最初は三階建ての普通のマンションだった。
野暮用があったので、一月後に同じ道路を通ったら、四階になっていた。
こういう時に私は、「ボケたな」と思うことにしている。
ただ、その時は助手席に娘が乗っていた。
二か月後に同じ道路を通ったら、六階建てになっていた。
「お父さん、六階建てになってるわ」と娘が言った。
「えっ、そうか」と私が返すと、娘は、「絶対おかしいわ」と言った。
その方向にはほとんど行くことがないので、次に行ったときは、年が変わっていた。
十階建てになっていた。
なんぼなんでも私も気がついた。
「最初、三階建てやったんや」と言った。
「こら、調べてこまさなあかん」と関西弁で思考し、そのマンションの前に駐車した。
植木を切りそろえる仕事をしていた管理人さんがいたので、訊ねてみた。
地下で工事をして、新しい階を作ると、ジャッキアップしていくんだそうだ。
「ま、『成長するマンション』ってやつですね」と彼は言った。
「最終的にどこまで行くんですか?」訊ねたら、管理人さんも知らないそうだ。
数年経ってから行ってみたら、四十階になっていた。
野暮用があったので、一月後に同じ道路を通ったら、四階になっていた。
こういう時に私は、「ボケたな」と思うことにしている。
ただ、その時は助手席に娘が乗っていた。
二か月後に同じ道路を通ったら、六階建てになっていた。
「お父さん、六階建てになってるわ」と娘が言った。
「えっ、そうか」と私が返すと、娘は、「絶対おかしいわ」と言った。
その方向にはほとんど行くことがないので、次に行ったときは、年が変わっていた。
十階建てになっていた。
なんぼなんでも私も気がついた。
「最初、三階建てやったんや」と言った。
「こら、調べてこまさなあかん」と関西弁で思考し、そのマンションの前に駐車した。
植木を切りそろえる仕事をしていた管理人さんがいたので、訊ねてみた。
地下で工事をして、新しい階を作ると、ジャッキアップしていくんだそうだ。
「ま、『成長するマンション』ってやつですね」と彼は言った。
「最終的にどこまで行くんですか?」訊ねたら、管理人さんも知らないそうだ。
数年経ってから行ってみたら、四十階になっていた。
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