ジョグジャカルタから車で1時間ぐらい、海に近いところに、緑におおわれた美しい村があった。
空に向かってぐんと伸びるヤシの木。その下に果樹や有用樹、下草などが茂る。家々は適度な間隔をもってこじんまりと建ち、小さな庭はよく手入れされている。軒先には決まって3つ、4つの鳥籠があって、時折思い出したようにグルグルグル、ピピピピピと、鳩やらもっと小さな小鳥やらがさえずる。
この美しい村が、ヤシ砂糖づくりの村だった。
男たちは家々のあいまにあるヤシの木にあっというまに素足でよじ登り、てっぺんにあるバケツを取って下りてくるのだった。
写真/ジャワ島中ジャワ州(2008年)
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