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ヘレスとお茶 Jerez and Tea

停まらず走り続けよう~
Thru drinking teas & practicing flamenco

アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン I COME WITH THE RAIN

2009-06-09 01:02:48 | 映画
日本と韓国とおそらくフランスに売れると思えば
こういう映画制作にお金が出るんですね

ユン監督としてはかなりチャレンジな
シナリオと内容だったのではないでしょうか

しかし、男たちそれぞれの話が錯綜し
かなり省略もありましたので
難解になっていると思いました

一番わからなかったのは、主人公の元警官探偵の
死体への偏愛と、キリストがどう関係するのかです
死体への偏愛という要素はどっから降って沸いたのかなぁ・・・

ときめきに死すという映画がありましたが、
そのラストが延々続くような

でも、前田米造さんの映像のほうが、はるかに
美しかったです

森田芳光監督だとこのシナリオをどう撮ったのだろう

重力ピエロ 森淳一

2009-05-23 23:11:06 | 映画

ややエンタテーメント性の強い原作ではありますが
とてもよい日本映画だったと思います

力が抜けて、強くて明るくて、そして深い小日向さん全開の劇になっていました

人間の育ち・生まれに関しての掘り下げがされるなかで
小日向さんの存在が映画全体の信念のようなものを支えていたと思います
それが見る者のこころにいつまでも残ります

森監督の今後にとても期待します



鈍獣 シネクイント 真木よう子

2009-05-20 23:57:06 | 映画

こんだけ俳優ががんばって芝居してるのだから

もうすこし、考えて、テンポに乗るカット割りが欲しかった「鈍獣」でした

細野監督ってふ人は、長尺はまだ苦手なんだろうと思いました
ご本人には自覚ないかもしれませんが

それと小道具がいまいちだったかなぁやりすぎというか

真木よう子は、好きです、
でもカット割やアングルが、悲しかったです

ユースケは初めて見たのですが、うまい人ですね~

 

 


グラン・トリノ イーストウッド

2009-05-10 16:53:18 | 映画
エンディングの演出が少々やりすぎであろうとも

イーストウッドが自らやってるんだから、それは

許してしまいます

冒頭から、あふれかえる、厭世の雰囲気
イーストウッドが、まるで没落した浪人のようにも
見えてきます

硫黄島を撮ったから、アジア系との接点ができたのでしょうか

昔から住んでいた白人たちの住宅地が歯抜けになり、
移入してくる有色人種にとって変わられることは各都市で
起こっているわけですが

イーストウッドが作り出した、この朝鮮戦争帰還兵の
キャラクターには心打たれました

それから、イーストウッド自らと後で知った
ボーカルの声にもびっくりさせられました

ウォッチメン Watchmen ザック・スナイダー 

2009-04-13 14:16:53 | 映画
予備知識なしで、スナイダーの作品だからということで
Watchmenを見ました。

正直なところ、内容にはかなり混乱しました。

そして後味としては、社会科学や哲学というレベルから
いうと、子供が!読むアメコミの域を出ていないと思いました。
(稚拙なキャラクター設定に感じました)

特に核による抑止力や、日本に投下した核爆弾による
犠牲はより多くの犠牲を出さないための必要悪とする
安直な正義感が底にあるように思えて、限界を感じました。

でもこれはスナイダーの映画です。
プロットや原作なんてどうでもよいです。

冒頭から、300ばりの、スロモに、カット割りに、
歌舞伎で言う見栄の張り方というかポーズの決め方が
続き、笑ってしまうくらい、面白いです。

とにかく、わからなかったのが、DR Manhattanという
キャラで、ブルーマンが何かの間違いで出てきて
政治に参加したんだと、思い込んで見ていました
初めの10分くらいは、これはパロディ映画なんだと
完全にコメディを見る心構えになってました・・・

もちろん、そうではなかったのですが。

特に新しい印象を受けたのは、ロールシャッハの
顔の模様です。これは2-D CGIで、モーフィングの
パターンを作成して、それを3次元面に貼り付けて
いるのだそうです。

雨のシーンが多く、前半は、撮影がうまいなぁと
感心しつづけました。後半は、あまりに観念的で
しかも、その思想が単純すぎるので、ただ長すぎると
いう思いで見てしまいました。

ビジュアル的、音楽的には、80年代MTV文化という
映画でよかったです。

ラバーキ監督のCaramel {/m_0073/}

2009-03-12 19:07:08 | 映画
ロケーション変わって初めて、ユーロスペースに行きました

ラバーキという女性監督のベイルート舞台の作品です

この人、自作自演しています

織り込んだ、それぞれの女性に関するエピソードは
どれも、生き生きしていて

つなぎや、カット割りは不器用な感じなのですが
訴えかけてきます

特に、主人公(監督自身)が、愛人の誕生日を祝うための
ホテルを探していくエピソードは、ぐっと来ました

ジャン・フィリップ・トゥーサンの妹がプロデュース
ということで、広くアラブ系のマーケットを意識したのかも

ほんとのプリントはもっときれいだと思うのですが
デュープが悪いのか、プリントがよくなかったのが
少し残念でした


サーチャーズ2.0 はビデオ上映 バウスシアターお前もか!

2009-01-22 15:05:09 | 映画
アップリンクが配給に絡んでるから
ビデオ上映かもとは思っていましたが、

スキゾポリスもそうだったように、1800円取って
ビデオ上映でした。

"Is this a film or video?" "It's a video" (スキゾポリスより)

バウスシアター、こんなことしてたら、映画館の観客が
減るぞ。家でDVD見たほうがよいだろ。根性でフィルムを
焼けよ。さもなくば、投資してDLPシネマ入れなさい。

画質のことはいいたくないが、この画素数、この異常な
ほど明るい画面輝度、24Pでないこと、全てが非映画です。

だから、カムコーダーで撮られていようがいまいが、
ビデオの感想として書きます。

COXおやじは、またまた頑固なシナリオで攻めてきました。
LAからFOUR CORNERへはかつて車で走ったことがありますが、
2日で着く距離を、まあ、ゆっくり、ゆっくりとナラティブは進み、
ほとんど、ハル・ハートレーの授業で作ったかのような、
少人数演出の作品になっています。

カムコーダー的パンやズームに、ひやひやしましたが、
構図やフレームはプロの腕で、さすがはCOXです。

毒は出し切ったと思うので、次は違うシナリオで
やってくれ、COXおやじ。Hollywood不信なのはわかったからさぁ。

冒頭のシーンは恐らくLA空港北の空き地のあたりだと思う。
あの丘に見覚えがありました。

それからTake their gasのガスは、
しばらく、ひところのカリフォルニアでのガソリン高騰への
揶揄かとおもいきや、イラク戦争への言及だったのですね

それから、VFXがTippettなのも、びっくりでした
COXの友人なのかなぁ

Che part 1 28歳の革命 とPart 2, Steven Soderburgh

2009-01-16 16:14:13 | 映画


ようやくCHE パート1 見ました。
(その前にパート 2見ていましたが)

REDカメラで撮っていても、
スペイン語であっても、
とても、Soderburghらしい映像でした。

音の使い方は違うけど、編集が、ゴダールを引いているような、
ナレーション(チェのモノローグ)先行で、回想映像になったり、
兵士の歩く姿になったり。

題材はキューバであり、チェであり、キューバ人であり、
中南米であり、アメリカであり、知らず知らずと

感情移入してしまいました。スペイン語のデル・トロが
実に自由な演技に見えたのもよかったです。

全編に緊張がみなぎり、120分越えとは思わせない、進行で。

10年くらい前に、West Los Angeles のNuartで見た
Bolivian Daiaryを思い出し、そのときに劇場にいて
劇場を出る観衆にひとりひとりと、共産党の勧誘をしていた
アメリカ人たちも思い出したのでした。

Soderburghは面白半分で、革命家を映画にしたのではなく、
緻密な準備と、映画映像での絶妙の時間感覚をもって、
彼なりの、そしてプロデューサでもあるデル・トロの
チェ・ゲバラへの解釈を構成したんだなぁと伝わってきます。

Part 2では、これが、さらに孤独な旅路になっていきますね。
インタビューで、Soderburghは、Cheはwarmthな要素はないと
言っています。ゲリラをリクルートするその様が、本当に孤独です。

デル・トロの演技、そしてシネスコサイズとビスタサイズの違いからも、
余計孤独感を増していきます。

全編見ると、5時間近くになっちゃうけど、
何度も繰り返してみたい、とても、密度の高い、
男の姿がここにはありました。


Searchers 2.0 アレックス・コックス

2008-12-11 20:30:55 | 映画
知らなかったんですよ

劇場でCOXおやじを見られるなんて
(V撮なのでUPLINKがVideo上映してるのかもというのが気がかりだが)

1/10公開ですね

DVDで、3 ビジネスメンを見て以来見ていない劇映画

今度は、アメリカが舞台だもんなぁ

初日に並んでしまうかもしれないなぁ....

試写会見た人には感想を聞きたいです

ファイブ・イージー・ピーセス

2008-10-19 00:59:39 | 映画
監督のボブ・ラフェルソンたちは、当時ゴダールを見ていたのかなぁ

逃避を続ける主人公は、気狂いピエロのベルモントに
重なって見えるんです

コバクスの見事なカメラワーク
人物アップや心象風景が新鮮で

ニコルソンが演じているのは
何も愛さない、本気にならない男

アメリカ映画なんて子供の映画だと
批判する人が時々いますが

40年代のFILM NOIR そして内省・内向する70年ころの
アメリカ映画には怖いほどの
不条理や人の生き様がこめられています

かつての自分自身に重なるものがあり
なにやら、こみ上げてきました

そいつが暴れないようにふたをして
サラリーマンに専念していたのが
今の自分自身なんだなぁ...

闇の子供たち スバル座 阪本順治

2008-10-05 17:23:51 | 映画
重い原作ものだから、躊躇しつつも

今週打ち切りなので駆け込みでした

演技の部分では子役や外国人はいつもの阪本組の
芝居になってなかったと思います

時間もなかったろうし、それはやむなしか

でも本も、撮影も、日本人役者の芝居も
阪本さんのぞくぞくする映画でした

タイガーマスクの終わりのうたの口笛や
海賊盤撲滅Tシャツ 笑いました

この自由な世界で ケン・ローチ Ken Roach

2008-09-02 18:16:51 | 映画
ケン・ローチの「この自由な世界で」原題 It's a free world を
見てきました。

シングルマザーを描いたヒューマニズムものかと思って見ると
完全にぶちのめされてしまいます。

かといって、

どんどんダークサイドに堕ちていく、主人公アンジー(Kierston Wareing)が
否定されているかというと、ローチは、決して、全否定しません。

そうではなく、どこか古典的フィルムノワールなシナリオに、ドラマのうまい
ローチが登場人物たちを輝かせ、深い人間ドラマになっていました。

ヤスミン・クラウザーのサフラン・キッチンを読んでいたので
シャーの時代のあとに迫害された、イラン人移民のくだりは
とても悲しい話でした。

スターシップ トゥルーパーズ 3 Starship Troopers

2008-08-17 22:03:55 | 映画
打ち切り滑り込みで見ることが出来ました

何がテーマなのか、一作目から訳わかんない作品
ただただ、あきれさせるSTs

マゾで、個を無視していて
イデオロギーや、思想もなくて

人 対 虫 ではなく
人の格好をした虫 対 虫 Bugs

今回はTippettが参加してないので
やつらの動きは物足りなかったけど
よく、予算とれたよねえ

シナリオ的には宗教ねた
その辺が少し退屈だったかなぁ

しかし、兵士を全裸にさせるとこなど
バーホーベンしてましたね

大和武士 たのむで

2008-08-03 21:51:32 | 映画
鉄拳、トカレフの大和武士が逮捕されたそうで

少年院でて、ボクサーなってというあとに

阪本さんの映画に出たという話を横浜映画祭だっけ

聞いたのを思い出す

もうリングはないんだから、映画の中でだけ、思いっきり
暴れてください

頼むで

Go Speed Racer ! クリスティーナ・リッチ マッハGO GO GO

2008-07-21 21:42:25 | 映画
女になったというウォシャウスキー兄には特に
思いはないのですが

リッチが出るというので、ずっと待っていた
マッハGO GO GOでした

ケン・ラッセルが撮っているわけでもないのに
異常な様式美な映画でした

恐らく、ウォシャウスキーの先進的3-D CGIへの
造詣と、子供を呼ばなければいけない
スタジオのレーティングの考え方が遊離して
こんな変態映画になったんだと思います

マッハ号がデートで停まったあのハリウッドヒルの
場所はモルホランドDrの設定みたいですね

不思議な近未来のLAを見た思いがしました

誰がなんと言おうとリッチはよいです
スリムになっても、Cuteは変わりない

ときどき大型映画でお金稼がないといけないんだろうと思いつつ
ラストのハリウッドKISSはご愛嬌です

次はもっと大人な演技のできる作品で
見せて欲しいです

それと、マッハGO GO GOの主題歌は名曲なんですね