリンカップも大詰めを迎えております。
会場に着いたのは昨日と同じ1時頃。
心なしか、昨日より人手が多い気が。
週末だし、何と言ってもシャラポワが登場するからね。
(水曜日も出てましたが・・・)

会場に入ると、まだ第1試合をやっていた。
ロシアのベテラン、リホベツェワvsメアリー・ピアース
 Pierce  (FRA) 7 4 7(8)
Likhovtseva(RUS) 5 6 6(6)

見始めたのは3rdセットに入ったところ。すごく競っている。
ブレイクは1つずつ、内容的にも互角のままFINALセットはタイブレークへ。
このタイブレークがすごかった。
会場の雰囲気は当然ながら9割以上がリホベツェワ寄り。
プレッシャーからなのかピアースにミスが多く出て、6-0。
リホベツェワに6つまとめてマッチポイントが来た。
こうなったら当然リホベツェワの勝利は動かないと思うだろ?
誰だってそう思う、俺だってそう思う。
しかしここから信じられないことが起きた。
6つのマッチポイント全て、ピアースは凌いだのだ!
6-3~6-4辺りの時点で会場のロシアファンは異変に気づいたらしく、声援に一段と必死さが加わる。
そして11ポイント目、リホベツェワがサービスの際、
トスの体制をはずしてボールを地面に思い切り叩き付けた。
ボールは観客席へ。ごめん、と手を上げるリホベツェワ。
声援が止まないことが気に入らなかったのか、最後の1ポイントが取れない自分への苛立ちか。
しかしこのポイントは動揺治まらずそのままWフォルト。
一気に逆流した流れを、ピアースは見逃さなかった。タイブレーク8-6。
稀に見る大逆転劇でピアースが地元ファンの希望を跳ね除け、ベスト4進出を飾った。

続く第2試合、男子QF、キーファー対ミルニー
Kiefer(GER) 6 6
Mirnyi(BLR) 3 4

いきなり相手のサービスをブレイクして好調な立ち上がりのキーファー。
ミルニーは果敢にネットへ出るが、キーファーのリターンは際どくコースを狙ってくるので、
1stボレーで有利な体制を築けていない。
ブレイクこそセット毎に1ゲームずつだったが、それ以上にキーファーが押してた様に見えた。
キーファーは170kmのエースから200kmオーバーまで幅広くサービスを駆使し、
ほとんどピンチらしいピンチも無く快勝。今年の好調を持続させてくれていた。
実は2年前のAIGオープンで見たときからちょっとファン(サインしてくれたし)。
特別派手ではなく、グロージャンのような変幻自在というわけでもないが、
オールラウンドに上手いので、見ていて全く飽きません。

第3試合、本日のメインイベント。シャラポワvsサフィーナ。
Sharapova(RUS) 6 4 5
 Safina (RUS) 1 6 7

この試合の直前から、観客がどっと増えた。
座席のエリア分けされている場所に係員まで立つので移動できなくなった。チッ。
試合は序盤、シャラポワが圧倒的なストローク力でサフィーナを翻弄。
サフィーナは相変わらず強打に強打で対抗し、球の威力で押される場面が目立った。
会場の雰囲気はどちらの応援も半々くらい。
シャラポワはどれくらいロシアで受けてるのかと思ったが、やはり人気者でした。
そういえばシャラポワはロシア国民の前に初見参なんだよね。
それ以上にサフィーナの人気には驚いた。フェド杯の英雄だからかな。それとも兄の影響?
声を出している人達でしか判断できないが、シャラポワ派は子供と男性(30~40以上)、
若い男(15~30歳位)はディナラ派が多かったような気がした。
2ndセット、そのままの構図は変わらず先にシャラポワがブレイク。
ただしポイントが1stセットとはうって変わって長くなる。
3-4の第8ゲームでBバックに成功すると、一方的に見えたストロークは徐々にサフィーナ有利に。
2ndセット奪取後も勢いは衰えず、3rdセットも5-1として王手をかける。
だがこのまま終わるかに見えた試合は、シャラポワの驚異的な粘りによってこの後40分近く続く。
ガットを見つめ静かに集中し、淡々とラリーに入り込んでいく。
この辺り、感情を燃え上がらせて球を打ち込んでいくサフィーナとは対照的。
いつの間にか5-5、追いついてしまっていた。(いや、ちゃんと見てましたが)
第8ゲーム辺りまで、ほとんどのゲームがデュースまでもつれる波乱の3rdセット。
第10ゲームでは微妙な判定でサフィーナのマッチポイントもあった。
それを跳ね除け、シャラポワが追いついた時点でタイブレークを期待したが、
サフィーナは追いつかれても最後まで強打を捨てなかった。
シャラポワの最後のサービスゲームを破りベスト4進出。その瞬間大声で雄たけびを上げた。
兄のマラトは嬉しそうだった。コートサイドで拍手を送り、満足そうに帰っていった。
試合前、コートサイドに出てきた瞬間、会場中の視線がシャラポワもそっちのけでマラトに向かったのはさすがだった。
初めて生で見たマラトはやっぱりオーラがあった。サイン欲しかったなぁ。

続く第4試合。本日のメインイベント。(ダブルメインってやつです)
昨年の決勝と同じカード。真のロシアを代表する2人の対決。人気も2分。
 Myskina (RUS) 2 3
Dementieva(RUS) 6 6

残念ながら期待した内容には遠かった。ミスキナの調子がとても宜しくなく、
デメンティエワにいいようにやられてしまった。
サービスも入りがとても悪かったし、何より生命線のベースラインでの打ち合いで、
完全にデメンティエワに主導権を握られっぱなし。
ネットに出てもミスがよく在り、決めに行ったボールも僅かにアウト、というのが多かった。
デメンティエワ、明日のSFの対戦相手はスキアボーネ。
昨日のモレスモーに続き、今日はクズネツォーワを6-3、6-1のストレートで降している。
壮絶な打ち合いに期待。

本日のロシア対決、最後を飾るのは男子QF、ユーズニーvsトゥルスノフ。
(この時点で時間が掛かり過ぎていたため、アンドレーエフの試合は1番コートへorz)
Youzhny (RUS) 2 6 2
Tursunov(RUS) 6 4 6

序盤、トゥルスノフのストロークが良く決まる。
フォアもバックもスライスも、トゥルスノフのが優位に感じられた。
2ndセットに入ってユーズニーがそれまで対応できていなかった相手のサーブを返し始める。
早い段階でブレイクを奪うと、会場の声援を味方につけてセットオールに持ち込む。
※会場はほとんどがユーズニーファンで、トゥルスノフの声援は少なめ。
ちょっと可愛そうでした。
しかし3rdセット、第4ゲームでブレイクを喫すると、次のチェンジコートの際にドクターが。
首から背中にかけてを痛めた(痛めていた?)様で、マッサージ。
残念ながら完調は無理だったのか、反撃ままならず。
トゥルスノフは尻上がりにサービスの速度を上げていき、
3rdセットでは半分近くが200kmオーバーだった。
そして余談だがsono_elefantinoさんの仰る通り、バックハンドはマラトに似てた。
特に高い打点で構えたときの、腕とラケットの角度と来たら!
体型もなんとなく似てるし。さすがの眼力御見逸れしました。

明日はSF、男女全4試合。男子はロシア勢が3人(クニーツィンって誰?)。
女子は2人。サフィーナに期待。
関係ないが、センターコート第3試合に組まれているアンドレーエフが、
1番コート第3試合に組まれているダブルスに出ることが出来るのか?
余計なお世話かもしれないが、気になる。

黄金の翼

2005-10-14 08:26:42 | テニス
本日13日(木)午後1時、オリンピックスタジアム到着。
今日から最終日まで4日連続の観戦予定。
テニスバカ冥利に尽きる。

それにしても今日は素晴らしい試合が多かった。
会場はとても熱かった。(暑かったのではなく)
とりあえず感想を簡単に。

入るとセンターコート第1試合、女子2回戦がまだやっていた。
1セットオールでFINALセットに入ったところだった。
Kuznetsova(RUS)3 7 6
Zvonareva (RUS)6 5 2

クズネツォーワの強打が決まり始めると、さしものベラも差し込まれるのが目立った。
ストロークの展開ではベラに有利があると思ったが、少しでも甘く入ると叩かれてペースを持っていかれる。
会場内は同国対決で複雑な様子だが、多少ベラよりの声援が多かった気がした。

次は男子2回戦、ユーズニーvsゴールドステイン(←初めて見ます)
Youzhny (RUS)7 4 6
Goldstein(USA)5 6 3

1stセット、ユーズニーは先にWBダウンの苦しい立ち上がり。1stが50%切ってたのでは?
一つ追いつき4-5の第10ゲーム。
相手のサービスの30-15で1stサーブが外側ラインを捕らえる際どいジャッジ。
これに不満を爆発させるも聞き入れられるはずも無い。が、そこから4ポイント連取で土壇場のブレイクバック。
ラストポイントはフォアの強打がコードに2度当たってイン。
ユーズニーは大きく天を仰いだ後ラケットで「ゴメン」
2ndセット、快調な滑り出しも第6ゲームでまたもや先にBダウン。
直後Bバック、第9でまたBダウン。このあたりネット多し。
相手サービスの5-4、第10ゲームでは2つのBポイントを生かせずセットオールに。
3rdセット、互いにサービスキープが続いた第8ゲーム(ゴールドステインのサーブ)。
15-40からバックのダウンザラインを決め、大きく「カモーン!」
会場のロシアファンも大合唱。そのままの勢いでユーズニーが勝ちました。
よほど会場の声援が嬉しかったのか、次のモレスモー・スキアボーネが練習を始めても、
まだ通路に残ってサインをしてた。すごく嬉しそうで、いやいや勝ってよかった。

センターコート第3試合。女子2回戦。
Schiavone(ITA)6 6
Mauresmo(FRA)1 1
昨日のシャラポワといい、第1、2シードがこれでは面目が・・・
ていうかスキアボーネ凄すぎた。次のクズネツォーワとの試合は接戦の期待大です。

センターコート第4試合。同じく女子2回戦。本日最大のお目当ての登場。ミスキナ姫です。
Myskina(RUS)6 4 6
Peschke(CZE)0 6 3

またもや相手の選手知りません。無知ですまぬ・・・
とりあえず1stは相手が緊張か、会場の大応援団に呑まれたのか、全く力が出せず。
このままダブルベーグルかと思われた。
しかし2ndセット、ペシュケ(と読むのかな?)が立て続けに3ゲーム連取。
ナースチャも第4ゲームに1つBバックして、4-5の第10ゲーム。
ペシュケのサービスで3回のデュースを経て、遂にナースチャが
5ゲームスオールに追いつくBポイントをい手に入れた。
素晴らしいダウンザラインから相手のロブをグランドスマッシュ!
「アウト!」げ。サイドラインを僅かに割ってしまった。
自分への怒りを大声で表すナースチャ。結局セットを失いFINALセットへ。
2ndセットはサーブの入りが悪く、ラリーも相手に押される場面が目立ちました。
決めるショットがことごとくサイドにアウトしてたし。
これはやばい展開かな、と思われたが、さすがはグランドスラム保持者。
3rdセットでは見事に立ち直りましたな。第2ゲームでブレイクすると、
そのリードを守りきり見事2回戦突破。
さすがにミスキナはファンが多く、会場はロシア応援一色でした。
ピンチのときは怒号が響いてたよ・・・

そしてそして、最高に嬉しい出来事。
なんとナースチャのサインがもらえたのです!ディ・モールト嬉しい!
会場の最前列(通路を挟んでVIP席のすぐ後ろ)は観客が居ないようで、
チケットチェックも無いのでそこまで乗り出していけるのです。
なんて素晴らしい造りなんだクレムリンカップ!
結局このあとデメンティエワとカラタンチェワのサインも貰えました。
(写真左=来会プログラムにナースチャとカラタンチェワ、中=ナースチャ、右=エレーナ)
あとはシャラポワと、サフィーナと、ユーズニーと、でも何よりもマラト兄のが欲しいなぁ(←贅沢)

ナースチャの試合の途中、隣1番コートでやってたサフィーナの試合も大白熱。
Safina(RUS)4 7(7) 6
Stosur(AUS)6 6(5) 4

1st、2ndセットとも先にブレイクされる厳しい展開。
それでも1stは途中追いつくかという追撃を見せ、2ndはしっかり追いついてタイブレイクを取る。
3rdセットもサービスゲームがすんなりいかず、ストーサーの左右の揺さぶりに苦しめられた。
不利なときに強打ばかりに頼ってコースが甘くなるのは兄譲りか。
しかしそのスタイルのまま相手を押し切って雄たけびを上げるのもまた兄譲りでしょう。
本当にマラッツィ(たいした奴)な兄妹だ。
※気の抜けたショットをした後「#&!?@%$ヨー」(最後のヨー以外聞き取り不能)と叫ぶのも、全く兄にそっくりで面白かった。
今日はその兄が来てたのかどうなのか。気になるところだ。

センターコート第5試合は注目の顔合わせだったが
Karatancheva(BUL)0 1
Dementieva (RUS)6 6

ウィンブルドンのシャラポワvsカラタンチェワ戦みたいなスコアになった。
デメンティエワは1stサービスが多少は改良されてるんでは?
入りは悪かったがスピードは出ているように思えた。
クライチェクの教えが活きていえるのだろうか。でもWフォルトが少々多かった。
それ以上に多かったのがカラタンチェワ。
1stが入らず2ndも攻めればフォルト、置きに行けばデメンティエワの思う壺で叩かれる。
悪循環で試合の組み立てどころじゃなかった。
ラリーでは相変わらずデメンティエワのストロークは鋭く、
ネットの少し上をこれでもかというスピードで越え、鋭角にコートに突き刺す。
これは明日のミスキナ戦、デメンティエワのが有利かなぁ?
会場ではさすが今年のフェド杯優勝の立役者。ナースチャと同じくすごい声援でした。

明日はシャラポワvsサフィーナ戦、ミスキナvsデメンティエワ戦、ユーズニーvsトゥルスノフ戦。
もったいない、何でQFで当たるかなぁ? まさにロシア祭りです。では。