2016.9.24 受ける
昔、ある神様達の居られる所に、壱枚の大きな大岩がありました。
神様達は、その大岩を何とかして退けようとしましたが、どうしても退かせられませんでした。
ある時、そこを二人連れの神様が通りかかりました。
見ると、大勢の神様達が、何やら頭を抱えながら話しています。
二人の神様は近づいていき、一人の神様が「どうしたのか?」と尋ねました。
神様達は、その神様に「こうこう、こういう訳で困っている。」と答えました。
すると、話を聴いていた神様は、「それなら、こうすればいい。」と神様達に言い、連れの神様に何やら言いました。
連れの神様は「わかった」というように頷き、肌があらわに見えるような透き通った衣に着替え、手首・足首に鈴を付け、手足を打ち鳴らし
て踊り始めました。
そう、踊り始めた神様は、実は女神様だったのです。
周りでその様子を見ていた神様達は、「何が始まったんだ。」というような驚いた顔で、女神の踊りをみつめていました。
踊りが始まってどのくらいの時が経ったか、退けるために動かそうとしてもビクとも動かなかった大岩が、少しずつ動き出しました。
『天の岩戸』の基(もと)になったお話でございます。
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