兵庫県川西市は26日、死亡した男性の生活保護費廃止手続きを適切に行わず約58万円をだまし取ったとして、生活支援課の中井博主任(56)を懲戒免職処分とした。市は兵庫県警川西署に刑事告訴する。
市によると、中井主任はケースワーカーとして担当していた50代の男性が平成23年11月に死亡したにもかかわらず、購入した印鑑を使い、男性の24年1~5月分の生活保護費約58万円を詐取していたという。
男性の生活保護費は銀行振り込みされていたが、死亡時に葬祭扶助費を支払うために現金支給に切り替えられた。保護費についてはいったんパソコンで廃止手続きがされたが、再び現金支給の操作が行われていた。
中井主任は「遊興費などに使った」と認めているが、現金支給再開の操作については「分からない」としている。
昨年5月、同課の職員が現金支給用の封筒を準備していた際、死亡男性の氏名を見つけ、市が調査。今年2月に中井主任が不正を認め、全額弁済した。