島のまにまに~インドネシアの小径~

海洋国インドネシアのあちこちでで出会う、美しい村、美しいもの。自然とつながる暮らし。

椰子の道のペニョール

2015-02-02 | 美しいもの

ペニョールが立ててある道の光景がすばらしくて、その写真ばかり撮っていた。
正しくはペンジョール。

これが都会のビルの間に飾ってあったら、そんなにきれいに見えないだろう。
緑濃い道にあるからきれいなのだ。

バリの田舎の町(村?)の道って、どうしてこんなに緑がきれいなんだろう。
日本の街路樹とは違った趣で、樹々に奥行きを感じる。
正しくは街路樹ではなくて、両側の家の人が植えている木なんだろう。少なくともこの写真では。
道幅と樹高や枝張りのバランスがいいのかもしれない。

どの道もすばらしかったけれど、この道では特に、ほかとは違ったきれいさを感じた。
どうしてなんだろう……と考えてみると、ヤシの葉でできたペニョールと、生きているヤシの木の葉が、きっと絶妙に調和しているせいだろうと思う。
早朝の光が射しかかると、ますますきれいだ。
この道路が土の道だったときには、もっときれいだったかもしれない。


やがて学校や勤め先に向かうバイクや車が、次々に通り始める。あと数年すれば、道の真ん中でこんな写真を撮っていられなくなるぐらい、ひっきりなしに車の通るようになるかもしれない。実際、道の両側に車を駐車しているところも多くあった。

3年ぶりぐらいでバリに来て驚いたのは、走っている車がみんな新しいことだった。新しいとはいっても、数カ月前に買った新車ってわけではない。
でもかつては、あちこちへこんでさびついた、いかにもポンコツ車って感じの、今の日本では見ることのないような車ばかりだったのだもの。
それが日本と変わらないような道路の景色になった。世の中はどんどん変わっているなと感じたのだ。

こういうペニョールの道もやがて様変わりしていくのだろう。寂しいけれど、どうすることもできないし、旅人には何も言う権利はない。

Photo/Pejeng, Bali, Indonesia(2014年)

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