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存在を存在たらしめる

2006年02月06日 | BLOG絵画教室
写真:エルミタージュにて撮影

BLOG絵画教室 2

昨日は哲学と対等と述べましたが、これは、絵画も哲学も存在についての学問だからです。

絵画の場合、二次元のキャンバスに三次元を描くため、そこに書き手の存在に対するとらえ方、技術が表れます。

これは、デッサン力ということです。

デッサンは、ある程度修行すれば、技術は身につきます。
あせらず、技術にはしらず、同時に感性も磨いてゆきたいものです。

古代の絵画のように、単純な素朴な線で描かれたもの  それらの絵画から、当時の様子が、ダイレクトに伝わって来ます。余計なものがないですね。

 さてデッサンですが、クラシックな絵画をご覧になれば、その技術の素晴らしさにおどろかされることと思います。デッサンは、陰影にとらわれることなく、表面密度を通じて描けるようにならなければなりません。
 絵画箱の概念も必要です。例えば、劇場の舞台 このステージに、モチーフを構成し、照明を効果良く照らすのです。 現実の光や、バックの奥行きにこだわらず、それらも構成してゆく、作り上げて行くことが大切です。 どのように構成し光をどのように照らすか?
 それは、あなたの感性にしたがうものです。密度で追うデッサンは、地球儀に描かれた経度と緯度と同様です。経度と緯度の線を細かくしてゆけばゆくほど地球が球体であることが明確になってきます。この線を描く時感じた事を、その線にこめるのです。感受性が豊かな方ほど、線は生きたものになるはずです。しかし、感情に圧されては、存在感もうすれます。感情と技術を融合させることが大切です。最近は、技術力の高い方が多くなりましたが、それに調和する感性がないとつまらないものになってしまいます。光は、あとから入れることもできます。

 とにかく、デッサンは基本ですし、存在そして自己存在をたらしめるものです。
けっして、アカデミックに語るわけではありません。

西洋美術の歴史を見ると面白いのですが、クラシックからモダンに移行してゆく様子は、物理学の歴史にも似ています。例えば、クラシックの絵画では、盆栽と同じくニュートン力学的な、下に安定性を求めています。キュビスムやセザンヌの絵では、もっと広範囲な宇宙、相対性理論、  心理的な宇宙、、、、といった具合です。宇宙は神が創ったものならば、絵画というキャンバスの中の宇宙 それはあなたが創る宇宙なのです。
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